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ピエンside


はぁ、今日も学園へ行かなくちゃならないのか。


私は、元は平民だった。父と名乗るおじさんに無理矢理王都へ連れて行かれて養子にされてしまった。そしてこの学園に通うようになったのだが、私はこの学園が大嫌いだった。


クラスメイトの女子は、皆んな華やかで意地悪で最悪だった。男子はといえば、女の子達に群がりこびを売る始末。


私のいた町では、男の子達はとてもしっかりしていていた。好きな女の子が虐められようものなら、すぐに飛んできて助けてくれるし、泣いていればすぐに慰めてくれたのだ。


はぁ、ここのクラスの男子どもは駄目ね。


それに何?このクラスの授業は基本科目の他は全て貴族の花嫁授業じゃないの。


刺繍にお茶会のマナーに、ダンス‥‥


貴族に嫁ぐなら全て大切な事だけど、でも元平民の私には全てはじめての授業ばかり。


おかげで、クラスの女子達に元平民だから何も知らない、だのと馬鹿にされ、陰湿な虐めも受けた。辛くて悲しくて、逃げたい毎日だった。


そんな毎日の中で、自分の容姿を褒められる喜びだけが私の救いだった。


どんなに意地悪をされても、私は内心皆んなの事を見下していた。


私は誰よりも可愛くて魅力的だと思っていた。


私を王都へ連れてきた父も、私の美貌ならどこへでも嫁げると言った。


私に落とせない男なんていない。


だから私は次から次へと色んな男を落としていった。


間違いない。私に落とせない男はいなかった。


これで皆んなの憧れのマカロン王子やグスタボ君まで手にしたら、クラスの女子共はさぞかし悔しがるだろう。


マカロン王子と婚約したらどうだろう?まわりは羨望の眼差しで私を見るだろう。きっといい気分だろう。そうしたら、町にいる母親にも贅沢な暮らしをさせてあげられるかもしれない。


それなのに、なんであんな地味で暗そうな女がマカロン王子やグスタボ君に大切にされてるの?


エリナさんやモアさん、サトル君みたいな有名で外見の良い友達まで作って、許せない!


名前は‥‥チョコって言ったわね、チョコごときがあんな素敵な人達に囲まれてるなんて生意気よ!


私がお前から全て奪ってやる!お前みたいな根暗はひとりぼっちがお似合いなんだ!


そう思っていると、私の内側からメラメラとエネルギーが湧いてきた。


そして、まわりの空気も揺らいだ。私はこの内側から溢れ出るエネルギーと、外側から流れ込む黒くて重いエネルギーに酔い知れていた。


憎しみ、妬み、様々な感情が渦巻いていた。


私はこの感情とエネルギーを持て余していた。


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