表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/4

ありきたりの恐怖、あら来たり?

舞ちゃん、バイトのはじまり、はじまり〜


分かり易い物事は対処できます、でもね、意外とノーマークの出来事には対処出来ません。


人が集中出来るのは1日2時間くらいだそうです、自然に自己KY出来る様に成りたいものです。

ご安全に❤️


「おはようございます、礼子さん、本日も宜しくお願いします。」


大学の講義終了後、私は大学の近所の不動産屋にアルバイトに来ていた。


大学は大きな河のほとりに有る、川では無く、河。

なんとか三郎とか呼ばれる、結構大きな河だ、確か一級河川だったかな?


ここで取れる鮎は絶品と、もっぱらの話だ。

もっとも、それは20キロ位上流の話しで、大学は河口付近なんだけどね。


その近所は毎年の新入生を斡旋するために、不動産屋が数件ある。

格安物件から、高級物件、そして、まれに事故物件。 色々取り扱っています。


事故物件とは、孤独死、自殺、強盗の末殺害など、人の死が絡む場合が多いですが、まれに、精神的に追い込まれた人の怨念や、負の感情が場に留まってしまった物件など、様々です。

あからさまに因果が分かる物は事前に対処出来ますが、稀に住んでみて初めて障害が起こる場合が有り、困ります。


また、人の感受性でも、障害が出たり、出なかったりで、差配の加減が出て来ます。

そんななか、ウチの不動産屋、吉祥寺ホームは業界でも有名な、事故物件屋さん。


基本は普通の物件を扱ってますが、同業者が持て余した物件を密かに処理すること、地元では信頼を得ているみたいです。

一般の方には悪いイメージを持たれても駄目なんで、あくまでも同業者の中でですけどね。


「舞ちゃん、15時から新規のお客様が内見にこられるから、例のあれ、お願いね。」


「はーい」


例のアレとは、私は霊は見えないものの、感じる事は出来るんですよね、そして、お客様の反応を見て、事前に霊障が起こりそうか微妙な程度で判断出来るんです。


礼子さんに知り合った際にその才能を見出され、結構いい時給で雇って貰える事になりました。


さてさて、今日のお客様は?


ピロリロリーン


景気良く開いた自動ドアの前には••••


見るからに暗黒オーラを纏う黒髪ロングの女性が一人、

「いらっしゃいませ、ようこそおいで下さいました。 当店は誠心誠意お客様の満足を提供いたします。」


これほどまでに、顧客満足を虚しく歌い上げた事が有るだろうか?


お母さん、舞はお家に帰りたいです。


背中の毛穴が2ミリは開いたのではないかと錯覚するくらいの冷や汗をかいた、初夏の午後ですよね。


アイスブルーに引き込まれてまた、続く。


見えなくても、感じる人は確かに存在します。

貴方も、理由も無く頭痛や吐き気に襲われた経験は有りませんか?

そんな時は、貴方の傍に何か居るかもしれません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ