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第六話 裁判が開廷したらいいですね

更新がまた遅くなりました。

 さて、別荘から車で約一時間。やってきたのは郊外の都市にある邸宅。

 そこに例の人物がいるらしいのだが。

「誰もいないぞ?」

「そんな筈はないはずだわ。探さないとね」

 まじか。この邸宅の中を探すのかよ。結構広いぞ。

「その必要はございません」

 突如声が響いた。そこにはメイド服姿のメイドさん(錯乱)がそこにいた。仕方ないね。リアルメイド服なんて初めて見たんだから。

「なんでメイド服な」

「さて。呼びますかね」

 そう言って茶髪のメイドさんが俺を無視して呼ぶ。

「旦那さまー!」

「ん? どうした?」

 呼ばれた瞬間ひょこっと現れたのは初老の男性。

「え? 誰?」

「馬鹿ですか?この方こそ天才弁護士である南野三郎様です」

 いやいや、三郎って。あと、天才弁護士ってメイドが言っちゃうんだ。普通周りが言って本人はそう思ってないやつだと思うけど。

「別に天才というほどじゃないですよ。ただ宇宙裁判で『無敗』なだけですので」

「え? 無敗?」

 小○門先生かな?

「はい。無敗です。だから本当に大したことないんですよ。ハハハ」

 なんなんだ。ベルファスト家は。ここまで来ると本気で怖くなってくるぞ。無敗の弁護士って。はぁ。

 いや、よく考えたら昔の裁判の時はこの弁護士じゃなかった気がするのだが、どういうことなのだろうか。

「なにがともあれ、今から裁判のようですので向かいましょうか」

 ん? 今から裁判?

「そうですね。では、こちらへ」

 そうメイドが促す。

「テネシー。どうなってるんだ? 今から裁判なんて聞いてないぞ」

 俺が小さ目の声で聞くと、テネシーが驚いたように

テネシーが驚いたように答える。

「え?聞いてなかったの?」

「聞いてねぇよ!」

「いや、電話で」

「いや、電話でたのお前だろ」

「そう言えばそうだったわね。最近大勢のテレビ会議しかやったことないから伝わってると思ってたわ。ごめんなさいね」

「お、おう」

 なんか言い方がうざいなぁ。理屈は通ってないことはないけど。よくあるからなぁ。そういうの。だから人の事言えないのがつらいところだ。

「それにしても今からなんて準備は整っているのか? 向こう側も準備があるんじゃないか?」

「あ、それだけど、大分前から用意してたらしいわ。何かやらかしたときにすぐに訴えられるように。って。」

 怖いなぁ。本当に自分の父親のやる所業なのか?本当に父親かどうか怪しくなってきたぞ。いや、アニメにもたまにいるか。そういう人。

「早くしてくれませんか?」

 と、そこへメイドさんが声をかけてくる。言い方が怖いよ。言い方が。

「ああ、すみませんね」

 そういってテネシーが動き出す。

 それに続いて俺も動き出した。



「ここが裁判所かぁ。久しぶりだなぁ」

 俺がそう感慨深げに言う。

「そう言えば弓田さんは昔裁判をやってましたね。ちなみに今日もあの裁判長ですよ」

 あの裁判長か。あの世界一よくわからない意味不明な。

「大丈夫ですかね?」

「多分大丈夫ですよ。結果にはもの申したいですけど、公平に判断してる方ですので」

 やっぱり結果には不満なのね。

「後10分で始まります。行きましょうか」

「そうですね」

 そう言って宇宙裁判所第一法廷へと向かった。



「只今より開廷すぅる」

 ロ○ワールかな?いや、違うか。なんだっけ?

「早速検察側より罪状の」

 ん?早すぎるんじゃ?

「意義あり!」

「何ですかな?」

 ノリがいいねぇ。いいよ。そういう裁判長。

「ノッてくれて何よりです。いや、まず、個人間の裁判に何故検察が出てるのかという点ですね。そこを説明していただけると」

 俺がそう言うと、南野さんも続ける。

「それに罪状ってなんですか? まだ罪は確定してませんよね? なのになんで罪状なんですか?偽善者ぶってるんですか? そこのところ説明お願いしますね」

 最後微笑むあたりが怖いよ。あんた自分が老人だってこと忘れてるだろ。

「そ、それはですね」

「なんですかな!?」

 そして裁判長。あんた絶対逆○裁判の裁判長まねしてるだろ。あのヒゲとか完成度たけーなおい。

「いや、もういいです。この裁判、延期してもらえませんか? ちょっと準備が足りなかったようなので」

「それはできません」

「え?」

 ん?今度はノ○ラの副官?いや、それだと結局逆転○判に戻るのか。うーむ。

「法律で裁判の放棄は禁じられています」

 俺がしょうもない事を考えている間にも会話は進んでいく。

「宇宙裁判法第17条第13章第1項

 『ただし、例外として、以下の場合は裁判を中断できるものとする』

の中の3つ目

『防衛軍内で緊急事態が発生した場合』

に該当するので失礼します」

 裁判長が黙る中、その名前も名乗っていない自称検事は出て行った。

裁判長はアニメ好きってはっきりわかんだね。

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