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プロローグ

小説は書いて慣れるしかない!

そんな風に思ったので見切り発車気味ではありますが、数年前に1話だけ投稿した今作品をもう一度書き直して再スタートさせてみました。

 世田谷区、三軒茶屋駅前は若者で賑わう街の一つとして有名だ。割とこじんまりとした区画にバラエティに富む様々な店が並んでおり、訪れた人々のどこかに引っかかる店が必ずあるだろう。

 そんな駅前に巨大なサイネージが設置されたのはちょうど去年のことだった。今、オレの目の前でニュース映像が流れている。


「チッ。くそアチィな」


 真夏の世田谷区は38度を超え、アスファルトは目玉焼きくらいなら焼けそうな熱を放っている。オレはチューブアイスを咥えながらニュース番組を睨みつけた。


 『今日、世界的富豪のルーク・アースランナー氏が、都内で開かれる世界温暖化サミット出席のため来日しました』


 画面の中で若いアナウンサーが和かに読み上げる。

 ワイプの中には金髪の、いかにも外国人若手起業家のイメージそのままの様な青年が写されていた。


「なーにが世界的富豪だ。今回で、最後にしようぜ……『魔王様』」


 オレはパーティーメンバーに言い聞かせる様に口を開く。


 魔王討伐のための勇者一行。勇者であるオレに僧侶、戦士、魔法使い、盗賊に狩人、そして賢者。計7人のパーティー。オレ達はこれからラストダンジョンへと突入する。


「よし! みんな、準備はいいか? これから魔王討伐と洒落込もうじゃねぇか!」


「ういー」

「あっつ……」

「永田町だっけ? 何線?」

「タクろ。暑いしさ」

「……」

「アプリあるから呼んでいい?」


「しまらねぇなぁ……電車だ電車。タクシー使う金無いんだよ。永田町は半蔵門線直通で一本だよ!」


 

 ラストダンジョンに向かう勇者一行が必ずしも金持ちとは限らない。オレ達みたいに常に金欠のパーティーだってあるのだ。


 世田谷区在住、28歳無職で独身。そんなオレの最終決戦が、今始まる。

ここまで読んでくださりありがとうございました。


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