王太子殿下とマーガレット様
マカロン様に連れられて、王太子殿下のお部屋の前までやってきましたが‥‥。私はとても緊張していました。とりあえず、扉の前でゆっくりと深呼吸を繰り返して、落ち着こうとしました。ふぅ、‥‥ヨシ!
コンコン、
「兄上、チョコ令嬢を連れてきました。」
「どうぞ。入ってらして。」
扉から顔を出したのは、髭の似合うワイルドな男性でした。女らしい口調とそのワイルドな外観のギャップには少し驚きましたが、なかなかインパクトはあるものの、人の良さそうな方に思えました。
「初めまして。チョコ・シリアルと申します。」
「ああ、マカロンからよく話は聞いてたよ。マロンもお世話になってるみたいだね。ありがとう。」
「いえ、こちらこそ。マカロン王子やマロン王女には大変良くして頂いてます。ありがとうございます。」
「‥早速だけど、」
「兄上、座っても良いですか?」
「ん?‥ああ、座ってくれ。すまない。マーガレット、君も座ってくれ。」
「ええ。失礼しますわ。あっ、申し遅れました。私、マーガレット・バスクと申します。宜しくお願いします。‥こう見えても私、女ですのよ。ふふっ。」
髭の生えたガタイの良い女性‥だったんですね。てっきりオネェ男性かと思ってしまいました。
『だよな。普通は男だと思うよな。髭生えてるし、男装してるし。だけど、兄上の方がこのマーガレット嬢に一目惚れして、口説き落としたんだって。
マーガレット嬢は、もともとは高等貴族学園在学中の兄上の護衛だったんだ。マーガレット嬢の方も、兄上と色々な危機を乗り越えていくうちに、兄上に段々と惹かれていったんだって。それで二人は学園の卒業と同時に婚約したんだ。』
『へぇ〜、素敵!あっ、お二人に婚約のお祝いの言葉をかけた方が良いですか?』
『いや、いいよ。だってまだ婚約を大々的に発表した訳じゃないからね。』
『分かりました。』
オホン、
「マカロン、二人で仲良く見つめ合ってるところを悪いんだけど、早速チョコさんのタロットカード占いを見せて欲しい。チョコさん、いいかな?」
「はい。何を占いましょう?」
「僕とマーガレットの結婚と、僕達の将来について、占って欲しい。
実は僕は時々ふっと未来が予知できるんだ。たいていは抽象的な情報ばかりで役に立たないんだけどね。‥それで、ついこの前僕らの未来を予知してしまったんだ。
頭の中に、大歓声と花束が見えたんだ。それと、玉座も見えた。
これってつまりは、僕とマーガレットが結婚して、僕が王位につくってことだよね。勿論マーガレットも王妃になるんだよね。
確信が欲しいんだ。チョコさん、頼むよ。」
「分かりました。では、占いますね。」
こうして私は王太子殿下を占う事になったのでした。




