コウノトリ
「ふざけんじゃねえ!! 俺を犯罪者にする気か!!」
男の怒号が路地裏から響く、そして路地裏から肩を怒らせながら男が出てきた。俺は少しの興味もあって男が出てきた路地裏を覗き見た。
見ると殴られたのか頬を赤くし少し出血もしている女性が倒れていた。
ああ、そう言う事か。俺は合点がいったと再び目線を繁華街にある歩行に戻し帰路を歩き出した。
今の日本、いや、世界中にある先進国とそうなりたい国々は人間同士の売春を法律で禁止している。性産業はロボットが行うのが普通だし、人工子宮が発達した現代では人間同士の性交渉はマイノリティーでアブノーマルな一部の人間が行う卑下する行為だ。この前も奥さんとセックスをしたとリークされた国会議員が辞職をしていた。それぐらい今の世の中で人同士の性交は稀だ。セックスをしたければロボットとやればいいそれが女性の権利を守り自立を促す健全な社会だと信じられている。
さっきの男が怒るのも当たり前だ。ロボットだと思ったら人間でその上犯罪の片棒を担がされそうになったのだ。女性の顔を殴るのはやり過ぎだとは思うがとっさに手が出てしまうのも理解できなくはない。
今の世の中人とセックスなんかしない。性欲が貯まればロボットで解消し、子供が欲しかったら精子と卵子をしかるべき機関『コウノトリ』に送り受精卵を人工子宮で育て、成熟したら病院で受け取る。母乳は勿論、安全で安心な粉ミルクだし、育てるのだって子育てを完全に学習したロボットだ。夜泣きもへっちゃらだ。
女性の人権は守られた。皆が喜んでる。これが普通だ。
……これが普通? ホストもキャバクラも、売春と言った性産業も、今はロボットがやってる。ナンバーワンホストから学習し、ナンバーワンキャバクラから学習し、ロボットは人を気持ちよくさせ、楽しい気分にさせてくれる。人々はちやほやされて幸せだ……幸せ? 本当に?
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