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転生1回目その9

 訓練から1週間経って中央突撃機動騎士団元い、北部遠征騎士団は北部に移動して野営が出来る所を探し見つけたらテントを設置する。

 終わった後は少し離れて休憩をする。


 これって絶対にあの女神が仕組んでるんじゃないだろうな? たった数分しか会話してないが、どうもこれだけで終わらせる気は無いと見た。これ絶対に俺の死期が近づいて来ていて、良いタイミングで俺を殺して次の人生を始めさせる気だろ。確か死んでは転生して死んでは転生を繰り返すって言っていたな。つまり確定って事だが、何で俺何だ? 別にこの世界の事この惑星の人を選んで、そいつを道具のように使えばいいのに。

 それこそ聖女や聖人や勇者と言ったあの女神が好みそうなものばかりいるだろ。特に聖女とか聖人なんて好みの中の好みドストライクだろ。そいつらなら女神に言われた通りに絶対に何が何で遂行して、賛辞を貰おうとするだろ。ほらこれだけで操り人形が出来るじゃん。俺必要ないじゃん。何考えてるんだあの女神は? つか名前とか何て言うんだ?


「あれリーシャル。もうテントは張り終わったの? そして何そこでしゃがんでいるの?」

「―――えっ!? あぁただのテント張り終わったので、考え事をしていたんですよ。特に何かをやっていたわけじゃ無いんですよ」


 あぁビックリした。いきなり後ろから声をかけるなよ。リーヌ先輩はもう少し考えてほしいものだな。


「それで何ですかリーヌ先輩。俺がこんな所にいると少しづつ何かをやらかす事が起きて、その時に俺は死ぬんじゃないかって考えているんですよ」

「何で後ろ向きに考えてるの!? しかも後ろ向きがあまりにも絶望としか言えないんだけど!」

「確かに死ぬって絶望ですけど、そこまですかね? まぁ何だっていいんですよ」


「よく無いよ! 後ろ向きな考えをしないでもっと前向きな考えなよ」

「そう言われましてもねぇ・・・。私たちはいつ死ぬか分からない職業に就いているんですよ。なら前向きの考えより後ろ向きの考えが先に考えちゃいますよ。出世しようが名誉を手に入れようが死ねばそれまで。なら前向きより後ろ向きですよ」

「もうちょっと希望を持ってもいいんだよ! 一体どんな人生を送ればそんな考えになるのよ・・・。人生は長いようで短いんだから、もうちょっと楽しんでもバチは当たらないと思うよ」


 楽しむねぇ・・・。俺には無理だろうな。何せあのクソッたれの女神のせいでまともな人生を送れるわけが無い。正確に言えば途中になるかもしれないが。あの人が何もしなければ、まともな人生を送れて楽しめるだろうがそうは問屋が卸されない。どうせどっかで俺を殺すだろうな。


「な~んか自分はまともな人生を送れず、楽しむ事が出来ないって顔をしてるね」

「顔に出てましたか。一応参考までに聞きますが、リーヌ先輩はどうやって楽しむのですか?」

「アタシならそうだねぇ・・・。先ずは街に出て服を見たり美味しいものを食べたりするね。本を買うのも良いね。それから武具を見るのもありだし、料理を作ったりして新しい趣味を見つけたりだね」


 まぁこの世界は娯楽があまりにも少ない。あるとしたらチェスだけだしトランプってもんはない。ここまで娯楽が無いのは考えものだな。


「リーヌ先輩っぽいですね。所で私に何か用があって来たんじゃないですか?」

「うん。リーシャルはさぁ、何でヘイルディネ様を信仰しているヘイル教の信者じゃないの?」

「何で私があんな宗教の信者にならないといけないんですかね。これでも無神論者なので」


「でも今まで大聖堂で保管されていた神剣を、キミは所持しているんだよ。実際触れる人なら何人かいたけど、そのまま所持する事が出来た人はキミだけだよ。これは創造の女神ヘイルディネ様に気に入られたって事だよ」

「触れる事が出来る人がいたのは初めて知りましたが、だからと言って信者になるのは違うと思いますよ。神剣の所持を許されたのは気まぐれだと思いますよ」


 そもそも前世で急に手元に現れて使っていただけで、その神剣が俺のって訳じゃ無いんだよ。この神剣はいつか返還する日が来るだろうから、俺のものになった憶えは無い。


「無神論者って言いましたし、元々信仰心何て無いんですよ。何で聞いたんですか?」

「気になったからね。神剣を持っているから信者だと思ったからね。因みにアタシは信者だよ」


 そう言って隠してあった首飾りを俺に見せて来る。首飾り元いロザリオは雹や霰だと思えるデザインをしている。


 如何にもあの女神ヘイルディネのように思える。って言うか名前からして雹や霰だと想像出来るな。


「リーヌ先輩が信者なのは驚きました。てっきり信者とか信仰なんて無縁だと思いましたよ」

「アタシも無縁だと思っていたよ。でも信者になって信仰しようとなったきっかけがあるんだよ」

「あぁもしかして話が長いですか? まだ準備があるので、この辺りで終わりにしてほしいのですが」


「さっき終わっているって言ったでしょ。3年前の遠征中に死にかけた事があるんだよ。あの時は魔物に不意を突かれて部隊はほとんど壊滅状態で、生き残ったのはアタシを含めて4人だけ。アタシたちは撤退を決めて王都に撤退を始めたんだけど、まぁ森の中だったからすぐに魔物に見つかって戦う羽目になったの。アタシたちは当然応戦したけど、数が数だから1人また1人死んでいったよ」

「んで、最後に残ったのがリーヌ先輩って事ですか?」

「そうだね。最後の1人になって死にかけていた時に、急に周りの動きが止まったの。アタシは走馬灯とか思って、ここで死ぬと悟ったの。でも実際は違った。目の前に見知らぬ人が現れたんだ」


「その人物が女神様だったって言いたいんですか?」

「うん。女神様だったよ。女神様はからの提案で、女神様の玩具になるかここで死ぬか、どっちが良いかってね」


 わぁあの女神なら絶対に言うだろうなぁ・・・。まだ知り合って浅い関係なのに、はっきりとそう言う人だと思ってしまう。

 てかリーヌ先輩ってあの女神に玩具になったわけ? いくら死にかけていたとは言え、玩具になるのは違うだろう。


「それで先輩は女神の玩具になると言って生き残って、自分が女神の玩具であることを自覚するために信者になったと?」

「そうなるね。どう信じる?」

「・・・信じる訳ないじゃ無いですか。こんな与太話と言える話を信じると思いますか? 私は信じませんよ。先輩は運よく生き残っただけですよ」


「―――そうだねぇ~。こんなあり得ない話なんてある訳ないよねぇ。今までの話は聞かなかった事にするか、アタシのただの独り言だと思ってね。じゃあアタシはこれで」


 そう言ってリーヌ先輩は違う所に行く。俺は休憩をしようとしたが、他の団員に呼ばれて話を聞いて、先に調査をしている団員たちの所に行く事になった。


 絶対にさっきの話し本当の話だろ・・・。しかもあの女神が関係している上に、俺の見張りをやっているのだろ。これって俺がここに転生するから何かしら見張りが必要だから、リーヌ先輩を助けて見張り役として使っているんだろうなぁ。これはかなり面倒な事になってきたなぁ。

 何で面倒かと言うと、今まで行動を全てリーヌ先輩を通してあの女神ことヘイルディネが見てる事になる。多分別の方法で見るだろうけど、リーヌ先輩の方でも見てるだろう。何かプライベートを完全に無視して覗かれているって、落ち着かないし趣味が色々バレる。つかマリナ先輩ヘタしたら何処かで殺されるんじゃないか? あの人に問答無用で抵抗させないように犯されたから、ヘイルディネの怒りを買って殺さるんじゃ・・・。ってこれは流石に考えすぎか。とにかくヘイルディネって長いからヘイルに改めて。ヘイルが何もしないからだから大丈夫だろう。


「おーいリシャール。こっちだ!」


 団長に呼ばれて団長の所に行く。団長の所に着くと、これから洞窟の中に突撃でもするのか? って聞きたくなるような準備をしていた。


「これから洞窟の中に突撃をするんですか?」

「いやこれからどうやって洞窟の中にいる、コボルトを討伐をするかを考えているんだ」


 言われてみれば確かに、洞窟の中では使うと危険なものがあるな。例えば爆弾とか煙幕と言ったものだ。爆弾を使えば楽に殺せるが、洞窟が崩落する危険がある。見て解るように爆弾の大きさは手の平では収まらない。煙幕はどうだったか知らないが、一酸化炭素中毒になる可能性があるから、密閉されている場所では使いたくないな。あるかどうか覚えてないけど。


「爆弾を使えば生き埋めに出来ますし、煙幕を使って中毒にして殺す事は出来ると思いますよ。この煙幕は何ですか?」

「毒だ」

「じゃあ殺せますね。どっちかで迷っているんですか?」


「あぁ。どっちも使っても効果的だが、時間と安全をどちらを選ぶか迷っているんだ」

「そんなの私じゃなく他の人に聞いたらどうですか? そちらにはアリナ先輩たちがいますよね?」

「いるのはいるが・・・。どうも意見が割れてしまってな。片や『爆発させて派手に洞窟を壊そう』とか、片や『毒で安全に殺してから中を確認する』って言って中々まとまらないんだ」


「あぁそうですか・・・。中を確認するなら毒の方が良いんじゃないですか? 時間はかかりますが中に入る時に、わざわざ撤去作業をやらずに済みますし、死体も綺麗な状態で見ることができますよ。それに崩落をさせて生き埋めにするのはいいですが、一部残っていたらそいつらを殺さないといけませんから、手間がかかりますよ」

「そうなるよな。じゃあリシャールは毒殺の方でいいんだな?」

「はい」


 団長は頷いて揉めている団員たちの所に行って、話をして毒煙を使う事になったようになった。俺は離れて団長たちの作業を見ながら、周辺を警戒する。

 時間が経つと団長たちを見ていたが、洞窟にいつの間にか毒の煙幕を放り込んでいて、風魔法で煙を何処かに洞窟の中に入って行くのが見えた。

気付いたら1年経っていました・・・。とりあえず急いで書いたものなので、色々抜けています。


投稿を再開しますが、一度手入れなどする気でいるので、また投稿が止まると思いますが。その時はその時です。

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