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学園祭の後



学園祭の後、ピエンさんは退学届を出して学園から去って行きました。お父さんからも勘当されて、喜んで町のお母さんの所へ帰ったようです。


そして私は、サトル君に念願の能力鑑定をしてもらいました。


「チョコ、早速見てみるね。

能力:〝共感能力″〝念話″

特技:〝タロット占い″〝人生相談″だって。」


「ヘェ~、凄いね。サトル君が将来研究者になるなら、この能力を色々使えそうだね。人の能力だけじゃなくて、植物の成分とかも分かるの?」


「チョコ、それ良いね!そうか、人をみられるなら植物も‥‥って、そんな簡単にはいかないだろうな。植物の勉強からやっていくか。」


サトル君はぶつぶつ呟きながら、フラフラと何処かへ歩いて行ってしまいました。


私はそのままガゼボに向かって歩いて行きました。今日はエリナさんとグスタボ君と待ち合わせをしてるのです。私が椅子に腰掛けるなり、すぐにグスタボ君が私にピエンさんの話題を振ってきました。


「チョコ、色々聞きたかったの。ピエンさんと何で仲良くなったの?あと、言動が昔のるなみたいになってるけど、何があったの?」 


「あのね、ショーの舞台裏でピエンさんが虐められてる現場にいたの。それでピエンさんのその時の負の感情に、私も共感しちゃって引きずられてしまったみたいなの。


それから黒いオーラに飲み込まれてる間は、私が私なのかピエンさんなのか境界が分からなくなったの。途中、ピエンさんになりきってたこともあったし、前世で虐められてた頃の自分に戻っていた時もあったかな。


でも、ピエンさんと一緒に学園の女の子達を怖がらせたり、ピエンさんのお父さんにビンタをした時は、スッキリしたわよ。」


「‥‥チョコ、それでなのね。分かったわ。あと、ピエンさんと話す時にるながグレてた頃の言葉使いが出てたわよ。あなた貴族なんだから、気をつけて。」


「はい。気をつけます。」

 


グスタボ君の話が終わると、今度はエリナさんが、ニヤニヤしながら私に恋話を振ってきました。


「そういえば、チョコの人気が上がってるわよ。ソード先輩の後輩も、チョコの事を色々聞いてきたみたいよ。恋とかどうなの?デビュタント前とはいえ、12歳で恋愛や婚約も別に珍しくないのよ。」


「エリナさんは、ソード先輩と婚約の話は?」


「私は、ソード先輩にそういうのは求めないの。親が決めた婚約者と結婚するかもしれないでしょ、それまでの間だけでもそばにいられるだけで良いのよ。」


「「無償の愛か」」


私とグスタボ君が同時に呟いていました。


「そんな、高尚なものじゃないの。ただ、見てるだけでもう充分なの。もう、この話は終わり。グスタボ君こそ、どうなの?」


「私は‥‥実は恋愛に興味がなくなってしまったみたい。私って男の心も女の心も持ってるから、男女どちらも恋愛対象のはずなのに、駄目なの。


ほら、人って自分に無い物を恋愛で相手に求めるでしょ。私ってば全部そろってるから、人に求めるものがないのよ。


だから、霊能力を高めて、心身共にその道に捧げる人生も良いかなって思ってるの。」


私とエリナさんはびっくりして、お互いに顔を見合わせてしまいました。神様とか信じないとか言ってたグスタボ君が、まさか神の道にその身を捧げるかもしれないとは‥‥


シーンとした空気を察して、グスタボ君が話題を変えてきました。


「チョコはどうなの?マカロン先輩と付き合ってるんでしょ。」


エリナさんがびっくりした顔で私を見てます。


「ごめんね。学園祭でバタバタしてて、エリナさんにも報告できてなかった。夏休み中にお互いそういう話をして、結婚を前提に付き合う事になったの。」


「チョコ、ロイヤルファミリーよ。覚悟はできてる?王家独特のしきたりとかを花嫁修行でマスターしなきゃならないし、大丈夫?」


エリナさんも、グスタボ君と同じ事を言いました。国の王子様と結婚を前提に付き合う事は、やはりとても大変な事なのだと実感しました。


「うん、努力でなんとかなる事なら、なんでも頑張るよ。私、もっともっと成長するから。」


私達三人は、以前もこのガゼボで話をしてました。あの頃は、まだタロットカードも出来てなかったし、占い師もしてなかったです。


グスタボ君もあの頃は、将来神官となる事を受け入れがたい感じでしたが、今は自分の意志で神に向き合おうとしています。エリナさんのソード先輩への思いも、今では深く尊いものになってます。


私達は学園に入ってまだ半年ですが、随分と成長したんだな、としみじみ思いました。


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