入学式とクラスメイト
いよいよ学園生活のスタートです。
「ただ今より入学式をはじめます。在校生代表挨拶。生徒会会長マカロン・ポテト。」
「はい。」
キャーキャー。新一年の女子が、王子様の登場にざわつきました。カッコイイ!クール!真面目そう!冷たそう!等々興奮した様子で目をキラキラさせています。
「静粛に!」
「……新一年生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんは、今日からこの歴史ある中等貴族学園の生徒となります。しっかり校則を守って、私生活でも規則正しい生活を送り、帝国の模範となるよう精進して下さい。三年間学んだ後は、高等貴族学園へ進学される方が多いと思います。もしくは、専門の職業へ就かれる方もいると思います。将来を見据えて、この三年間を無駄にすることなく(中略)‥‥以上。在校生代表三年マカロン・ポテト。」
「新入生代表挨拶。グスタボ・ムーンライト。」
「はい。」
同じ新一年の中でも一番優秀な生徒が新入生代表の挨拶をすると言われています。どんな人だろう‥‥
あっ、いつかの教会で私に備わった能力を告げた人!……背が高いけど、私と同年だったとは。しかも、制服の胸のハンカチーフと襟と袖もとにレースがあしらわれてる。。女ものの素材なのに、スタイルの良さのせいか、かなり似合ってる。地球のファッションモデルみたい。。
「‥‥以上。一年グスタボ・ムーンライト。」
あっ、挨拶終わっちゃった。
この後、年配の学園長の挨拶が続き、最後は帝国の王様がさらっと簡単に挨拶されて、大拍手の中入学式は無事終わりました。
さあ、いよいよそれぞれのクラスへと向かいます。
私のクラスは、、黒組です。
この世界では各自の能力が髪色や瞳の色としてあらわれている為、学園へ入ってすぐに能力の似たもの同士が、少人数ずつ各クラスに集められます。そして専門の先生から三年間学びます。
勿論、二年からは選択科目をえらび、他のクラスの子と他の先生から学ぶ機会もあります。
クラスの名前は、色の名前でわかりやすくつけられています。
それにしても、、この世界のネームセンスはイマイチです。何なの、黒組って。幼稚園のさくら組とかと同レベルのネーミングだわ。。もっとかっこいいのが良かった。。
さて、席について皆んなの顔をそーっと見渡します。ふと、隣の席から視線を感じたので振り向くと、新入生代表の挨拶をしたグスタボ様でした。
「ねぇ、チョコちゃんよね。私覚えてる?」
「??」
あっオネェ口調だ。ただのオトメンなのか、本当のオネェなのか、、あっ、返事してなかった。
「はい。いつぞやは、お世話になりました。共感能力持ちのチョコ・シリアルです。宜しくお願いします。」
「あはっ。やぁだ、固い固い。チョコちゃん、グスタボって呼んで。」
「……私なんかがそんな慣れ慣れしく呼ぶなんて出来ません。」
よし、はっきり断った。マリーにいつも嫌な時ははっきりと嫌と言えるようになって下さいって言われてたものね。
「んもう。グスタボ、でしょ。えぃっ」
「ヒィーッ!」
何と、、グスタボ様に人差し指で鼻先をチョンっとされました。
「ふふっ。ヒィーッ!だって。んもう、変な子。私、家では我慢して男の子らしく神官らしくしてたけど、学園では新しい自分で伸び伸び生きようと思うの。それにね、チョコの事がとっても気になってたの。良いお友達になりましょうね。」
「あっ、私もグスタボ様の事、気になってました。ぜひ仲良くして下さい。」
「んもう!グスタボ!でしょ!まぁ、いいわ。あと、、そうそう私達生徒会役員らしいから、オリエンテーションの後、一緒に生徒会へいきましょうね。」
「えー、、生徒会!無理無理!」
なんと生徒会に私が入る事がきまってるようです。訳が分からない。。目立ちたくないし、学園行事や事務処理とか面倒臭そう。。
あっ、ものすごい美女がやってきた。もしかして話し声がうるさかった?ごめんなさい。。と思ってたら、
「あなた!生徒会は入ろうと思って入れるものじゃないのよ。それをそんな風に〝無理″だなんて軽々しく言うなんてあり得ない!私、こんな方と一緒に生徒会なんて無理よ。」
「「あっ、いま〝無理″って言った。」」
思わず顔を見合わせて笑ってしまいました。美女も顔を紅くして苦笑いしています。なんだか険悪かと思いきや良い雰囲気です。このお二人は、少し変わってますが、心根はとても良さそうです。
「あっ、いえ。私は勿論生徒会のお仕事だなんて有り難いし光栄に思ってますし。頑張りますわよ。あなた達宜しくお願いしますね。」
「‥…。」
「あっ、わたくしサルサ公爵家のエリナと申します。」
「あっあっ、シリアル侯爵家次女のチョコでございます。宜しくお願いします。」
「グスタボ・ムーンライトです。」
「では、オリエンテーションの後、一緒に生徒会室へ行きましょうね。」
「「はい。」」
はっ、しまった。断れなかった。。でも、気の合うクラスメイトが出来て心強いなぁと思うチョコでした。
オネェ系の友達と、高貴なツンデレ美女が友達?になりました。




