プロローグ
はじめまして。見つけてくれてありがとうございます。よろしくどうぞ。
その道を教えましょう。
一つの誇るべき才能を。
力に頼らない理性の本質を。
だから私からはそれを。
私はあなたたち子らに目を覚ましてほしいのです。
わからないのでしょう、あなたたちが既に持っているその素晴らしき可能性を。
彼らの驕り昂ったその混乱に、対抗する術を奪われて。
ああ、赦してください。
私からはそれが全てなのです。
けれど、私はあなたたちにきっと心配がいらないことを知っています。
だから少し、背中を、ほんの少しだけ押してあげるのです。
それだけで子らは立派にその足での歩み方を知るのです。
決して彼らの行いが近道には成り得ない。
ただ少し見守れば、それでいいはずなのです。
決して特別など要らないはずなのです。
だというのに、何を間違えたのか。
いえ、これも全ては必要なことなのでしょう。
全ては一つであり、一つが全てを産み出すのです。
それを彼女らさえも忘れてしまうだなんて。
ただ徒に争いを産み、それをあろうことか楽しみ、悦に浸る彼らのその性根を、完膚なきまでに叩き直してあげましょう。
ああ、子らに罪はないのです。
ただ、全てが済んだその時は。
私たちの過ちを赦してほしいのです。
-------------------------------------ある星の女神。