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ヘルトリガーズ  作者: じゅんくん
Part1 異世界トラベラー
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第十八話 日本刀最強論!

 銃火器やAIがどれほど進化しようと日本刀に勝てるはずがない。既に日本刀は進化を終えてる。

 緊張が沸騰したその瞬間!


 フレッシュが早速間合いを詰めて来た。片手に持っているのはお馴染みの雉の爪のような武器。純も反応し、刃と刃がぶつかり合う音が鳴る。2人ともすごいスピードだ。フレッシュは義手だが衰えはない。

 フレッシュは飛び上がり、壁、天井を蹴って凄い勢いで突進してくる! 純はそれを刀で止める。


 フレッシュはすぐに離れてまた攻撃をしてくる。とてもトリッキーな動きで読みづらい。突然、ナイフと違う別のものが飛んできて純の刀を掴んだ!


「なっ! 義手!?」


 なんと義手が伸びたのだ。特殊な仕掛けだ。伸びているのは左手の義手。フレッシュはグンッ! と勢いよく純を引っ張って引き寄せる。純は前屈みに姿勢を崩す。フレッシュは顔めがけて刃物を振り下ろす。


 純はスレスレで避けようとするが、避けきれず左耳を削がれる! 酷い傷だ。フレッシュは笑う。義手がようやく刀から外れる。


「俺も行くでぇ!」


 ギュルンギュルン! ガッグググ!

 グォォォォォォォン!


 チェーンソーが向かってくるがフレッシュは攻撃の手を止めない純はフレッシュを蹴飛ばして横に飛んで避ける。チェーンソーは蛇行して追いかけてくる。

 目の前に土川が現れる!


「どけぇ! お前も轢かれるぞ!」


「私は絶対に退かん!」


 純は刀でなくなんとリボルバーを抜いた。迷わず発砲した。


「おのれ、卑怯者!」


 土川は避けた。純は土川が体勢を崩したのを見逃さず斬りかかる。土川は素早い乱れ打ちをしてくる。

 純は突然振り返り、チェーンソー男山田の左手に刀を刺した。土川の左手が真っ赤に染まる。


「グォ!」


 そして純は刀で山田を引っ張って土川に向けて押し出した。山田は勢いに乗って土川に向かって突進する。土川は素手のためどうすることもできない。

 グシャグシャという肉の切れる音がした! 土川の左手が切り落とされ、血がプシューと噴水のようにして飛び出した! 

 しかしチェーンソーは止まらず土川を切り刻みながら進み土川の右目を潰した!


 山田は焦ってなんとか止まり、チェーンソーを抑えた。なんとかチェーンソーが止まった。すかさず純が山田の背中を斬った。

 山田は倒れ、土川も傷口を抑えながらもがき苦しむ。フレッシュがニコニコしながら近づいてくる。純は刀を構える。


「ああああああああああ!」


 突然土川が叫び、右手で床を殴った! 床は破れてその衝撃が地震のようなすさまじい揺れを生み出し、2人の体幹を大きく崩す。ぐらつく中2人は向かい合って斬りかかる。間合いに入った。パスっと音が鳴った。どちらかの肉が斬れた音だ。


 そしてプシャーーーッとフレッシュの腹から血が噴き出した! フレッシュは傷を抑える。


「ぐっ……その刀。前のより切れ味いいな。前の戦いでそれ使われてたら俺死んでたぜ」


 そう言ってフレッシュは倒れた。


 純が3人を倒すと扉が開いた。バタバタと敵が4.5人入ってきた!


 シュパ シュパ シュパ シュパ シュパーン!


 純はすかさず早撃ちで始末した。


「終わりか……」


 純は部屋から出た。長い長い渡り廊下に出た。いくつもの道と繋がっており、巨大迷路のようだ。通路と通路は田んぼのように広がっていて、正四角形の穴がいくつもある。落ちたら地獄行きだ。


 敵がどさっと流れてきた! 全員日本刀などの近接武器を所持している。


「10.20.30.40……数え切れないな」


「かかれ!」


 敵が一斉にやって来て純を囲む。純が構えると全員一歩下がって構えた。10秒ほどやけに静かになった後のこと。


 敵が一番槍、いや、一番刀をしようと1人で斬りかかってきた。敵は純の頭を叩き割ろうとする。純はそれを防ぎ、見事な返し胴で斬った!


「次!」


 3人が同時に斬りかかる。同じように純は刀で受ける。純は3人の力に踏ん張って耐える。そして3人の刀の力を純は気合で返してさっきのような見事な返し胴を3人にきめる。ここまでは挨拶。ここからだ!


「次!」


 と純が叫ぶと敵が一斉にかかって来た! 

 もう、一度に何人相手にしているか分からない。何人もの刀を受け、返して首、胴、腕、などを斬っていく。まるで戦争のようだ!


 後ろ、前、どちらからも攻撃がくる! 純はかがんで避けて足などの下半身を片っ端から斬って倒れた敵を踏み台にして飛び上がる。1人の肩に刀を突き刺し、両肩に足をのせる。刀を抜くと同時に飛び上がりもう1人の喉笛を斬る。そいつの胸を蹴ってその勢いで後ろの敵の心臓を突く。


 すぐにまた次の攻撃が。突きを純は剣先で巻きつけるようにする。すぐに相手の剣は言うことを聞かず宙を舞う! 当然斬る。


 純の腕を狙って剣が襲う。純はいわゆる小手を返して相手の首を斬る! 血が噴き出て、滝のようにして勢いよく垂れ流れる。


 純は己の剣技のみで斬って斬って斬った!

 息を荒げていると後ろから聞き覚えのある轟音を耳にする……


 チェーンソーだ!


「山田……嘘だろ!?」


 グォォォォォォォン!


 チェーンソーが間合いに入って来た。チェーンソーの刃が頭上に。もう手を刺してる暇はない。逃げることもできない。賭けるしかない。この刀に!


「頼んだぜ! 親父!」


 純はチェーンソーの刃を日本刀で受け止める。

 山田は細長い日本刀を見て笑う。


「ヘヘヘっ。日本刀なんて一瞬だぜ。スパンだぜ!」


 ジリジリと日本刀が削れていくのが分かる。純は力を込めて押し返そうとする。しかし、チェーンソーの勢いは止まらない! 純はチェーンソーの勢いを左に流す。刃と刃が離れ、純は山田と一定距離を保つ。


 山田のチェーンソーは止まっているが純は攻撃せず、なんと上段の構えをとった!


「こいよ……お前のチェーンソー! 俺にもう一度ぶつけにこい!」


「ヘヘヘッ。後悔しても知らんでぇ」


 山田は勢いよくチェーンソーにエンジンをかける。


「チェーンソーに正面で勝てる近接武器はねぇ。辞書にも載ってねぇでぇ!」


 ギュルン! ギュルン! グォォォォォォォン!


 チェーンソーが突進してきた! 今までにない勢いだ。しかし純は下がらない。上段が下がってはそれだけで負けなのだ!


「うあっがああああああああ!」


 純は叫びながら上段から力強い一撃を振り下ろす!

剣とチェーンソーの歯がとてつもない激しさで交じり、火花が散る。本物の金切り声が響く!


「親父ーー! たかがのこぎりに負けられないぜ!」

「うおおおおおおおおおおお!」


 ジリジリと激しい音が鳴り、火花が散る!

 両者全く譲らない。


 ザダァアーーーン!


 勝負がついた。この音と共にチェーンソーが日本刀によって叩き潰され、粉々に砕けたのだ!

 日本刀がチェーンソーに勝った。やはり、日本刀こそが最強の武器だ!


 山田は顔を真っ青にする。


「ヒッヒエエエエエエ!」


 山田はチェーンソーを離し、叫び声をあげる。純が刀を山田の首に向ける。山田は大きく後退りして、なんと悲鳴をあげて渡り廊下から落ちてしまった。

 純は落ちた高さを確認する。


「この高さならミンチだな」


 周りのヤクザ達はこの勝負を見た後静まっていた。純は次は? と言わんばかりの表情だ。


 そこへ一人の男がやってきた。純は見覚えのある顔に驚いた。


「水野か。お前!」


 水野は雉爪組の1人。加藤の部下で純も会ったことがある。


「お久しぶりです。高道純さん。団長が待っています」


 周りのヤクザ達は刀を収める。


「団長? 青烏団の団長ってことか。いいだろう。案内してくれ」


「帰るなら今のうちです。失礼ですが、団長に勝てる人間がいるとは思えません」


「水野! いいから案内しろ。そういえば、お前も加藤を裏切った1人だろ?」


「確かに、あの車に乗ってましたし、後藤に銃を撃たせたのは私です。ですが今そんなことは関係ない」




 純は進み、やけに大きな扉を蹴り飛ばして開けた。かなり広い部屋だ。まるで王の部屋だ。椅子に男が座っていた。護衛もいない。黒スーツを身に纏い、長髪の一見普通の男だ。だがその体は鍛えられており、強そうだ。男は純が一人で来たことに疑問を感じ、


「水野はどうした?」


「殺したぜ。案内なんていらねえ」


「そうか。ところで。お前に見せたいものがある」


 男の部下と思わしき男が女を1人連れて来た。その女はガムテープを口に貼られ、もがいている。


「ミン! 俺だ!」


 純はすぐに気づいた。


「お前の探してた女だ」


 純は男を睨む。


「すぐに返せ」


「無理だ。俺もこの女が必要だ」


「どうして? 鬼犬組を潰した恨みか?」


 男は鼻で笑って


「そんなのもうとっくに忘れている。そうか。お前は何も知らないのか。教えてやろう。お前の本当の敵を」


「本当の敵?」


「そう。本当の敵。それは俺の兄弟達だ」


「お前の兄弟……」


「と言ってもお前の想像する兄弟とは少し異なる。お前ももう出会ったことがある。あれは、加藤の葬式があった日か。お前が泊まったホテルに面白い客が来ただろ」


「来たな。変な女だった。ルームサービスかと思ったが殺されかけたぜ」


「他にもさっきお前が相手した土川、山田も兄弟の1人。まあ、お前が相手にして来たのはどれも兄弟の中じゃ下の下の連中だ」

 

純は何を言っているのか理解できない。


「なんだい? すごい親だったのか?」


「兄弟と言っても同じ腹から生まれたわけじゃない。魂がかつて同じだっただけだ」


「言ってることがさっぱり分からん」


「まあ、理解する必要はない。俺が言いたいことは俺より強いお前の敵がたくさんいるということだ」


「そうかい。忠告ありがとよ……」


「兄弟達はこの女を欲しがっている。だからさらった。諦めろ」


「ここまで来て引き下がれるかよ」


「俺もお前と同じでここまでやられてお前を殺さないわけにはいかない。愛する女の前で苦しんで死ね!」


「俺はカミナリ……くわばら、くわばら」


 男は右手を純に向け手を広げた。純は刀を構え、警戒する。

 次の瞬間、純は倒れた。体に突然電流が走ったのだ。見えなかった。純には見切れなかった。


 斬れなかった! 雷を!


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