生徒会室にて
私達生徒会メンバーは、いよいよ学園祭の準備に取り掛かりました。
ちなみに今日は、学園祭のメインイベントの音楽ライブと剣や武芸の披露の企画を、具体的にどうするのかを話し合います。
「どうする?音楽ライブをやりたい人なんて一人もいなかったわよ。その代わり武芸を披露したい人は大勢いたけど。」
グスタボ君が手に持っているのは、学園祭のメインイベントへの参加希望書の束です。見ると全て武芸を披露したい男子の希望書ばかりでした。
「そうね。去年は女子が舞台で主役だったから、今年は男子を目立たせてあげたいわね。」
‥‥話し合いは難航していました。
ふと、私はいいアイデアを思いつきました。
前世で、いじめっ子にいつか仕返しをしたくて空手を習っていた時、何かのイベントで団体演舞をした事を思い出したのです。
「あの‥武芸の披露なんですが、男子が一人ずつ各々披露していっても、何人かを見るうちに女子はきっと飽きてしまいます。そこで、団体演舞をやってもらってはどうでしょう。男子が大勢でピッタリ息を合わせて行う演舞って、迫力があって良いと思うんです。」
「いいわね。なら、音楽は太鼓なんてどうかしら?」
グスタボ君、さすがです。よく分かってます!でも太鼓‥‥ってこの世界にあったかしら。
「チョコ先輩、グスタボ先輩、僕それ持ってますよ。」
「パウエル君、凄いね。どうして太鼓を持ってるの?」
私はずっと、パウエル君が和菓子切や懐紙、よもぎ餅など和物を沢山持ってることが不思議だったので、聞いてみました。
「僕が自国の伝統工芸品として色々企画生産に携わってるからね。音楽や芸術も、日本のものを参考にして、国独自のものを発展させようと思ってるんで。」
「‥じゃあ太鼓はパウエル君にお願いしてもいいですか?」
「いいですよ。いっそのこと両国の友好の証として、太鼓と太鼓演者を連れてきてもいいですけど。マロンはどう思う?」
マロンさん、少し悩んでます。やっぱり王様とかの許可がいるんでしょうか?
「‥良いと思います。我が国が、パウエル様の国の太鼓演者の方を招待するというのはどうでしょう。また兄さん達にも聞いてみます。」
「宜しくお願いします。」
「‥あっ、チョコさんからもマカロン兄様に聞いて頂けますか。今日も魔道具でお話するのでしょう。毎日お話されてますものね。」
「‥マロンさん、どうして知ってるんですか?」
「‥マカロン兄様って、分かりやすいんです。良い事があると、とても機嫌が良いんです。それに、チョコさんとお話をした後は特に機嫌が良いので。」
「‥マカロン様、私と話した後は機嫌良いんですね。」
「はい。」
「あとは何か言ってましたか?」
「‥可愛いって言ってました。」
「嘘でしょ!」
「嘘です。プッ、フフフ。ごめんなさい。何だかパウエル様のお気持ちが分かります。チョコさんってば、からかうと面白いんですもの。」
「‥からかってたんですか。もう!」
こうして、少し話が本筋から離れてきたところで、エリナさんが咳払いをしました。
オホン、
「では、話を戻しましょうか。では、武芸の披露は団体での演舞を提案という事にします。音楽は、太鼓‥ってなにかしら。太鼓と太鼓演者は、パウエル君の国の方を我が国から招待するかたちで良いですよね。招待可否の確認は、チョコさんやマロンさんにお願いします。じゃあ、今日はここまでにしましょう。」
こうして、学園祭のメインイベントの話し合いは無事終わり、恒例のお茶会が始まりました。
話題はもっぱらパウエル君の国の話です。聞いてると、本当に日本の食文化や伝統工芸が息づいていて、とても興味があります。
そう言えば、ジューン王女も日本文化が大好きだそうで、黒髪で寡黙な男性が好みだそうです。
だから、マカロン様が好みだと言ってたんですね。
色々な事が納得できたお茶会でした。




