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*完結* MECHANICAL CITY  作者: terra.
#07. Cracking 処分
82/189

[8]




 シャルの右半顔の皮膚が抉れ、右目も放たれ、白光が晒された状態になっている。

打撃を受け続けても尚、彼女は体勢を保っていた。

そこからはもう、声が放たれる事は無くなっている。

しかし未だ、停止する様子は無い。

ただ、目の前の邪魔者を殺す。

それだけに執着していた。




 彼女はレアールが構えるアサルトライフルに掴みかかり、足を引っかけ、膝からバランスを崩させる。

それは奪われ、即刻レアールに向け、近距離で連射。

しかし彼女は地面を華麗に転がり、僅かなダメージに留め、立ち上がる。




 弾切れで手が止まったシャル。

それ目掛けて、レアールが顔面に飛び蹴り。

しかしそれは、空のアサルトライフルでガードされ弾き返される。



その背後から、ビルが透かさず飛び蹴りした。

その衝撃で武器は前に弾き飛び、レアールの元に落下する。

彼女は拾い上げ、手慣れた様にマガジンラッチを外し、リロード。

スライドを引き、即、連射した。



肩の掴み合いになる2体のボディから、金属音が放ち続ける。

時に火花が散り、ビルの腕や顔の皮膚も広範囲で剥がれてきていた。

難航する任務に、表情が無くとも勝手に苛立ちを想像させる。




 そこへ、シャルの残る左目が高々と弾かれた。

それは、ジェレクが連絡橋から着地すると同時に放たれた1発。

反動に仰け反った隙に、ビルは右手根部で更に彼女の顎を叩き上げ、頸椎から異音が立つ。



彼女は激しく転倒するが、胴体、手足は起き上がろうと藻掻き、地面に触れる。



そこへ3体が寄り掛かると、ビルは膝、足首。

ジェレクは右手首と胸部。

レアールは左手首と腹、腰に激しく蹴りを入れ続けた。



その後、シャルの動きは鈍くなる。



ビルは胸倉を掴み、彼女を引き上げては、反ったままの首を揺らす。

白光の目を剥き出しにする彼女と顔を合わせるや否や、右ストレートを喰らわせ吹っ飛ばした。




そして彼女は、止まった。


 









「あら…意外とあっさりした終わり方ね」



レイシャは煙草に火を点け、鼻で軽く息を吐きながら呟いた。



「でもかなり面倒臭そうに見えたな。

通信で何か話してんのか気になる」



イーサンが少々慣れた煙草を咥えたまま、余りにしぶと過ぎる彼等の出来に、若干引き気味に笑う。









MECHANICAL CITY


本作連載終了(完結)後、本コーナーにて作者後書きをします。

また、SNSにて次回連載作品の発表を致します。




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― 新着の感想 ―
[一言] ……シャル……。 おめぇーらもどうせ、あっさりだろがよぉーー!!←あかん、あかんw あっ、お気に入りがアレがこうで何故か取り乱してしまったww 無感情って、こう言う事なんだろーなぁ〜と…
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