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マカロン王子視点


僕はジューン王女の事を見張ろうと思ってからは、積極的にジューン王女に関わるようになった。すると彼女は、とても機嫌が良くなった。


『最初から私を邪険にせずに、ちゃんとこうして丁寧に接してくれれば良かったのよ。それに王子が私を好きになったのなら、私も王子との婚約を考えてみても良いかも。』


と、そんな事まで心の中で言い始めた。僕は、自分が王女に勘違いをさせてしまった事を反省した。僕が王女に思わせぶりな態度をとったのかもしれない。どうしよう。


そんな風に僕が悩んでる頃、妹のマロンと隣国のパウエル王子が、中等貴族学園での学園祭に両国の友好の証として、隣国の太鼓演者達を招待する案を出して、それが実現した。


そして、隣国の王様一行や太鼓演者達を歓迎する夜会が王宮で開催された。


夜会会場では、両国の王様も、この案を出したパウエル王子とマロンを皆んなの前で褒めたたえ、二人の婚約を喜んだ。


パウエル王子とマロンが仲睦まじげに寄り添っていた。


僕は彼らが眩しかった。そして羨ましかった。そして、何となくチョコに合わす顔がない気がした。


それに‥またジューン王女がやってきた。僕は彼女の導くままにバルコニーへ行ってしまった。


彼女に今夜こそはっきりと、彼女に好意がない事を伝えるつもりだったのだ。


だが、バルコニーにいるカップルがどんな意味を持つのか、まわりからどんな風に思われるのかなんて僕は知らなかった。


僕は彼女に、


「僕は好きな人がいるから、ジューン王女とは付き合えない。僕と一緒にいてもつまらないだろうから、もう僕から離れて欲しい。」


と告げた。


すると、彼女は馬鹿にした笑顔で僕にこう言った。


「マカロン王子は、何を勘違いしてるの?私があんたみたいな根暗のつまらない男に惚れるとでも思ってるの?馬鹿にしないで!私こそ、あんたなんかともう一緒にはいてやらないから!もう私に話しかけて来ないでよ。」


‥よく分からないが、僕は彼女のプライドを傷つけたらしい。彼女はそう言って、僕からすぐに離れていった。


確かによくよく考えれば、彼女は僕が他人の心の中を読める事を知らないから、まさか自分が心で思った事が、僕に筒抜けだとは夢にも思わなかったのだろう。


「ジューン王女に悪い事をしたな。彼女は、僕とのお付き合いや婚約をしたいと心の中で思っただけで、僕に直接口に出して言ってはなかったんだから。‥‥僕はつくづく無能で気がきかない男だな。」


僕は一人でそのまましばらくバルコニーで涼んでいた。


そして、ふとチョコもこの会場にいる事を思い出した。僕はチョコに会いたくて、会場内を探した。


けれども、彼女はもうとっくに帰ってしまっていた。


そして、その晩から通信機はチョコに繋がらなくなった。


後からマロンに聞いた話だと、チョコは僕とジューン王女がバルコニーにいたのを見てショックを受けていたらしい。


そして夜会でバルコニーにいるカップルは、付き合っているか、もしくは下心のある者同士がそこで逢瀬をしてるように見える事もあるのだと教えられた。


僕は、チョコを傷つけてしまった。


どうすれば良いんだ?


すっかり落ち込んでる僕を、高等貴族学園の生徒会メンバー達が慰めてくれた。


そしてパウエル王子から、色々な事情を聞いたらしいジューン王女も、僕の背中を押してくれた。


「マカロン王子、ここでいつまでうじうじしてるの?男でしょ!あんたを見てると苛々するのよ!そんなに気になるなら、その好きだっていう女の子の所に、今すぐにでも走って会いに行きなさいよ!」


「ジューン王女‥ありがとう。」


僕は、男前なジューン王女に背中を押されて、生徒会室を出て走り出していた。


チョコに会いたくて。




「ジューン王女、マカロン王子の事はもう良いの?」


「‥良いのよ。私に気がない人をいつまで追っても仕方ないでしょ。」


他の生徒会メンバーが、少しだけ涙目のジューン王女を慰めた。


「‥青春だなぁ。」


誰かが呟いた。


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