転生1回目その4
昼。玄関についていたベルが叩かれて、俺は玄関に行ってドアを開ける。
「ははははははは初めまして・・・。くくくくくクラン未知を求めて所属の、リンダと申します・・・」
「初めましてリシャールだ。さぁどうぞ中に入ってくれ。靴は脱いくれよ」
「おおおおおお邪魔します・・・」
リンダさんは家に上がって先ずはリビングに通して、俺は紅茶の準備をして出来たら紅茶を出して椅子に座る。
「ありがとうございます」
「じゃあもう話をするか。内容は解っていると思うがこの家の浄化が、リンダさんの仕事は幽霊の除霊になる」
「はい。因みに住んでどれくらいになりますか?」
「まだ1日も経ってない。買ったのは昨日だけど時間で言えば、まだ1日も経って無いからね」
「つまり何時間前に買ったばかりと?」
「だね。まさか買ったその日の夜に幽霊が出るとは思わなかったけど」
「買ってその日にもう現れたのですね。ではもう仕事をした方がよろしいでしょうか?」
「有難いけど、大丈夫なのか?」
「はい。一番早くて済むのはこの家全体を浄化ですね。手間なのは幽霊を見つけて浄化ですね」
「じゃあ一番楽な家全体を浄化してもらおうかな。その方が都合が良いだろ」
「・・・・・・はい。では始めますね」
リンダさんは立ち上がって詠唱を始める。待っていると魔法は発動して家全体を浄化する。
「浄化はこれで終わりですが、幽霊が完全に消えたという保証はありません。なので何日かしたらもう一度お伺いします」
「それには賛成だよ。そうだな3日後には来てほしいかな。俺は後5日しか家にいれないからな」
「休暇でしたか。では私はこれで」
「あぁちょっと待ってくれ。せめてクッキーは持って帰ってくれ。リンダさんが来る前に焼き上げていたんだ」
俺はアイテム袋に入れていたクッキーが入っている紙袋を出して、立ってリンダさんの所に行って紙袋を渡す。
「ありがとうございます。では私は失礼します」
リンダさんは移動して家から出る。俺は昨日買えなかったものを買いに行く。
3日後。再びリンダさんが家に来てリビングに通した。今回は浄化した後の結果を言うだけだ。
「じゃあ結果を言うけど。浄化した以降は特に幽霊を見てないな」
「そうですか。では依頼は」
「達成だな。依頼書はあるよな。サインするから出してくれ」
リンダさんは依頼書を出して俺は受け取って、アイテム袋から羽ペンとインクを出して依頼書にサインする。サインが終わったら依頼書を返す。
「確かにサインをいただきました。・・・本当に金貨1枚でいいんですか?」
「うん。何だ足りなかったのか?」
「いえいえ! 逆になぜこんな依頼に金貨1枚も出しているんですか!?」
「手間だよ。ほら浄化したけど完全に浄化したかどうか確認するために、時間を取る必要があるだろ。その時間は他の依頼を受ける事は出来ないだろ」
「今回の依頼は特に居座るような依頼では無いので、他の依頼を受ける事は出来ますよ」
「あそうなんだ。でも金貨1枚って書いてあるしもう出しているから、今さら無しって言うのは言えないな。ちゃんと受け取ってくれよ。俺のプライドの為にさ」
「―――――――はい。所でクッキーは美味しかったです!」
「そりゃよかった。今日も作ったけどいる?」
「はい!」
俺はまたクッキーが入っている紙袋を出して、リンダさんに渡す。リンダさんは受け取ってリビングから出て家を出る。
さて残りの時間はどうしたものか。前世と違ってゲーム機が無ければパソコンも無ければテレビも無い。暇つぶしに王都から出て素振りとかするか。
俺は立ち上がってアイテム袋を腰のベルトからぶら下げて、移動して玄関から出る。玄関から出ると中央突撃機動騎士団の紅一点のマリナ先輩がいた。俺は何も見なかった事にしてドアを閉めようとすると、マリナ先輩はドアを掴んで閉められないようにする。
「随分と生意気な態度を取ってくれますね・・・。わたしは客人ですよ」
「勘弁してください。俺はこれから外出するのでどうかこの事はお忘れください」
「一体どんな妄想すればわたしが悪党極まりない極悪人だと判断するのですか?」
「そこまで考えてませんので、どうかお忘れしてください・・・。これ以上俺の平穏を壊さないでください・・・」
「ですから一体どんな妄想をしているのですか!?」
「最近は会う度に普通の視線とは違って人を舐め回すような視線をして、やたら人の身体を触りだしたりして、挙句の果てには服や下着が無くなっていて、マリナ先輩が持ちだしている所を目撃しました。これを変態極まりない尾行者じゃ無いってどうやって判断をするんですか?」
「――――――何と卑劣な人なのでしょう。このわたしが見つけだして縛り首にしてやります!」
「お前の事だぞ。服返せよ。どうしてこの家を知ったんですか?」
「探偵に探らせたら簡単に見つかりました。なぜ屋敷を買わないのか不思議で気になりますが、1人暮らしには丁度いい家ですね。服は返しません」
「何でだよ・・・。ではお帰り下さい」
「ですから客人とわたしは言いました。ここはちゃんとおもてなしをするのが、常識と言うものですよ」
「探偵に人の家を探させた貴女様に言われたくない言葉ですね。これからちょっと王都から出て素振りをするので、どうぞお帰りください」
「ならわたしも同行します。1人で素振りをするより誰かと模擬戦をすれば、何かと為になると思いますよ」
コイツどうやっても付いて来る気だ・・・。しょうがない。家に上がって来るよりマシだな。
「良いですよ。勝手に付いてきても構いませんよ」
「ではお言葉に甘えさせてもらいます」
マリナ先輩はドアから手をどかして俺は外に出て、一緒に王都の外に出る。右の方に行けば森で左は草原だが、今回は森の方に行く。森の方に行くと魔物が出て来て襲ってくる。俺たちはすぐに鞘から剣を抜いて魔物を殺して行く。
「終わった終わった。にしてもここ最近多いですよね。魔物が森から出て来て襲ってくるのは。不幸不吉な事が起きる前触れですかねぇ」
「第1調査騎士団や学者達も調べていますが、まぁ十中八九魔物の群れがこっちに来ているでしょう」
「うわぁ面倒くさい事が来る・・・。お隣の帝国は何をしてるんでしょうかねぇ。向こうだって魔物の群れには警戒をしているはずですが」
「知りませんよ。隣の国警戒しているかなんて。所で敬語を止めてほしいのですが」
「無理ですよ。先輩みたいな女性を見ただけで真っ先に口説きに行って持ち帰って行く変態に相手に、何で俺が敬語を止めないといけないんですか。敬語を止めた瞬間更に先に行くような事になりそうで怖いんですよ」
「ッチ。まだ駄目ですか・・・」
舌打ちする程ガチだったのかよ・・・。やっぱりこの人ヤバい人だ・・・。
「さて魔物の処理でもしましょうか。先ずは血抜きしますか」
俺は魔法を使って魔物に付いている傷口から血を抜き取る。抜き取った血は瓶の中に入れてアイテム袋に入れる。その後は魔物を解体をする。
「爪や骨はアイテム袋に入れますが、生肉とかはマリナ先輩が使える、空間収納魔法に入れてくれませんか?」
「構いませんが、血の方は何かに使うのですか?」
「血を飲む魔物をおびき寄せるために使います。あのブラッドボアの肉がこれがまた美味しいんですよ。アレだけ血を飲んいるのに全く血なまぐさくないんですよ。肉も元々硬くなく柔らかくな癖も無くと、色々調理をするのに適している肉なので、出来るだけ多く確保したいですね。まぁ中々出て来てくれませんけどね」
「ブラッドボアですか。草原どころか森でも見かけませんが、もしや貴方が片っ端から狩っているからですか?」
「まさか。元々出て来ないし罠を仕掛けてもほとんどが罠にかからないので、元から出会わない魔物ですよ」
「そうだったのですか。いつか食べてみたいですね」
爪や骨などはアイテム袋に入れて、生肉とかはマリナ先輩の空間の中に入れる。
「素振りをしようとしたけど、これって報告した方がいいですよね」
「した方がいいですね。先ずは王都に戻りましょう」
俺達は移動して王都に戻り中央突撃機動騎士団の執務室に移動して、今回の魔物事を報告をする。報告が終わったら家に帰ろうとすると、平然とマリナ先輩が付いて来る。マリナ先輩は泊まる気満々だったので止めることが出来ず、しょうがなく家まで一緒に行く。
次の日。目が覚めて起きてベッドから下りようとすると、床に服が落ちている。俺は自分の服装を確認すると下だけ履いて無かった。
・・・何で下を脱いでいるんだ? 可笑しいぞ。確か昨日はあまりにも眠くて風呂からすぐに上がって、部屋に戻って寝たはずだが。誰かこの部屋に入って来ることは・・・。まさか!!
「寝ているうちに犯しました。流石強力睡眠薬簡単には起きませんでしたね。ちゃんと魔法で避妊しているの安心してください」
俺は後ろを見ると満面な笑顔をしているマリナ先輩がいた。
「――――――こぉぉぉの変態が! お前料理に睡眠薬を持っただけじゃなく寝てる時に犯すとか何を考えてやがるんだ! この変態見境なし鬼畜脳内が劣情の塊! こんな汚れた身体じゃ何処にも婿何か行けないじゃないか・・・。行くつもりなんて全く無いけど」
「生娘って訳でも何のに生娘の反応をしますねぇ。責任はわたしが持ちますので安心して戸籍に入ってください」
「安心出来ねぇよ! ってこっちににじり寄ってくるな近づくな変態。お前は他の女性とイチャイチャしてろ、俺を巻き込むなっ!」
俺はベッドから下りてすぐに自分のズボンなどを取って、自室から出てリビングに移動してから着替える。