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ヘルトリガーズ  作者: じゅんくん
Part1 異世界トラベラー
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第十四話 スネーククイーン後編

 ヒカリは町を見渡して、


「それにしてもこんなに人が多いのにこんなところにアジトを作るなんてね。不思議よね」


「アイツらにとって一見普通の平和な町はいいカモフラージュになるんだ」


 ジョンは素振りをしながら答えてやる。


「あれー。みんなこっちに来るよ」


 町にいる人達が集まってきた。


「おいアガンデス。住民達を追い払ってくれ。気が散る」


「分かりました」


 アガンデスは住民達の所へ向かった。住民達はみんな様子を見にきたのだろうか。


「みなさん。大変慎重に我々は仕事しているのでどうか見学はご遠慮してください」


 住民はアガンデスに何があったのかなどいろいろ質問を投げかけた。まるで彼の話を聞いていないようだ。


「だからみなさん。どうか今日はお帰りになって」


 ジョンはため息をついて、


「お前らアガンデスは無能だ。助けに行ってやれ」


 ジョンは周りを見て、


「しっかし……住民がやけに集まってくるな。みんな。住民達をどうにかしてくれ」


 ジョンは素振りを続ける。いろんな方向に滑らかに。何度も何度も。まるで今戦っているかのように。

 ボクシングで言うシャドーイングのように。


 10分後……

 ヒカリが素振りを続けるジョンの肩を叩く。必死に指を指して何かを伝えようとする。


「ねぇジョンあれ」


 ヒカリの指した指のむこうには血を噴き出し倒れる騎士達がいた。


「アガンデス! どうした! 何があった!」


「うっ。うっ。グホォオオオ!」


 アガンデスは口から血を吐いて倒れた。何人もの騎士が倒れる。


「みんなさっき住民達の所へ行ったやつだ。おい、ヒカリ。アイツら住民じゃねえ」


「そんなことって……」


 住民達が隠していた武器を取り出し混乱する騎士達に襲いかかってきた。住民の正体はブラックマンバだ!


「この町そのものが罠だって言うのか……」


 騎士とブラックマンバによる乱闘が起こった。まさに戦争。ジョンの目の前に大勢のブラックマンバの戦闘員が押し寄せてきた。


「へっ。一気に数減らされたな。それに。ブラックマンバにこれだけのメンバーがいただなんて。だが問題はなし! 俺の能力はチート級! あの男に復讐するために身に付けた最強技!」


 ジョンは刀を収めた。ブラックマンバのメンバーはジョンを囲んで笑う。この状況の中ジョンは笑って


「俺の勝ちだな」


「何笑ってんだ。お前の負けだ! 俺達をなめない方がいいぜ」


 ジョンはまた笑って、


「お前達、もう斬られたことに気づかないのかい」


「ん? お前何言って……グハッ」


 ブラックマンバの戦闘員の体に切れ込みが入った。みんな血を噴き出して倒れていった。


「なんだってんだ。みんな……倒れて」


 ジョンが敵に近づき、


「お前は喉笛。もう間に合わない」


 ジョンに言われた男は喉笛を抑えた。だがもう間に合わない。喉笛に切れ込みが入り、血が流れる。ジョンの謎の攻撃によってブラックマンバの戦闘員15人が一斉に死んだ。


「お前ら怖気ずくんじゃねえ」


 また戦闘員がジョンに襲いかかる。ジョンは寝転がった。


「いいか。お前らは俺に素振りをさせた時点でもう負けが決定しているんだ」


 ジョンに近づいた戦闘員がみんな死んでいく。ジョンは起き上がりようやく刀を抜いた。


「素振りは大事。の一言だな。あーっと。ヒカリが死にそうだ。助けに行くか」


 ジョンは敵の元に向かう。しかし、敵はジョンに近づくだけで死んでいく。


「ジョンったら。サボってないでマジメにやりなさいよもぉーーーー!」


 ジョンはヒカリの頭を撫でて


「確かにサボった。だが、お前は10分前にもう助けている」


 敵がどんどん死んでいく。騎士達も士気が上がり戦いは激しさを増した。


「敵が多すぎる。もうストックがねえ。仕方ない。この刀で直接斬るしかねえか」


「はやくそうしなさいよね」


 ヒカルは怒った顔をした後杖を敵に向ける。ビリビリっと電撃が飛ぶ。敵が何人も倒れていく。




「これはどうかしら?」


 スネーククイーンは左手から衝撃波を放つ。地面は前のようにぬかるんでいて加藤は固定された状態で衝撃波を何回も浴びせられていた。


「はぁっはぁっ」


「まだやるつもり?」


 スネーククイーンは翼を動かし高く上昇した。そして急降下する。加藤の腹に強烈な蹴りを入れた。加藤は吹き飛ばされた。壁に寄りかかって血を吐き出す。


「まだ元気なようね。やっぱりこの刀で猛毒を注入するのが一番はやい。もう死んでもらうわ」


 加藤は笑っている。気味が悪い。全く不利だっていうのに何を笑っているのか……スネーククイーンはその笑みの正体に気付く。


「!?」


 何か刺さっている。これは毒針! 加藤は数本だけ毒針を回収していたのだ。加藤はスネーククイーンの驚く顔を見て、寄りかかっていた壁を思いっきり蹴る。

 床はぬかるんでいるが壁は違う。壁を使って踏み込めばいい。壁を破壊するくらい爆発的な踏み込みで加藤は迫る!

 スネーククイーンは刀を構える。しかし毒が回っているのに気付く。 汗が流れる。手が震える。目眩が。これが毒? マズイ! 加藤が間合いに入ってきた!


「受け取れ!」


 加藤はスネーククイーンの左肩を貫いてそのまま押し込んで進み続けた。


 ドゴォーーン!


 奥の壁とスネーククイーンの背中がぶつかり、加藤は笑みを浮かべスネーククイーンは口から血を吐く。

 スネーククイーンは反撃しようと口を大きく開く。加藤はすぐ刀を肩から抜き、持ち直してスネーククイーンのほおに突き刺す! 刀は左ほおから口をつたって右のほおを貫通した。

 加藤が刀を抜くとスネーククイーンは倒れる。しかし、スネーククイーンは傷つけられた口を広げ、加藤の左脚に噛み付く。血を吸っている!


 加藤はスネーククイーンの腹に2発蹴りを入れる。スネーククイーンはようやく口を放した。そして加藤の首を狙って刀で突きをしかける。加藤は突きをかわし、強い力で刀を下から弾く。


 スネーククイーンの刀は宙を舞った。スネーククイーンが飛ぼうと翼を動かしたのを見て加藤は左に生えている翼を斬り落とす!

 痛みを堪え、スネーククイーンは飛びかかり、加藤の両手を掴んで強力な膝蹴りを腹に入れる! 人間離れした力の蹴りは尋常じゃない苦痛を加藤に与えた。加藤は思わず刀を落とす。


 加藤は踏ん張って膝でスネーククイーンの顎を蹴り上げる。スネーククイーンは血塗れの顔に笑みを浮かべ、手を放して右手で思いっきり加藤の顔をぶん殴る。加藤の骨が折れる音がした!

 加藤も負けじと左手で強力なアッパーを決めて右手でスネーククイーンの顔を殴る。


 2人とも限界が近い。スネーククイーンは殴った後の加藤の右手を掴み、加藤を引き寄せて右足を高く上げて加藤の顔を蹴る。脳震盪が起こる! 加藤は死にそうだ。そしてそのまま勢いに乗って加藤の顔を殴る。続けて3発右手で連続で加藤の顔を殴る!

 スネーククイーンは息を荒げる。そしてひるむ加藤をガシッと掴み左肩に噛みつき血を勢いよく飲む。


 加藤はどんどん力を失う。加藤はいつ死んでもおかしくない状態にあった。加藤は思い出す。親友達の顔を。こんなところで死ねない。走馬灯だろうか? 

 それに、ここで死んだらウッドに合わす顔がない!

そう思い、加藤は猛獣のように吠える。


 うおおおおおおああ!!!


 加藤は叫んで両手の拳を握りしめ、勢いよくスネーククイーンの両耳を挟み叩く! 耳がおかしくなってスネーククイーンは口を放す。

 加藤はスネーククイーンに殴りかかる。だが、スネーククイーンはそれをかわして加藤の腹に強烈な打撃を繰り出す。いわゆる腹パンだ!

 拳がめり込む……人間離れした衝撃。内臓が破裂したかもしれない! 加藤は血を吐く。

 スネーククイーンは容赦せず左アッパーを繰り出す。加藤の顎の骨は粉々になった!


 だが加藤はまだ生きている。体は限界だがその目を見開いてもう1発来たパンチを見切って左手で掴み右手で相手の胸ぐらを掴んで背負い投げする!


 スネーククイーンは受け身をとれず頭を地面に強くぶつけてしまう。目が回り、体が動かない。加藤はガンホルダーから二丁、銃を取り出してスネーククイーンに向けた!


「終わりだ……俺の勝ちだ。この喧嘩!」


 スネーククイーンはしばらく加藤の目を睨む。加藤の目は本気で引き金を引く目をしていた。


「フフフ……参ったわ。」


 そう言ってスネーククイーンは笑った。そして右手で自分の鋭い牙を掴んで上に上げて折った。


 パキッ!


 スネーククイーンの髪の毛が元の紫の色に戻った。目の色も戻り、翼も消えた。スネーククイーンは加藤に話し始める。


「昔、殴り合いの喧嘩が嫌いで。時間もかかるし、お互いボロボロになるし。だから毒のスキルを多く習得したわ。一瞬で勝負がつくもの。でも、あなたと殴り合って殴り合いの良さを感じたわ。楽しかった」


「そうかい。俺はちっとも楽しくなかったがな」


 そう言って加藤は銃をしまう。

 2人は地面に座って話す。


「私、あなたの話を無視した。話して。私には聞く義務がある」


「……もう伝わっただろ。俺はウッドを殺していない。ウッドはお前を思ってた。それに……」


 スネーククイーンは遮って、


「もう分かったわ。実際ウッドはもういない。聞いたってしょうがない。それに薄々気付いてたけど犯人はインダ・コイズミかしら?」


「おい、それを知っててなぜカオルさんを?」


「彼女に嫉妬していたの。だから確かめようともせずカオルを憎んだ。殺そうと思った。でも、間違いだったみたいね。加藤春樹。あなたがいてよかった。あなたが殴ってくれてよかった。ありがとう。もうじき私は毒がまわって死ぬ。死ねばいいのよ私なんて」


「お前、さては復讐もせず最初から死ぬつもりだったのか? 外に騎士がいるのは俺が負けても殺してもらうためか?」


「その通り。騎士が集まるのも計算通り。私を必ず殺してくれる。将軍が来るわ。あなたははやく逃げた方がいい。私はここで死ぬ。ウッドのいない世界に用はない」


 むこうからカオルがミャンを連れてやって来た。


「ずるいぞ! いい! あんたには生きる責任があるのよ! むこうから使えそうな道具全部持って来たわ! 解毒剤をはやく打って!」


 カオルはスネーククイーン、いや、ハナに怒鳴った。友人として。生きていて欲しいからだ。

 ハナはフッと笑って諦めて、


「もう、アンタには勝てないわ。カオル。殺したはずなのに」


「私の髪、治してくれるわよね?」


 ハナは一息ついて、


「努力する」


 そう言ってハナは注射を打った!


「ねえ加藤、ハナって呼んでいいわよ」


「あんたはカオルさんと同い年だからハナさんって呼ぶよ」


「そう。だけど……カオルより私の方が100年以上年上なんだけどな。吸血鬼として長く生きてきたのよ」


 加藤は相変わらず愛想悪く


「そうだったのかい」


 と返事する。ハナとカオルは笑う。カオルは喜んで


「フッ。ハナと加藤くんが仲良くなって良かったわ」


「ねぇ、ママ。殺されかけたんだよ。」


「気にしない。気にしない」


 ハナは何かを覚悟して立ち上がる。


「外の奴らを黙らせないと。仲間を戦わせている。行ってくる」


 カオルは止める。


「ダメよそんな体じゃ」


「止めたって無駄……外は騎士に包囲されている。逃げ場なんてない」


 加藤も立ち上がる。


「俺も行くか」


「ミャンも行く!」


 カオルはしばらく黙って


「よし、みんなで行こう」


 加藤が全員に言う。


「みんなで行くのはいいが、まず、戦わない方がいい。俺達はボロボロだ。カオルさんを連れて行けば戦いを終わらせられるかもしれない。もし、それでも奴らが襲ってきたら俺とハナさんが戦う」


「死ぬ覚悟はできている」


 ハナは頷く。


 4人揃って外に出た。戦いは終わっていた。死体が大量に転がっていた。どうやら騎士が勝ったようだ。

 ジョンが前に出てきた。カオルを見る。カオルはジョンに話した。


「私は無事よ! ジョン!」


「それは良かった。だが、俺はスネーククイーンの首をとりにきた。カオルさんは保護する。スネーククイーン。前に出ろ」


 カオルは説得しようとする。


「お願い。私たち全員帰らせて」


 ジョンは首を横に振って、


「悪いがカオルさん、これは仕事なんだ。将軍が来る。スネーククイーンを見逃す訳にはいかない」


 加藤が前に出た。ジョンと目を合わせる。ジョンはすぐに殺気を感じた。


「おいジョン。剣を抜け……相手になってやる」


 ハナが止める。


「やめな。アイツは強いよ」


「分かってる」


 ジョンは刀を抜いて3回振った。


「いいだろう……お前が加藤春樹か。スネーククイーンをかばうなら殺す」


 加藤は首を横に振って、


「違う違う。俺がかばっているのはここにいる3人全員だぜ」


「なるほど。ならば参る」


 パス!

 プシャーーーッ!


 加藤の腹から血が出た。ジョンは何もしていない。

加藤は信じられない。


「なっ!」


 ジョンは笑う。


「教えてやろう。チーターの恐ろしさを。まず、熟練の剣士は剣を振ると斬撃を飛ばせる。そしてさらに極めると斬撃をコントロールできる。カーブや急降下、それに止まったりなど。そしてチーターになると斬撃を消せる。つまり俺の技はただの斬撃。ただし俺の斬撃は剣を振った時から発生し、その場に永遠に留まり続ける。そして見えない。いつでも相手を斬れる。強弱も振る力によって変わる。思いっきり振ればお前を真っ二つにできる斬撃がいつでも放てる訳だ。俺が言いたいのは素振りは大事ってことさ」


 ザクッザクッ!


 加藤はさらに2箇所斬られた。ジョンは余裕の表情を浮かべる。当然何もしていない。


「終わったなどうする?」


 加藤は刀を握って、


「ヘヘッ。こうなったら賭けるしかないだろ。」


「何をベットする?」


「命と感さ。」


 加藤は間髪入れずに答えすぐに踏み込んで間合いを詰めた。ジョンは刀で受ける。

 刀と刀が拮抗した。鍔迫り合いだ!


「当たりだな。お前はさっき3回刀を振った。もう斬撃はない。リロードを襲わない馬鹿はいない」


「なるほど。だが、俺は剣の腕前だけでも随一だ。間合いを詰めたからといって勝てる相手ではない!」


加藤はとぼけたような顔をして、


「ところで、お前非力じゃね?」


 煽るようにして言った。加藤は右手のみで刀を握っている! 対してジョンは両手で刀を握っている!


「なっなに?」


 加藤は片手ながらも力を入れて押し込む。ジョンは少しずつのけぞっていく。


「片手相手に力で負けるなど! クソ!」


 ジョンが踏ん張っている間、加藤は左手でガンホルダーからリボルバーを取り出した。撃鉄をカチッと鳴らし、銃口をジョンの頭にあてる。


「なっ!?」


「チェックメイト!」


 と言って加藤は引き金を引いた!


 カチッ……


 加藤はあきれた顔をして


「おいおい、火薬が湿気ってらあ……」


 そして加藤はリボルバーを振り上げて


「チェストー!」


 と叫び、リボルバーでジョンの頭を殴った!

 カン!といい音がしてジョンは気絶して倒れた。騎士達は困惑している。ヒカリはケラケラ笑っている。


「鉄の塊だもんな。弾切れの銃も使えるものだな。おい騎士ども! 道を開けな! 俺達は帰るんだ」


 加藤はみんなを連れて歩き出した。その時、大きな声が聞こえた。


「道を開けろーーー! ヘンドリュー将軍が参られた! 道を開けろーーー! 将軍が来られたぞ!」


 大きな馬に乗ったその男は全身を鎧に包み、兜を被って完全武装。背中には巨大な剣を背負っている。馬は蹄鉄を大地に踏みしめこちらに来る。ヘンドリュー将軍はこっちを見た!


「ジョン……情けない男だ。己の能力に自惚れおって。」


 将軍の姿を見た途端、騎士はみんな跪く。ヒカリも嫌々頭を下げる。


「ふん。スネーククイーン、噂には聞いていたがワシが相手にする必要もない。とりあえず処刑しよう」


 と言って将軍は指をハナに向ける。とっさに加藤が銃を取り出して叫ぶ!


「少しでも動いてみろ! 指詰めるぞ!」


 とっさに将軍は右手で馬のポケットから何かを取り出した。銃だ! 気付いたら加藤は右腕を撃たれてしまっていた。


「ぐっ。ううっ。」


「ワシも持っているのだ。魔王と戦う身。これくらいは当然だ。それにしても早撃ちの達人と聞いたがあれは嘘か?」


 ガドォーーン!


 ミャンがコルトパイソンを放った!

 ヘンドリュー将軍の胴体に弾が当たり、将軍は落馬した。馬が驚いて逃げて行く。

 将軍はしばらくして起き上がり、体に付いたホコリをはらう。ミャンの殺気に満ちた顔を見る。


「恐ろしい娘だ……不意打ちとはいえワシに当てるとは。今は凄まじい殺気を感じるが、撃たれるまで気付かなかった。これが殺しのセンスか? あの男と同じだ。お前。あの男の娘か? 同じ目をしているな。面白い」


 ミャンは何も答えず将軍が立ち上がるとすぐに黙って銃を構える。その目は人殺しの目だった。


「やはり、そうか」


 将軍とミャンは睨み合う。将軍はミャンの目から何かを感じた。手を出してはいけない何かを。将軍は辺りをチラチラと見る。何かが近づいてくる。これは恐怖なのか?


「帰るぞ」


 将軍のその言葉に騎士達は戸惑う。将軍は馬に乗る。馬は怯えていて全く動じない。


「将軍! あ、あのー」


「聞いてなかったのか? 帰るぞ。今日は解散だ」


 将軍は何とか馬を走らせた。後に続いて騎士達はみんな帰って行った。

 カオルがホッと息を吐く。


「とりあえず、これでみんな生き延びれたわね! しかもあのヘンドリュー将軍相手に! それより加藤くん大丈夫?」


「大丈夫っすよ。それよりミャン。お前すごいな」


「そんなこと……」


 と言いながらミャンは加藤の怪我を治してやる。


「春樹くん、あのジョンさんに勝った。ジョンさんの能力を知ってみんな逃げ出すの。魔物も。悪党も。でも春樹くん逃げなかった」


「はっはっはっ。俺は最強だからな」


 ハナも笑って、


「お前、私がスキルポイントをやったというのにたいしたスキルも付けず、私に勝ち、ジョンを倒した。文句はない。後は、一旦カオルの店に帰ろう。私はカオルの老化を治す方法を知っている。2、3日もあればすぐ治る」


 加藤はミャンにあらかた怪我を治してもらい立ち上がった。



 次はハナの番だ。


「ミャン……頼む。結構酷い傷だ」


「うん。任せて」


 ミャンがにっこりと笑う。

 そして血がミャンの笑顔に飛び散った!


 ハナが倒れた! 撃たれたのだ! カオルは顔色を変えて泣き叫ぶ。


「ハナーー! ハナーーーー! お願い!」


「死なないでー!」





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