久しぶりのマカロン様
その夜、私は寮の部屋でそわそわしていました。机の上には魔道具をしっかり置いてあります。
ピッピッ、
来た!通信が入ると鳴るんです。
そして‥‥画像がパクトに映っています。マカロン様のお姿が見えてます!
「チョコ、久しぶり!ハンカチありがとう。あと、手紙も。それとこの魔道具、いいね。画像も通信できるんだ。
‥チョコ、会いに行けなくてごめん。
学校でまた生徒会に入ってしまったんだ。一年だとジューン王女と僕の二人がスカウトされてね。忙しくて‥
学園の勉強や、王宮の仕事も少しずつ覚えたりと、色々と忙しくて、本当にごめん。」
「マカロン様、元気そうで良かったです。‥‥ジューン王女と仲が良いんですよね。ジューン王女と婚約したって噂を聞きました。」
「ジューン王女とはいつも一緒にいるけど、決して恋仲ではないよ。ジューン王女は国の客人だからね。いつでも失礼のない態度で接してるつもりだよ。」
「ジューン王女を好きになってしまったりは‥‥。」
「ないよ。それに僕が他人の心を読める事を知ってるだろ?ジューン王女は最初は僕を気に入っていたようだけど、今ではつまらない男だって心の中で言ってたよ。今でも僕と一緒にいるのは、半分意地になってるのかもしれないな。」
「マカロン様!私はマカロン様がつまらない男だとは思いませんが、他人の心を読める人で良かったです。これならハニートラップにかからないですね。」
「ハニートラップ?」
「あっ、女の人が男の人から機密情報を聞き出す為に仕掛ける色仕掛けです。いわゆる罠です。」
「‥‥そういえば、よくジューン王女と一緒に図書室や資料室に閉じ込められてたなぁ。でも、何も起きなかったし、機密情報を聞き出されもしなかったけど。」
「マカロン様!私は今日マカロン様と話せて良かったです。マカロン様がとても誠実で、浮気なんてしない方だとよく分かりました。
‥‥それに、会えなくても時々こうしてマカロン様と顔を見て話せたら嬉しいなぁ、なんて思っちゃいました。」
「チョコ、それいいね。やろう!」
「えっいいんですか?」
「凄く良い!」
「ありがとうございます。じゃあ、時々こうして話しましょうね。」
「おやすみ、チョコ。」
「マカロン様、おやすみなさい。」
キャーッ、おやすみだって!
私はその晩、マカロン様のおやすみのセリフとお顔を頭の中で、何度も反芻しながら眠りにつきました。




