穏やかな時間
……ふぁ~あ。
つい、あくびが出てきてしまう。
さっきまで寝しまっていたんだから仕方がない気もする。
時計を見てみれば22時ちょっと前。
どのくらい眠ってちゃってたんだろ……。
「あらら、まだ眠いの? 結構長い時間眠ってたよね。」
そんな私のあくびを目ざとく見つけてそんな風にからかってくるこの同い年くらいの青年もまたついさっきまで眠っていたクチだったりする。
「レイくんだって眠ってたじゃない。 しかも私より早く、さっさと!」
非難の心情も込めてそう言う。
「あはは、ごめんごめんって。 なんか疲れちゃってたんだよ。」
そんな言い訳じみた言い分を聞きながら私はこの三日間のことを思い出していた。
「まぁ、ずいぶん色んな所に行ったからね~。」
「うんうん。 ちょっとはしゃぎすぎちゃったんだよ、きっと。」
結構楽しかったよ。
私も。 虫取りとかすごく久々だったし。
あぁでも水切りがうまくできなかったのが少し心残りだなぁ。
ココでもできるんじゃない?
周りかるく見てみたけどなんか良い石がないんだよね~。
良い石、とか判るようになったの?
そりゃ教えてもらったからね。
ふふ。
馬鹿にして。 あ、そういえばここにもナズナ生えてるんだね。
それなんかは見分けつき易くていいよね。 他の雑草なんて見分けつかないよ。
確かに。 これはちょっと思い出深いから見つけると嬉しくなっちゃうんだよね。
へぇ。 何かあったの?
さっき教えたヤツ、あれ母親に教えてもらった遊び方なんだよ。
そいういえばその時、子供の頃はこうやってよく遊んだものよ、って言ってたような気がするけど江見さんは何で遊んでたの?
私? 普通に鬼ごっことか、それこそ虫取りとかよ。
なかなかアクティブだね。
別に、おままごととかより性にあってたのよ。
昨日もセミ捕るの頑張ってたもんね。
レイくんがあまり捕まえてくれなかったからね。
うわヒドイな、僕だって頑張ってたよ。
そうやって、それからしばらくこの三日間の出来事に花を咲かせたのだった。
「あ~あ…今日で休みも終わりか~。」
「ふふ、勉強頑張ってね。」
「そう言われてもなぁ~!」
少し声を張りあげてそう言いながら身体を、雑草が辺り一面生えまくって芝生と化している地面に投げ出す。
視界には暗くなりかけの夏の夜空が広がる。
「そうやってまた寝ないでよ~。」
「だから、いきなり寝出したのはレイくんのほうでしょ、って。」
「いやでもあくびしてたからさ。」
「ふん。」
少し頭を持ち上げて彼のほうを見てみるとレイくんは湖のほうに興味を示していた。
「何か居る~?」
「いや、暗くてあんまり見えないや。」
「まぁそうだろうねぇ、街頭とかここら辺少ないし。」
「……江見さんさ、この前言ってたことだけど」
「え?」
「…………あー、いや、なんでもない。」
そんな歯切れの悪い返答を疑問に思いながら──少し察したけれど気付かなかったことにして──身体を起こし今度はその場に座り込む。
「ねぇ、明日からどうするの?」
「明日から……かぁ、うーん………。」
あれ、聞いちゃいけなかったことだったかな。
またも歯切れの悪い返答に少し不安になる。
レイくんは黙って湖のほうに向かって何かしらイジっている様子だった。
それを眺めていたけれどそのまま何も言いだすような気配も感じなかったから立ち上がり近寄ろうとする。
話題を変えよう。
また楽しい話しをしよう。
明日からのことなんてまだ考えるのは早いよね。
まだ、彼はここに居るし私もここに居るんだから。
──ほんの少しの不安を押し殺すように、そう思った。
この時、月明かりが世界を淡く照らし、湖面がそれを反射し、木々がキラキラ光って、蛙たちのまだ控えめな合唱がBGMになって、夏の生温かい風が肌を優しく撫でていた。
……けれど、それに気づくのはもう少し後のことになってからだった。
いや、はや、終わりました。 やっと。
無事……というにはいささかまぁ何かと不安定になってしまった………かな(汗
一話前の後書きを控えさせていただいたのでこの回で一気に喋らせていただきますが、まぁなぜだかなかなか進まなくて少し進んで止まって放置少し進んで~で気付けば結構長くなってしまっていて切れば良いのかなとも思ったのですが切り所も判らずまぁいいやとそのまま投稿しました。
文の長さや表現やその他もろもろの理由で読みずらかったりしたらすみません。
過去の経験からも私は一回止まっちゃうと停滞期が長くなって最悪そのまま手を引いてしまうこともあるので、途中で止まってしまうぐらいならば完結させてから投稿する、という手法のほうがいいやもしれませんね……ちなみにこの回も予約掲載にて投稿してみました。
うまくいっていれば幸いです。




