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*完結* MECHANICAL CITY  作者: terra.
#07. Cracking 処分
84/189

[10]




 静止したシャルを、ジェレクが左手で胸元から持ち上げた時、それは即、掴まれた。

彼女の安定を失った首が戻り、そのまま彼の額を頭突きする。

掴みかかる彼の手を肘からへし折り、軋ませ、腹から蹴飛ばした。

彼は派手に床を転がり、俯せになる。



 ビルはレアールに左手を伸ばすと、彼女は背負っていた未使用のサブマシンガンを投げた。

彼は受け取った流れでチャージングハンドルを引き、トリガーを引く。

轟音は中庭中を響かせ、建造物が振動する。

その中からは、部下達が身を引きながらも目を光らせていた。




 シャルはほぼ、レザーを半端に纏ったゼロの様な見た目になっていた。

弾をボディで弾かせながら、ビルに一直線に疾走。




 連射は即終わり、彼は、そのまま向かい来る彼女の頭部、頸椎を打撃。

屈折した所、膝で腹を蹴り上げ、銃の先端で右横面を叩き、首が大きく捻れる。




 捻られた方向からレアールの腕が伸びる。

その髪を掴むと引き込み、腰を蹴り、下半身が高々跳ね上がり、シャルは地面に崩れた。

だが、その体勢でも彼女は両手を伸ばし、レアールの手首に掴みかかる。

深々とそこに指先を減り込ませながら引き寄せ、そのまま彼女の襟首を掴み、顔から石畳に叩き込んだ。

瞬時に亀裂が大きく走る。




 その左横面をジェレクが2丁で連射しては腰に仕舞い、シャルの顔面を回し蹴りした。

彼女は雑に吹っ飛び、転倒。



その間レアールが、減り込んだ顔を石畳から引き抜いた。

細かな炸裂音に、ビルとジェレクが目を向ける。



彼女の皮膚は地面に持って行かれ、そこにへばり付いていた。

両頬と口元が何とか残り、鼻と目から上は骨格の銀を鋭く放っている。











 屋上の3人は目を剥いた。



「っ…!?」



レイシャはまたも青褪める。

横のヘンリーは声と瞼を失い、恐る恐る横目で彼女を見る。

そんな彼を盾に、イーサンも彼女を覗き見た。



「もうっ!やり過ぎなのよっ!」



堪らずヘンリーの左肩を引っ叩き、声を上げた。

彼女は乱暴に扉の向こうへ消え去る。




残った2人は目を丸くさせ、数秒、扉を見つめた。

その後、ジワジワと互いに顔を見合わせる。









MECHANICAL CITY


本作連載終了(完結)後、本コーナーにて作者後書きをします。

また、SNSにて次回連載作品の発表を致します。




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― 新着の感想 ―
[一言] やり過ぎは良く無いよ。 珈琲の飲み過ぎも。 スタート♪
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