ミッドウェー海戦 中編
日本時間昭和十七年六月五日午前四時頃 ミッドウェー沖数百粁
友永大尉率いるミッドウェー空襲隊が出撃し、飛龍艦内は攻撃隊への期待と不安が入り交じっていた。
「もうそろそろ攻撃隊から報告が来てもおかしくない頃だが……」
山口司令官が攻撃隊の戦果を待ちきれないように漏らす。
確かにそろそろ来てもおかしくない頃だが……史実を知っている身からするとあまり期待できない。
バタバタバタ
「失礼します。攻撃隊より入電!カワ・カワ・カワ 繰り返します。カワ・カワ・カワ」
「カワ・カワ・カワ……第二次攻撃の要ありですか。」
「今格納庫にある機は全部対艦用に魚雷を積んでいる。南雲さんは対地用に切り替えるかな?」
「そうですね。南雲長官ならそうしそうですが、やはり空母がこの近海にいる可能性を無視できないかと。」
「そうなんだよなあ……二航戦だけでも対艦装備で残しておくべきかね。」
戦後の架空戦記、伝記では山口司令官は装備転換をしないことを強く主張しているように描写されるものも多いが、実際はかなり迷っているようだった。
確かに、戦力集中の原則を考えれば一部をいるかもわからない空母部隊のために残しておくのはあまり良い戦法ではないだろう。空母がいたのを知っている戦後の人から考えれば迷わない選択でも、知らない人にとっては決断をすることは難しい。
「利根より発光信号。敵重爆撃機十機を見ゆ。」
今度は見張り員より報告が入る。
そういえばミッドウェー海戦では空母からのみの空襲ではなく、ミッドウェー基地航空隊からも微小ながら攻撃を受けているのだ。
「重爆撃機……ってことは報告通りミッドウェー基地はある程度能力を残しているということか……」
「とりあえずこの空襲を乗り切りましょう。ここで被弾しては攻撃隊も帰還することが出来ません。」
幸いにも敵重爆隊は赤城に向かい、さらに護衛戦闘機がいなかったため直掩零戦によりほぼ被害を受けずに済んだ……だがミッドウェー基地が健在であるという事実は南雲長官も理解しただろう。
ということは……
0415 ミッドウェーの、太平洋戦争の結果を大きく左右する指令が出される。
「南雲長官より第一航空艦隊残存航空隊。本日航空機による攻撃を実施する為第二次攻撃隊を編成せよ。兵装は爆装に転換。 とのことです。」
「やっぱりか……では指令に従い我が二航戦も……」
「その指令には断固として反対します。 近くに空母部隊が存在する可能性がある以上、兵装転換により一時間近く無防備な状態でいるのはあまりに危険です。作戦参謀としてここだけは反対させていただきます!」
山口司令官が南雲長官の指令に従おうとするのを遮り、強く主張する。
ここだけが譲れない。ここだけは譲ってはいけないのだ。
「対地攻撃は最悪対艦用の爆弾でもできます。空母が発見されなければ第三次攻撃隊に組み込めばいい。第二航空戦隊だけでも、対艦装備のままにしておきましょう。」
「いや、第一航空艦隊が第二次攻撃隊を編成するという指令が出ている以上、二航戦が攻撃隊を出さなければ第二次攻撃隊が成立しない。下手したら第二次攻撃隊が全滅するだろう。八神少佐の意見も間違ってはないが、存在するかわからない空母のために第二次攻撃隊を危険にさらすことは出来ない。」
「!!」
悩みもせず、即答する山口司令官の言葉に驚く。
「ミッドウェーから攻撃を受けている通り我らは既に発見されています。敵機動部隊はもう攻撃隊を発艦させているかもしれません。下手したら空母四隻が全滅しますよ!」
艦橋内が静寂につつまれる。
空母4隻が全滅。その可能性に思い至らない参謀はこの中にはいないだろう。 それを恐れて考えを変えることが出来れば……
「帝国海軍は最強の海軍である! 米軍の攻撃で空母4隻が全滅するなどあり得ん!」
だが、意外にもそれに反発したのはあの山口司令官だった。
普段の温厚な顔が崩れる。
「………失礼。とりあえず、航空隊は全機対地爆装。 八神参謀も少し休みなさい。」
即座に指令は伝わり。少し離れた格納庫内は爆弾と魚雷が入り乱れて火薬庫となっていた。
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10分遅かった…(許して)
うーん…… ここどうやって書けばいいんやろ。
とりあえず書いたけど自分でも違和感しかない。




