保健室で。
「失礼します。京河岸先生いらっしゃいますか―。」
「はーい。京河岸いますー。あ、紀羽くん。おはよう。」なだらかな声で、京河岸が言った。眠そうだ。
「おはようございます。」俺も返した。そして、気づいた。
「そこの、女の子は……?」
そこには、見たことあるようなないような女の子がいた。同学年だろうか。
「紹介し忘れていたね。3年1組の、飯田美穂さん。毎週月曜と、木曜に保健室に登校しています。で、はい、ほかの保健室登校者と、その人が来る曜日リスト。紀羽くんは、何曜日が都合がいいかな。ちなみに、紀羽くんには、月曜日と、水曜日がおすすめかな。分からないことは、美穂ちゃんに聞いて。はい!9時まで、読書!」
そう言い捨てて、京河岸は、バサッと、白衣を翻し、新校舎の方へと、歩いて行った。
「えと、飯田さん。」
緊張ながらに、僕は言った。
「なに、かな。」
文庫本から顔をあげながら、遠慮がちに、飯田は答えた。本の名前は、【いつか私が死んだら】。珍しいから、覚えている。確か、悠乃が好きだった本だ。声はかけたものの、話すことを考えていなかった俺は、その本を話題にすることにした。
「その本、どんな話なんだ?」
顔を上げた飯田は、びっくりした表情をしている。
「友達が、その本、好きでさ。でも、俺は、読んだことねぇんだ。その友達、引っ越しちまったし、保健室登校者は、教室、いっちゃダメだよ、でしょ。」
最後に、俺は京河岸の真似をした。けど飯田は、クスリ、とも笑わず、遠慮がちに喋り出す。ちぇ、連れないやつ。
「この、本は、治らない病気になった、『私』が、死ぬ前に、友達に、『私』が死んだら、して欲しいことを、ノートに書きつづっていくって言う話。ここから先は、自分で、読むといいと、思う。」
そう言って、飯田は、読んでいた本を閉じて、ズイッと、渡してきた。
「ありがとう。」
僕は、本を受け取って、読み始めた。ちょっと読んで、飯田の方を見ると、違う文庫本を読んでいた。今度は、【桜の花が、散る前に】という、またまた、重い感じがした本だった。読んでいる途中、しおりが挟まっていた。さっき、飯田が閉じたところだろう。文庫本を買うと付いてくる、ちゃちなしおりだった。続きを読むため、しおりを退かすと、裏に、小っちゃい字で、文字が書いてあった。こういうのは、気になってしまう性だ。なんて書いてあるのだろう。グッ、としおりに顔を近づける。『美穂へ。たんじょうびおめでとう。美穂が、保健室に登校してくる、月曜と、木曜が、毎週楽しみで、うきうきしてます。クラスメイトに、「面白~い」って、いわれちゃった。この本は、私の大好きな本です。本が好きな美穂にも読んで欲しいな。16歳の美穂に、幸あれ!(笑) 親愛なる友達、望月悠乃より。』
ガタンっ、椅子が後ろへ倒れた。悠乃……?悠乃って、書いてある?あれ?なんでだ。飯田が、悠乃の、友達?
「飯田っ!」
びっくりした飯田は、涙が滲んでいる。悪いことをした。
「ごめん、飯田。所でなんだが、お前悠乃のこと知ってたのか?」
飯田は、涙の滲んだ顔で、喋り出す。
「悠乃…ちゃん…。悠乃ちゃんは、私に保健室登校を進めてくれたの。悠乃ちゃん、その時、学級委員長だったから。わたしを助けようとしてくれたの。こうやって、わたしが大学に進もうと思っているのも、悠乃ちゃんのおかげ。今頃わたし、引きニートだったよ。」
そう、悠乃について語った。「悠乃って、意地っ張りだよな。」、「うん、気は強かったよ。」「その気の強さで、学級を、まとめてな。」「うん。」。
読書してなくて、ものの見事に、京河岸におこられた。
つぎはぎな存在、飯田美穂。
この子は、私の友達すべてが溶け込んだ存在。
本好きっていうのは、ある男友達。本の貸し合いっことかしたりする友達。
病弱っていうのは、クラスメート。でも、明るくって、尊敬する。
「もしかしたら、引きニートになってたかも」の一言は、引きニートって、いわゆるヲタクしかその言葉自体知らないじゃないですか。
だから、美穂ちゃんは、隠れヲタク。これは、親友、他。
で、実はロック好きでー(これは、ロック好きの共通の友達)、
と、この子だけ設定が沢山あって。。
これは私からの友達への愛…ということにしておく(笑)