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友達が死んだ。

 ある日、突然。『友達』が死んだ。病気だった。病名を聞いても、わけがわからなかった。

俺は、ただ。『友達』が死んだことにショックを受けた。頭のなかが、真っ白だった。死にそうになった。



 悠乃ゆのについて第3者としゃべった最後は、1週間前の、朝のHRの時間。

「今日は、望月もちづきさん、休みかな。紀羽きうくん、なにか聞いてない?」担任の井原雅いはらみやび先生という、美人先生が聞いた。この一言だった。

俺は、ぼけー、っとしていて、気づかなかった。隣の女子に、「ちょっと!紀羽!聞かれてる!」と言われるまで。それに気づいた俺は、とっさに、答えた。

「あ、はい。風邪だとかで、休むって言っていました。」この一言。たった、一言だった。

 『あぁ、この一言が、最後かぁ、大雅は、ひどいなぁ。』

生きていたら、悠乃は、言うだろう。そしたら、俺は、なんて言い返すだろう。

「ごめんな。」いや、なんか違う。「ばぁか。なんか、文句あっか。」そう、その言葉だ。そしたら、悠乃は、『ううん。文句はないよ。大雅らしくていいと思う。』

こんな風に、フォローして、微笑んでくれるのだろう。でも、そんな、優しい悠乃は、もうここには、いない。まるで、俺は、蝉の抜け殻のようだった。

 なんでもない風を装って、中身は、カラカラ。そんな感じだった。




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