生徒会室にて
夏休み中ですが、今日は久しぶりの生徒会です。私とグスタボ君、エリナさんは三人で一緒に登校しました。
トントン、
ドアをノックすると、すぐにソード先輩が顔を出してくれました。マカロン先輩は奥のデスクに、ノア先輩は本棚近くで相変わらず読書中です。
「わー、久しぶり。君たち元気にしてた?あっ、座って座って。エリナはこっちね。」
あっ、ソード先輩がエリナさんを呼び捨てにしてます。二人の距離が近づいていってる事が実感できました。
ソード先輩に促されて、ソファーに腰かけます。
エリナさんがソード先輩から資料を受け取り、皆んなに配ります。
「これは、学園祭の進行表です。前日の準備からのタイムスケジュールが書いてあります。この表に従って下さい。あと各係りの割り当てですが‥‥あっエリナ、ボードに係りの名前を書いていって。」
「はい。」
ソード先輩からの指示で、エリナさんがささっと無駄なく動きます。
あっ、ノア先輩が本から少し顔を出してニヤニヤしています。ソード先輩とエリナさんが以前よりも仲良くなってる事に気付いたようです。今度は私の方を見て、目だけで「マカロン先輩とはあれからどうなの?」と尋ねてきました。
私は頭を横に振り、今は会議中なのでやめて下さいと訴えました。ノア先輩はつまらなそうに肩を竦めてまた読書を始めました。‥‥ノア先輩は相変わらずだなぁ。
「じゃあ、ファッションショーの会場の設営と進行はグスタボ君にお願いします。あと、青空市場の申し込みの受付や当日の世話人は、チョコちゃんにお願いします。
あとは‥ブックカフェの運営や接客はノアがやってね。僕とマカロンとエリナは全体の取りまとめ役をします。以上です。」
エリナさんが一生懸命ボードに係りと皆んなの名前を書いていってます。
「マカロン、何か言う事ある?」
あっ、マカロン先輩の存在を皆んな忘れてました。生徒会室だと、マカロン先輩の存在感って薄いからなぁ。
そう言えば、マカロン先輩と私ってお付き合いをしてたんでしたっけ。あれから二回だけ私の家に遊びに来て貰ったり、街へ行ったけど‥‥
マカロン先輩の家には行ってないかも。あっ、先輩の家って言ったら、お城でした。お城は‥‥ちょっとな。
『‥‥。』
「オホンッ。いよいよ来月が学園祭です。一年間の中で一番盛り上がるお祭りです。当日は、先生方も警備や救護班、招待客の接待と忙しくなります。くれぐれも事故やトラブルが起きないように、我々も注意してやっていきましょう。」
おっ、さすがマカロン先輩、真面目です。
『チョコ、心の中で喋りすぎ!あと、僕の悪口言ったでしょ!あっそうそう、学園祭が終わったらチョコにも僕の家に来てもらうから。チョコもお城に来たがってたろ?』
先輩、意地悪です。でも、久しぶりに話せて嬉しいです。
「マカロン、顔赤いけど大丈夫?」
ソード先輩がそう言うと、ノア先輩がまた本の上から目だけ出して、私とマカロン先輩をチラチラ見てニヤッとしました。
エリナさんはボードを片付けたり、いそいそとお茶の準備をしています。
グスタボ君は真剣な面持ちで私に話しかけてきました。
「チョコ、ピエンさんの事を皆んなや先生達にも言っておいた方がいいと思うの。何かあったら大変だから。私から言おうか?」
「あっ‥ありがとう、グスタボ君。私、自分から言うね。」
グスタボ君が静かに頷いて、私の手を握ってくれています。あっ、イタコのおばちゃんが側にいてくれるみたいで落ち着きます。
ふぅ、ヨシ!
「あの、ソード先輩やノア先輩にはまだ話してなかったんですが、実は‥。」
私はピエンさんの事、占いの事、ファッションショーの事を全て話しました。
「分かった。話してくれてありがとう。先生には僕から話しておくよ。」
ソード先輩がそう言うと、ノア先輩も頷いていました。
話すべき人達に、話すべき事を全て話せて安心しました。
話が終わったタイミングでエリナさんがお茶を淹れてくれました。お菓子はスイートポテトみたいです。ああ、癒されます。
これでいよいよ学園祭を迎える事ができます。




