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グスタボ君と打ち合わせ


今日は私の家で、グスタボ君と二人だけのお茶会です。グスタボ君がファッションショーで私が着るドレスのデザインを描いてきてくれたのです。


「どうせ着るなら、チョコに似合ってて、見てるお客様にも喜んで貰えるドレスがいいかなぁって思ってるんだけど、これとかどう?」


グスタボ君が見せてくれたのは、真珠のような光沢のあるクリーム色の生地のドレスでした。あまり派手でもなく、地味すぎず、品の良いドレスです。


「地球のサンドロ・ボッティチェッリ作の〝ヴィーナスの誕生″をイメージしたの。裸で貝殻の上に乗ってるヴィーナスの絵ね。髪の毛で、胸とか隠してるやつだけど、分かる?」


「知ってる。某レストランの天井とか壁画にも描いてあった絵だよね。」


「古代ギリシャで真珠はヴィーナスのシンボルとされていたの。ヴィーナスが誕生して、陸に足をおろした瞬間、彼女の肌を滴り落ちる海水の一つ、また一つが真珠となったのですって。」


「へぇ〜。」


「だから、チョコの長い黒髪も片側に流して、真珠の飾りを付けたらどうかしら。首元には、真珠とダイヤをキラリと光らせて、ドレスの所々にも真珠を散らすの。」


「凄く良いと思う。ありがとう。このデザイン画を借りても良い?これでオーダーしようと思ってるの。」


「ええ、どうぞ。私も仕上りが楽しみだわ。」


グスタボ君はそう言うと、マリー特製のフィナンシェを食べながら、ニヤリとして私を見てきました。


「チョコ、マカロン先輩と二人で会ったんでしょ。どうなの?」


「会ったよ。アテナ商会へ行って、帰りにケーキを食べたの。あとね‥‥ふふっ。マカロン先輩と結婚を前提にお付き合いをする事になりました。」


グスタボ君は、食べてたフィナンシェを吹き出しそうになるのを堪えてから、ゆっくりと紅茶を飲んで、神妙な面持ちで話し始めました。


「‥‥それはまた随分と進展したのね。そっか、マカロン先輩はやっぱりチョコが好きだったんだ。二人何となく真面目で根暗っぽいところ似てるしお似合いよ。けど、チョコはロイヤルファミリーの仲間入りをするのよ、覚悟できてる?」


「‥礼儀作法とか色々頑張ろうと思う。」


「勿論それもだけど‥。本来なら王族か王族に準じる公爵家から婚約者は選定されるの。それに色々制約もあるのよ。マカロン王子が第二王子といっても、万が一第一王子に何かあればマカロン先輩が王太子となるのよ。‥‥まぁマカロン先輩の事だから全部分かった上で、チョコに心配や負担をかけないようにしてくれるだろうけど。


私はマカロン先輩とチョコがお付き合いする事になって嬉しいけど心配だわ。でもおめでとう。」


「グスタボ君、私今頃になって不安になってきちゃった。どうしよう。」


「もうマカロン先輩にお返事したんだから、覚悟を決めなさい。とりあえずは学園祭に集中しましょうね。」


「そう、そうだったね。私は学園祭でファッションショーに出て素敵なところを見せて、ピエンさんを悔しがらせるんだったわね。あと、ピエンさんから黒いオーラを取り除かないといけないんだった。ヨシ、頑張るわ!」


「チョコのそういう単純なところ、私好きだわ。」


こうしてグスタボ君とのお茶会を兼ねた打ち合わせ会は終わりました。


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