夏休み前の約束
ピエンさんと学園祭のファッションショーで闘う事を決めた私は、グスタボ君に洋服のデザインをお願いしました。
そして今は、侍女のマリーと洋服以外の事で相談をしています。
「分かりました。お嬢さまは、ピエンさんと学園祭でファッションショーで闘うのですね。」
「闘うと言っても、ショーは優劣をつけないから、順位争いはないんだけどね。私が綺麗になった所をピエンさんに見せて、私を馬鹿にできない様にしたいの。
グスタボ君の洋服とマリーのメイク力があれば、私も綺麗になれる自信があったから、挑戦する気になったの。マリーも協力してくれる?お願い。」
「勿論です。楽しみですね。ただ、お嬢様にも頑張って貰いますよ。歩き方と立ち居振る舞いと笑顔の練習とか、やる事は沢山ありますよ。」
「勿論、私も頑張るわ。」
こうして、私は学園祭へ向けてファッションショーの準備を進めていく事にしました。
忙しい日々が始まりました。
平日は学園の勉強と生徒会の仕事、週末は占い処ルナで占い師をして、ファッションショーの準備とタロット占いの本の執筆をするという毎日でした。
そして迎える夏休み。
皆んな寮を出て家へ帰るため、クラスの仲間たちとも当分お別れです。皆んなお別れの挨拶をして、帰って行きます。
私は、エリナさんやモアさん、グスタボ君とサトル君とは、夏休み中も会う約束をしましたが、マカロン先輩とはまだお別れの挨拶もしていませんでした。
マカロン先輩と、結局生徒会の仕事以外で話すこともなかったなぁ。次に会うのは、夏休み明けかな、なんて少し寂しく思っていましたが‥‥
学園の門からこちらへ向かって来るマカロン先輩を見つけました。
なんと、私の前で止まってくれました。先輩は、わざわざ私にお別れの挨拶をしに来てくれたのかしら?
『違‥‥。』
「チョコ、次に僕と会うのは、夏休み明けではないよ。学園祭の準備があるから時々来て貰うし、それに‥‥。」
マカロン先輩が、私の腕を掴んでいます‥‥
「マカロン先輩?」
「チョコ、今まで色々忙しかったのは知ってるよ。でも、僕は寂しかった。王子とか、会長とか関係なく色々話せるチョコは、僕にとって大切な存在なんだ。だけど、君は僕の事を忘れてしまったかのようで‥‥
それに、君が何か困ってる時に何もしてあげられなかったみたいだし‥‥。今僕に手伝える事はない?二人で会って話さないか。」
「あっ、先輩ありがとうございます。その‥あの‥腕を離して貰えますか。」
「あっ、ごめん。で、いつ会える?」
「あっ、私はいつでも大丈夫です。あっ週末は仕事があるので駄目ですが。」
「じゃあ、明日会おう。どう?」
「大丈夫です、明日でお願いします。」
「じゃあ、チョコの家に迎えに行くよ。色々話そうか。」
「はい!」
なぜか明日マカロン先輩と会う事になりました。学園以外で先輩と二人きりで会って話すなんて、何だかドキドキします。
先輩の私服ってどんなだろう?
あっ、私は明日どんな格好が正解なの?
それにピエンさんの事や占いの事以外に何か話すとしたら、何の話題があるかしら?
色々テンパっています。




