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派閥学園  作者: N旅人
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第5話「和室の罠」

第5話「和室の罠」

放課後、実習教室棟・1階手前。和室派閥の縄張りは、静かすぎる空気で満ちていた。

畳の匂い、掛け軸、掛けられた刀。まるで時代劇のセットだ。

空き教室派閥の先遣隊(朝飛、梨子、立神、凛花、飯鷹姉妹、実山真梨)は、和室の玄関に立っていた。

「同盟の申し入れに来ました!」朝飛が声を張る。すると、障子がスッと開き、

忍者のような黒髪の男・上埜うえのが現れた。

「ほう……噂の“派閥を終わらせる”連中か」

吹き矢をクルクル回しながら、笑みとも嘲笑ともつかない表情。

「俺たちは武闘派だ。同盟? 笑わせる。だが、まあいい。茶でも飲んでいけ」

和室に通され、正座させられる一同。

向かいには武闘派の幹部たち。

貴山たかやまはすでにビクビクしながら謝っていた。

「す、すみません! お茶、こぼしちゃって……!」

岡並おかなみは頼れる兄貴分らしく、静かに睨んでいる。

茶が振る舞われる。

しかし――梨子が急に咳き込んだ。「これ……眠くなる……!」

立神もフラフラで顔から畳に突っ伏してしまう。

上埜が吹き矢を構えた。

「毒じゃない。眠り薬だ。安心しろ」

「なんで同盟の話を……」

「簡単だ。お前らを捕まえて、運動場と体育館に売り飛ばす。あいつら、お前らの首に懸賞金かけてるからな」

この武闘派の目的は、空き教室派閥を潰すことで自分たちの地位を上げること。

しかも裏で、すでに学校組織と繋がっている。

朝飛だけが、なんとか意識を保っていた。

(俺……不死の能力……毒も薬も効きづらい……!)

上埜が近づいてくる。

「さて、どう料理してやろうか」その瞬間――

朝飛は畳を蹴り上げ、上埜に突進!

「ド Mの俺に、こんな屈辱……最高だぁぁぁ!!」

上埜の吹き矢が朝飛の肩に刺さる。

爆発寸前の煙が立ち込める!「風だ!」

遅れて駆けつけた立神が煙を払い、仲間たちを起こす。

戦闘開始。

上埜の能力:爆発と煙。弱点は風と水。

梨子が水を発生させ、立神が風で煙を押し返す。

朝飛は不死の体を盾に、上埜に肉薄!

「上埜、お前……味方を切り捨てる気か!?」朝飛が叫ぶ。

貴山はまた失敗し、謝りながら上埜に攻撃されそうになる。

岡並が庇いに入るが、巻き込まれ――二人とも爆発に吹き飛ばされ、リタイア。

「味方すら切り捨てる……最低だ!」

朝飛の怒りが爆発。上埜が嘲笑う。

「派閥とはそういうものだ。弱いやつは要らない」

その言葉に、和室の奥から穏健派の女子たちが現れた。

青嶺灯子あおみねとうこがゲスい笑みを浮かべて言った。

「ねえ、もういい加減にしてくれない?

 武闘派ってほんとセンスないよね」上埜が激昂。

「お前らは黙ってろ!」灯子は肩をすくめた。

「私たち穏健派は、もうあんたたちを見限った。――ね、北村くん」

朝飛が驚く。

灯子はもう、空き教室派閥の味方をするという判断を下していた。

メンバーの瀧之原美緒、梅岡遥香&比奈地優彩、式津舞衣、蒼山瑠璃もうなずく。

穏健派全員が一斉に離脱を宣言。上埜は孤立無援。

最後は梨子の水、立神の風、朝飛の不死タックルで完全敗北。

「……くそっ、学校組織に……報告……」

上埜が最後に呟いた言葉に、朝飛は眉をひそめた。

和室を出るとき、灯子が朝飛に近づいてきた。

「ねえ、私……実は暗い過去があってさ。でも、あんたの“支配しない”って言葉、信じてもいい?」

朝飛は笑った。「俺たちは、誰も縛らないよ」

灯子は初めて、本当に嬉しそうに笑った。

その夜。職員室で電話が鳴る。

「上埜は失敗しましたか。……構いません。次の駒は、もう動いていますよ」

第5話 終

(次回、第6話「美術室と技術室の即時同盟」癒し系姉妹と発明家美少女が即加入!)

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