俺に主人公補正はないようだ
まずは一人仲間にするとこから始めよう。と勢いで来てしまったのはいいが俺は生徒会室の扉の前で考えてる途中なのである。(やべぇアテナにもう少し情報聞いときゃよかったー。今から戻るか?いやいやなんか言われそうだし…でも行かなきゃわかんねーし)
すると
ガチャ
「お待ちしておりました暁誠碧さんですね?会長一ノ瀬さんがお待ちですどうぞこちらへ」
中へ入るしかなくなった。神様ごめんなさい私を助けて。
「待っていたわ誠碧君。私は生徒会長一ノ瀬沙桐よ。よろしく。」
「あぁこちらこそお見知り置きを」
「あらあら緊張してるのね気にしないといいわ」
会長は剣道、空手、弓道、合氣道と武を極めている。その引き締まった身体に見惚れない人間は居ないのだから緊張しないと言う方が無理なのだ。
「あなたが来た理由は分かってるわ。協力したい?でしょ?」
「私の神は他の連中とは違って攻撃タイプじゃない。だから私には多くのバゴ達が集まって困ってるの。一応武術に神の力加えて戦ってるから特に大事はないけど」
「なら協力関係成立!ですね。と言いたいところだけどそう簡単に行かないでしょ?」
「あら!分かってるじゃない。なら話は早いわ。賭け事で勝負よ!」
「賭けるものは命!って言いたいけどそれは流石に無理。人間相手にかけるなんて私の趣味じゃないわ」
人間相手って事はバゴ達にはかけてたのかよ!それじゃ自分の命も危ないんじゃ?美しい顔してとんでもねぇ変態サイコ野郎じゃねぇか!
「賭けるものは私があなたの下につくかどうかって事でどう?」
「それじゃ一方的な賭けになるのでは?」
「そんな事ないわ。だってあなたはもう私の戦闘に置ける本当の強さに気付いているんでしょ?あなたがこの力を見逃すはずがない。そうでしょ?」
「あなたは私が欲しい。私はあなたが欲しい。だって戦争における神の力を得た人間なんだから」
確かにそうだなら次に決めることはこれしかない
「分かりましたならルールはどうします?」
「そうね仕事が詰まってて今忙しいのよね。手っ取り早くジャンケンなんてどう?」
神の力を得た連中って実は皆はバカなのか?
「もっとあるでしょ!大事なことですよ!ほら賭けとかだったらトランプとかチェスとか」「私武術以外特に知らないわ」
ああ、そうだこの人は根っからの武術っ子だ分かるはずがない
「ならコイントスはどうでしょう」「それなら知ってるわ!この前お兄様がやってて感度したの!」
お兄様早くこのお方に現代的なものを与えてくだされーーーー!
「ルールは私が決めていいかしら?」「はい」「コイントスは一人5回行うわ。始める前に5回分の予想しておくこと。
当たった回数が多い方が勝ちってことでどう?」
なるほど悪くない。
「それで行きましょう!」
俺は表表裏表裏
一ノ瀬は裏表裏裏表
と予想した
俺1回目表
2回目表
3回目裏
4回目裏
一ノ瀬1回目裏
2回目表
3回目裏
4回目裏
5回目
俺 裏
一ノ瀬 表
試合の結果としては引き分けとなった
まずいこの結果は考えていなかった!やはり賭けの神の御加護なのか?
「あのぉ〜」「面白かったわ!」「結果としては引き分けだけど楽しかったから一緒にいてあげる!下とか上とか関係なしに協力成立よ」「実を言うと本当はこのつもりだったのだ。神の御加護を全力で注いだはずなのに引き分けなんて思ってもなかったわ。これからよろしくね誠碧君」
そう言って抱きついてきた。柔らかな山が当たる。こんな所見られたら!
バン!
「誠碧お前のために情報をもって…って!何してんだコラーーー!」
やはり俺には主人公補正がないようだ。
「誠碧君おはよう」「会長おはようございます」
早速次の日から話すようになった俺達だがアテナは気に入らないらしい。嫉妬ではない。単なる怒りだ。
結局昨日はお前を鍛えてやる!だのと言われ訓練という名のサンドバッグ役をアテナにやらされたのだ。そんな痛みはどうでもいいほどに今は痛いものがある。それは
「誠碧が生徒会長と?」「あいつはロリコンだぞ清楚に興味あるのか?」「分からないわよ会長引き締まった身体してるから」
などの心無い言葉に胸を痛めているからだ
後はヘーリオス&アルテミスだ。アルテミスの闇を食らって目の前が見えないのにヘーリオスの太陽のような熱さを連続で食らえば即死の2文字。何とかして倒さねば
そんな時隣のアテナからとんでもない絶望的情報が入ってきた。
なんでもあいつらは片方が死んだら本来の力以上のものを出すと言う。
「ヘーリオス&アルテミスは2人で1ペア。前にも言った通りかなりやばい部類よ。あいつら2人でいることでバランスを保っているの。つまり互いの力が分散されているの。それでも力は5倍程ある。本番はここから、片方が死んだらパワーバランスが崩れる。本来の力を取り戻すそれに加えバランスが崩れた反動で自我を失い主ですら止められない。つまりこのことから導き出される答えは1つ
「「奴らを同時に倒すしか方法はない」」
この日から俺は奴らを同時に倒す作戦を考えた。
一つ目、アイツら同士で攻撃し合い死んで貰う
ヘーリオスはアルテミスをアルテミスはヘーリオスを攻撃することで自滅してもらう。
二つ目、仕方ないので片方ずつ倒す
三つ目、交渉しに行く
そして最終手段
一ノ瀬の本当の力を使うor賭け事で勝負
一ノ瀬の本当の力を使う場合まずは俺自身が強くなる必要がある。いずれ仲間にするつもりなのだ。時間をかける必要はない。ゆっくりと共に成長しアテナに審査してもらうのだ、互角に渡り合えるかどうかを。
賭け事の場合は一ノ瀬のように一緒にいる、と言うのではなく、あくまで自由にやってもらって構わない。だが本当に必要な時は必ず来る、という約束だ。この賭けで俺らが負けたら諦めて闘い、実力を示す他ない
焦る必要はない
これが最初の壁
神2人持ちの絶対的壁を越してこそなのだから