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プロローグ

ある物語の終わりに人々は歓喜した。


「勇敢な魔導師達よ!!!この国を救ってくださり感謝致します!」


「このご恩は決して忘れませぬ!」


「キャーーー!こっち向いてーーー!」


国を支配しようとした悪者達を倒した。そう、正義が勝ったのだ。そして、受け答えをするように、彼らのリーダーはこう言った。


「ありがとう!しかし、我々だけの力ではない。皆様の力のおかげもあってこその勝利だ!」


ワッと沸き立つ周りの声が、彼らを包み込んだ。感謝の言葉を述べる者。感動して泣いている者。頷きながら拍手をする者。反応は様々だが、皆の気持ちが一つになる瞬間であった。



___これが物語の終わり、か。



だが、そう一人だけ、異世界に飛ばされた者だけが、この団結高まった気持ちの中に入って行けなかった。


「物語は、その人の人生が尽きるまで続いていくのに。」


その呟いた一言は、大きな声援に掻き消され、華やかな音楽に吸い込まれていったのである。

___これは、ある一人の異世界人が繰り広げるファンタジーストーリーである。

まずはプロローグから。

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