占い処ルナ
保健室で横になっていると、すぐにモアさんとグスタボ君が来てくれました。
「チョコ、ごめんね。私がチョコから離れてる間に、大変な目にあったのよね。」
「モアさん、私の机や床を掃除してくれたり、先生を呼んで来てくれてありがとう。」
‥‥モアさんとグスタボ君が泣きそうな顔になっていました。
そして、グスタボ君がいつになく真剣に話し始めます。
「チョコ、ピエンさんの親衛隊は停学になったらしいわよ。あと、ピエンさんは何も手を下してないからお咎めなしなんだって。‥‥あいつらまたチョコの所へ来るわよ。」
「どうしようかなぁ。正攻法じゃ駄目みたい。どうして私を目の敵にしてるのかなぁ。」
「‥‥ねぇ、チョコって凄い占い師で人気があったんだよね。」
「‥凄いって訳じゃないし、あと人気があった訳でも‥‥。」
「チョコ、あんた占い師として街へ出なさい。そしてピエンさんが、なぜあんたを目の敵にしてるのかを探るの。」
「チョコ、私も手伝うからやってみましょうよ。やられっぱなしのチョコを見るのは嫌よ。」
「モアさん‥。」
「ヨシ!分かった。私占い師ルナとして、街へ出ます!」
「じゃあ、マイケル先生にだけでも街で占い師をする事を伝えましょうよ。私達未成年だもの。何かあったら怖いし。」
「モアさん、そうだよね。マイケル先生にだけでも話すよ。そしてピエンさんの事を占い師をしながら探ってくるね!」
こうして、私はこの世界で再び占い師ルナとして、デビューする事になりました。
「ねぇ、ここじゃない?〝占い処ルナ″って書いてあるよ。紫のカーテンと黒い壁だし。皆んなの言ってたお店だよ。入ろうよ。」
「‥‥いや、入れないみたい。凄い並んでて、外まで人が溢れてるし。」
「‥ちょっと、横入りしないでよ。私が先に並んでたの。」
「もう!二時間も待ってるのよ。まだかしら。」
街の片隅にある、黒塗りの建物には今日も沢山の人が並んでいました。そのほとんどが若い女の人です。
アテナ商会のタロットカードを使った恋占いが、当たると口コミで評判になり、今ではこの通りの盛況ぶりです。
〝占い処ルナ″週末限定のお店。そうです、ここはチョコの占いのお店です。
「こんにちは。占い師のルナです。今日は何を占いますか?」
「あの、私婚約者がいるんですけど、まだ会ったこともないし心配で‥‥。それで相性を占って欲しいんです。」
「分かりました。」
22枚の大アルカナカードをシャッフルして、並べて行きます。
「まずあなたの内面から見ます。あなたは、初恋をまだ忘れられないでいるようですね。婚約者の事を好きになれるか自信がないようです。
あなたの好みの男性は、優しくてノリの軽い人のようですが、あなたとの結婚に向くのは、歳上の厳格な人です。いざという時に頼れる男性です。
それから、お相手は‥‥歳上ですね。優しくて賢い女性と結婚したいようです。子供もたくさん欲しいみたいです。
相性はまあまあです。お相手と上手く結婚生活を続けるには、お相手のご両親を大切にすると良いですね。
あと、お相手はあなたの事をよく知ってて婚約したみたいです。この婚約に乗り気です。」
「この婚約に乗り気でいてくれるんですね。分かりました。ありがとうございます。」
「あの、次いいですか?」




