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皇国の海軍将校  作者: Tatsu
大戦前
8/27

山口多聞大佐

1937年12月

俺は中尉に昇進し、3月から改装を終えた戦艦伊勢の航海士になった。

戦艦伊勢に乗れたのはラッキーだと思う。しかも今日からあの人が艦長になるのだ。

「山口大佐殿。お帰りなさいませ。」

当直士官である俺は今日伊勢の艦長に就任した山口多門大佐に挨拶をする。

「おう。中尉ご苦労。これからよろしく頼む。」

「は」

知らない人は少ないと思うが、山口多門はミッドウェー海戦時の第二航空戦隊の司令官である。

前世でよく写真を見たことはあったが、本物を目の前で見ると…………ただのおっさんに見える。

まあそりゃあそうか。





先程言ったように戦艦伊勢は3月に大改装を終えた。それにより防御力、速力、砲撃力が大幅に上がったのだが、燃費が悪く長門型のように火力が高い訳でもなくて、金剛型のように速力が速い訳でもない本艦は日中戦争が始まっても実戦に出されることはなく、たまに瀬戸内海で訓練するだけの日々を送っていた。

まあ正直日中戦争は海軍が出来ることは少ないし戦いに巻き込まれなくて少し嬉しいのだが。


山口多聞大佐は普段は優しい方だが訓練の時は厳しく、訓練中に反応が遅れて叱られたことが結構あった。

まあでも人殺し多聞丸という渾名が付いていたこともあり、最初は少し不安だったがそこまで厳しい人でなくて良かった。

コッコッコ

「八神中尉。当直ご苦労」

「は、艦長殿。お疲れ様です。なにか忘れ物でも?」

当直の仕事をしていた時に大佐が環境に入ってきた。

今は柱島泊地に停泊中で士官の上陸が許可されており、確か大佐も上陸しているはずだ。

「いや…ちょっと貴官と話がしたくてな」

「私と?」

俺と話?何かミスをしただろうか…でもそこまで怒っているようには見えない…

「ああ。今後の戦争についてちょっと若い意見が聞きたくてな」

「戦争…ですか…」

うーむ…あまり上官と話すのは得意では無いのだが…

いやどこかの本で上官と個人的に話す機会があればチャンスだとか書いてあったしな…一応自分の意見を言っておくか。

「大日本帝国で考えるならば、日中戦争がこのまま続いて、南下政策を推し進めた場合ほぼ必ずアメリカやイギリスと戦争になると思います。」

「うん…では対米戦になった場合君だったらどうする?」

「現在の聯合艦隊とアメリカの太平洋艦隊はほぼ互角です。しかしロンドン海軍軍縮条約が失効した今、アメリカは大規模な軍艦の建造計画を進めていると聞いており、おそらく1942年には続々と就役し、1943年には戦力化されるでしょう。そうなれば日本がアメリカに勝つ可能性は非常に低くなると考えます。」

「では1943年までに勝負をつけなければいけないと。だがどうする?今でも互角なのだ。その状態でどうやって短期で戦争を終わらせる?」

やはり山口大佐殿のような有能な人とは話しやすいな。

的確な質問をしてくれるからありがたい。

「はい。戦争を終わらせるにはアメリカの太平洋艦隊が邪魔です。講和に必要になるであろう、ハワイや南太平洋の島々を占領するには制海権が取れていません。」

「ではその制海権をどうとる?」

「アメリカ太平洋艦隊の基地……真珠湾が良いかと。その場合宣戦布告と同時に攻撃することで奇襲となり、上手く敵艦隊に反撃させずに撃破することができるかと」

「だがどうやって攻撃するのだ。戦艦長門でも最大射程は三十数キロ、攻撃前に発見され奇襲にはならんだろう。それに陸上砲台はどうする。陸上砲台に砲撃されたら戦艦では勝てないぞ。」

そりゃあそうだ。戦艦で攻撃する場合は相応の損害を覚悟しなければならないだろう。

「航空機で攻撃するのが良いかと。空母加賀や赤城、この前進水した蒼龍、飛龍、それに現在建造中と言われている新型空母2隻を集中運用して攻撃機で真珠湾を攻撃します。敵は反撃しようにもこちらの空母の所在が分からないので反撃できないでしょう。」

「ふむ…確かに…… 良さそうだな。今度上に提案してみるか」

「は。ありがとうございます」

まあ史実の真珠湾攻撃をまんまパクっただけなのだが…

戦艦伊勢が1930年代後半にどこに所属していたかが分からなかったんですよね…

そのせいで投稿遅れた…訳じゃありませんただサボっただけです。

なんかそういうのが詳しく載ってる資料知ってたら教えてくださいm(_ _)m

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