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12.過去と過去の鬩ぎあい・後

『イヌカイ? よかった、まだ寝てなかった』


 どこかほっとした様子のその声に、そっけなく返す。


「メティスと違って夜型なんでな。で、何か用か?」


 何強がってんだか。そう、正直思う。だってその声を聴きたかったのは事実だった。心細いと思っていたのはそうだった。

 しかし不思議だ。ふと、お互いよそよそしかった昼間を思い出す。……記憶を取り戻す前の自分たちと今の自分たちが、こうも違うなんて。

 いや、もしかしたら自分“たち”ではないのかもしれない。


『用って程でもないんだけど……今日のイヌカイ、なんかちょっと変だったじゃん?』

「あー、そうか?」

『そうだよ、記憶が一気に戻ってきたせいかもしれないけどさ……だから、ちょっと気になって』


 ……そう、特に違うのは、俺だ。



  ――「いい加減全部無視できる環境があったっていいと思うわけだよ俺は。責任、重圧、そんなもん好き好んで背負ってないんだ!」



 ……思えば、時永へのを合わせれば少なくとも2回はキレている。というか、明らかにやつ当たりだった。


「なんか、気ぃ遣わせたな……」

『そんなことないって』

「笑えるだろ?」


 思っていた以上に、自分は弱かったのかもしれない。


「いい大人が、だな。……その、感情のコントロールが出来てなくて悪いな」

『今謝ってもらえたから水に流す。……それになんていうか、イヌカイだけが悪いわけじゃない。あれはさ』

「ん」


 少し思い切った様子でイツキが言う。


『……イヌカイと仲良くなってない()()()()()()()()()()が悪い』

「何だそりゃ」

『オレ、だって嫌いだったもん』

「ああ、俺が?」


 それは何となく知っている。


「客観的な印象からして……嫌いな先生ではあっただろうな、まあ」


 イツキはどれかというと他人に対して、完璧を求める人間だ。

 自分に妹がいるからというのもあるかもしれない。何せイツキは、年下の前では普通にしゃんとする。

 自立心が甘めなイツキは普段が人に頼る分、誰かの責任に寄っかかったときの楽さを知っている。だからこそ不思議と、自分が頼られる側になると奮起するのだと見ていてわかった。


 「目下の人間が頼ってきても、その期待にこたえられるように」。

 自分がそうされて嬉しかった。それを知っているから背伸びをする。


 だからこそ、目上の人間にはしっかりしていてほしいに違いない。

 頼りがいのある人間でいてほしいのだ。何でもできる人間でいてほしいのだ。

 そしてだからこそ――ぱっと見、何でもできる時永に憧れたのだ。


『うん、学校にいるとき犬飼先生とか、ただの話下手なゴリラだと』

「だからお前、俺をたまにゴリラ呼ばわりすんのね」

『怒んないのかよ』


 ……怒るわけないだろうが。


「俺だって陰口で無能ゴリラ呼ばわりしてた先生ぐらい、普通にいたわ。よくあるこったよ」

『……ほら』


 イツキは電話口で噴き出した。


『そういうとこあるイメージだからさ。正直そこでおかしいなと思ったんだよ。あそこまで短気な犬飼先生、はじめて見たーって。イヌカイって大体、キレるにしても冗談交じりがほとんどじゃん。あれ、はじめて見たけど多分ガチギレだろ?』

「持ち上げすぎだ馬鹿」


 俺だってキレるときはキレる。


「懐がデカいわけじゃなくて単に割り切ってるだけだぞ俺は。そんなもんだって先生業なんぞ」

『いや、逆にどんな学生生活送ってきたらそんなことになるのさイヌカイ。今ようやく想像できたけど、イヌカイの高校生バージョンって多分、四六時中先生相手に暴言吐いてたタイプのヤンキーだろ?』


 失敬な。もうちょっとなんかマイルドなあれだったわ。


「ヤンキーというより問題児な。日常生活から逸脱しない範囲内で面白おかしいイタズラしてたら、無能ゴリラに5分と持たずに追っかけられて捕まらないような」

『捕まらないのかよ』

「……そんなヤンチャな高校生だったわ」

『……オレとは真逆の学校生活を送ってたようで何よりだよ、さぞ友達多かったろうね』


 皮肉交じりに言われて思わず笑う。


「イツキだって、インドア帰宅部の割に友達多いほうなんじゃねえの? ほら3組の佐竹とか、鈴木トリオのユータローとか、橘……。……そうだ橘、お前確か1年2年と同じクラスじゃなかったっけ」

『え、橘さん? あの、やたらイヌカイと気が合ってた委員長気質の運動音痴でしょ』

「気が合ってたってよりなんつーか、単にあいつが人懐っこいからたまに話してただけだけどな」

『そういえば最近見かけないんだけど』

「あ、気付いてなかったのお前……あいつ今、ミコトの認識が優先されて生徒じゃなくて先生な」

『えっ……ああー! そういうことか!』

「何どうした」

『説話の先生の記憶がまともにないんだよ、この世界に来てから! 宿題とかこなした記憶はあるのに!』


 ようやく合点がいったようなイツキの言葉に、正直思いっきり苦笑いした。ああ、なるほどそうか。そういう感じになるのか接合部。


「……受けたことない授業の記憶はそりゃあ歯抜けになるだろ。しかも相手が橘だぞ? 頭の中で受け入れ拒否してんじゃねえの」

『どーりで説話の時間になると頭痛がひどいわけだよ。こっち来てからまともに受けれてない』


 イツキもイツキでストレスの種があったらしい。なるほど、そうやってお互い爆発したと。


『でもだから言っただろ、イヌカイ。オレもそうだけど、けっこう無理してたんじゃん。あのときのやつあたり。……「俺にばっかり責任押し付けるな」ってそういうことだろ?』


 確かにそういう意味だったのかもしれない。あれは。

 ……流れと理屈は合っている。


「すまんね。俺のストッパーくん」

『いいよ、仕方ない。イヌカイだって人間だし。……たぶん』

「最後だけ聞き流していいか?」


 そう言いながら、イヌカイは首をさすった。……この世界に来てからベルトは消えている。少なくとも見た目だけは。「ごまかしがきいているだけです」。そう時永に言われたことを思い出す。


『……冗談だって』

「んなこたぁわかってるさ、心配すんな」


 その明るいノリが、今はありがたい。


『で、さ……本気で聞きたいんだけど……イヌカイはどう思ってる?』

「……何の話だ?」


 すっとぼけて聞いた。

 いや、知ってんだよ。イツキがかけてきたの、それが本題だろうけども。


『――ここに居たいと思ってる? それとも元の世界に戻りたい?』

「…………うーん」

『あー。やっぱり、決めてない?』

「決められない、というべきか」


 ようやく会話が再開した。


『薄々そうなのかな、とは思ってたけど』

「イツキはどうなんだ?」


 と、いいつつわかっている。何となく。答えは決めてるってのは。だけど……それでも聞きたくなるんだよ、イツキ。本人の口から。



『……オレとしてはやっぱ、ミコトを取るかなぁ?』



 やっぱり、そうなのか。

 こいつは……帰るつもりだ。躊躇なく、戸惑いなく。ためらいなく。


「……イツキ。聞いてもいいか」

『ん』

「お前は何で……そんな早く、吹っ切れたんだ」


 責める口調にならないように。今度は最低限でも気を遣おうと思った。


「ここが好きなのはお前も同じだろ」

『まあね』

「だったら」

『なあイヌカイ』


 イツキがさえぎり、静かな声で呟いた。


『オレがどこから電話してるか分かる?』

「は?」


 どこって。


『……妹の部屋だよ。オレ、今の今まで寝かしつけてた』

「おい」


 なんてところでどんな電話してんだお前は。


『……いや、なんていうかさ。足乗っけられてて身動き取れないわけ』


 イツキは笑いながら言った。


『揺すっても叩いても起きないわけ。確かすっごい眠りが深いのこいつ。一旦寝たらなんにも苦情とか受け付けないの、朝まで。……そういうの忘れてて、今正直助けてほしいんだよね。めちゃくちゃ重いし。足しびれてくるし』

「イツキ」

『で、今日下駄箱でさ!』


 ……話が飛んだ。


『さっきもイヌカイが話題に出してた、ユータローにあったりしてさ!』

「……おう」

『聞いてよ。オレさ、だんだん忘れてきてたんだ。友達の顔とか、名前とか。……忘れてた。あんな顔だった。不思議だろ? 見て思い出した』

「……ああ」

『分かるだろイヌカイ。……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。ミコトはあいつらの顔知らないだろ? でもユータローはバカだし、妹はめっちゃ深く寝る。つまり覚えてるんだよ。忘れてるように感じてただけでオレ、実は覚えてたんだ! それがうれしくてさ!』


 ……イツキは。


『どうでもいいことなんかじゃない』


 しみじみと呟く。まるでその事実をしみ込ませるように。


『――好きだ。好きだから覚えてる。でも覚えてるなら、なくなったものじゃない。オレがちゃんと持ってるものなんだ。……だから、大丈夫だって思ったんだ』

「イツキ、お前」


 ――吹っ切れたなんて、一言で済む話じゃない。こいつもこいつで、現状と戦っていたのだとようやく悟る。

 俺よりも前から戦っていて、向こうが先に決着ついただけの話だった。

 ラジオを聞きつつも現実から少し逃げていた俺とは逆に、あいつは最初から向き合っていた。自分の過去と、現在のこれと。


『……もう二度とこの足の重さが感じられなくなってもいい。オレはもう大丈夫。自分の中にそれがあるってもう知ってる』

「そうか」

『だからさ。平気だよ』


 この世界がなくなっても。戻れない過去になっても。


『それがミコトに繋がってるなら構わない。オレもう後ろ向いてるの、やめちゃったんだ』

「……時永に対しての感情は、どうなんだよ」

『あー……』


 だってお前……時永があそこまで苦手だったろう。

 いなくなった直後にあんな顔をするぐらいには。薄ら暗い笑みを浮かべて、瞳孔が開く程度には。


『……イヌカイが言ってくれたんだろ』

「ん?」

『……「お前が好きだったやつはいないんだよ」って』


 だから、安心しろって。


『……全部忘れても、心のどっかにそれが残ってた気がしたんだ。死んだバカを足蹴にしたところで経験値が増えるわけじゃない。ドロップアイテムが増えるわけでもない。何しても進まない』


 ああ。なるほど。

 だからこそ這い上がろうと思ったのか。

 被害者意識から這い上がろうと。負けるか、潰れるかとあらがったのか。だからこそ……神界に行ってからも、吹っ切れるために迷い続けたのか。


『それからさイヌカイ』


 イツキは呟いた。


『オレ、神界でさ……結局、店長とご飯残ったじゃん?』

「ああ、俺がクロノスと喋ってたときね」

『うん。そのときいろいろ話したんだ。――分かってたんだと思うんだよ、あの人。オレが何から引き離されてやってきたのか。イヌカイが何から逃げてここまできたのか。何を追って神界に来たのか……とにかく全部、大切なことのためにここまできたんだって』


 イツキは言った。そのときに「見た」のだと。「聞いた」のだと。

 迷った挙句にたどり着くかもしれない、ひとつの答えを。


『……「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()」、店長のその言葉がこびりついててさ。あいつに庇われて、会話して、その瞬間……思い出して』


 神界で、店長に言われた言葉の方が……時永に相対したトラウマよりも強かったのかもしれない。

 だってイツキだって「見たい」と思ったに違いない。現状をようやく把握して、そこにいない女の子のことを思い出したとき、その笑顔を。

 何としてでも、もう一度見たいと感じた。


『……まだ、あいつに対しての怒りはあるよ。後ろ向きな感情も。だけどさ、それ以上にもう一度、知りたかったんだ』


 ……その声は、力強かった。

 迷いもクソもない。


『ミコトがそこにいる風景を、感触を。もう一度見てみたくなった。もう一度知りたくなった。ならやることは一個だけ』


 イツキは少しだけ電話口で息を整えて、呟いた。



『……怖かったもの。嫌いなもの。それを飲み込んででも、使ってやるだけだ』


「…………。」



 それは言葉の内容とは裏腹に、ひどく穏やかな声だった。時永を倒した後のあの、どす黒い感情を秘めたあれではない。知らない間に一皮むけた、そんな感覚。


 ……勿論あのイツキのことだ。道具のようにこき使ってやる、あの時永をとことん利用してミコトを取り戻してやると口に出したところで、決意したところで。結局御しきれないだろうとは思った。


 だって性格が違おうと、やつは紛れもなく時永だ。あいつはきっと何かを企んでいるし、逆に利用されるだけだろう。振り回されるだけだろう。

 それでもついていくってのか。その先にミコトがいるから。

 ああ、言うことだけなら立派だ。理屈も分かる。だが、あえて言おう。

 イツキ「単体」にそれは無理だ。つまり……


『それにさ、イヌカイ?』


 イツキは大事なことでも言うように言葉を切った。


『オレはね、置いてきてないんだよ。18年しか置いてこなかったんだ。四半世紀以上失くしちゃった、イヌカイほどじゃないんだよ』

「……あ」


 ……確かに。それは言い得て妙だ。


 この感覚と時間の長さ。

 それは完全に忘れ物だったり、失くし物のようなものだった。

 完全に人であった時間の長さと、時永の家に軟禁状態にあったときの長さと天秤にかけて、明らかに長かったのは……密度の濃いのは前者だ。

 イツキほど短くはない。


『だからオレたちの答えがちがうのって、当たり前なんじゃないの? いくら同じ仲間でも。いくら同じ境遇でも。年数が違う』


 イツキは18で人間を辞めることになったし、それから13年経っている。俺にとってはその、イツキの18が――28年あるんだ。28と、13なんだ。


『だから、オレはイヌカイが降りても責めたりしないよ。そしたらオレだけで頑張ってみるよ』

「怒らないのか?」

『怒れないよ。――分かるから怒れないんだよ』


 困ったように電話口で言うそいつは、それでも駄々をこねたりしなかった。

 覚悟はできている。そう言わんばかりだった。


 ……ため息をついてしまう。

 ああ。

 ()()()()()


「……そうかよ、お前との差は、そこだったか……」

『イヌカイ?』

「なんでもねえよ」


 ようやく、納得した。


「――なあ、イツキ」

『何?』

「どうしてもか?」


 何度言っても変わらない。知っている。

 こいつは前に進んでいく。


「お前は……()()()()()()()()?」

『もちろん』


 イツキの声はすごくまっすぐだった。


『すごい単純な話なんだけどさ』

「ああ」

『また、イヌカイとミコトと、3人で他愛も無い話して笑って過ごしたい。オレにとって、生きてる証ってそれだけなんだよね』

「あぁ」

『「がー! 別に時永に騙されたー!」とか、「人間じゃなーい!」とかさ、今更んなもんどうでもいいんだ』

「……あぁ」

『今だから言うけど、オレはあの3人で一緒にいるときの空気が死ぬほど好きで、そこにいる自分しか考えられなくて』

「…………。」

『オレとしてはさ……元の生活よりも、そっちが今は大事だって、そう思うんだ』


 本音だ。

 ふと、そう思った。


 ……そこまで言い切るイツキに、思わず笑う。

 やっぱりこいつ、こういうところが好きだ。好きなものは延々と追っかける。

 そっか……そうなんだよな。

 一度経験してしまったものは、もうどうしようもない。


「うん、わかる。……俺も好きだ、あの空気」


 そうだよな、理屈なんかじゃない。俺は単にあの空気感が好きで、その為に現状と……あるいはミコトと取っ組み合いしたって構わない。きっと心のどこかで、そう思っている。


 確かにこの世界の自分は安定感がある。ここから先の未来もきっと常識の範囲内でしか変動しないだろう。同業者と酒飲んだくらいで常識の範囲外に飛んでいくようなことはまず起こらない。


 確かにすごく、苦しかった。閉口するようなこともあった。泥の中を這いつくばるような気分だった。

 月の加減で体と心に変調をきたした。最初の数日は本当に、関節の変わった体の動かし方から、喋るための舌の使い方から、本当に何もかも分からなかった。死にたいとすら何度も、何度も思った。


 だが、確かに……イツキといたとき。ミコトといたとき。


 馬越さん相手に、2人に言えない愚痴を、弱音を吐いたとき……すごく、心が温かかったのだと今なら思える。……すごく、楽しかったのだと。


 ……一度曲がった釘は、叩いても叩いても真っ直ぐには戻ってくれない。絶対にだ。それは俺の人生においても同じことだったんだろう。

 一度俺は、『こっち側』に来てしまった。

 あのクソ眼鏡に騙されて人でなくなった俺は――必死に戻った振りをしようときっと元に戻ることはない。

 もどったと思い込んだところで、ごまかしがきいているだけだろうさ。


「……イツキ、ごめんな」

『ん?』

「ありがとう」


 ようやく、思えた。

 ……たとえ、この決断が日常との最後の『決別』になるとしても、それでいい。

 これでいいんだよな、俺。なあ、『イヌカイさん』よ。


「俺の本分は、お前らの友達だったよな。先生なんかじゃない」


 この決断を後悔する時が来ないとは限らない。

 が、逆に感謝する時もあるだろう。


 勝手なもんだが……

 きっと、俺の人生なんて、そんなもんだ。


『友達で、家族だよ』

「ああ、んで、お前は俺のストッパーだ」


 壁に貼った画鋲を見て。そこに写る俺の、後悔の象徴を見ながら。



「――ミコト連れて戻ろうぜ。現実に」


 心の中で呟く。

 ――すまんな。俺の親友。



「これが俺の答えだよ」



 ――「どういう理屈で喜怒哀楽を感じるんだろう」。あの答え。

 やっぱり、お前に届けてやれねえや。





   *   *   *   *




「……もしもし、ゆっきー先輩?」


 ――イヌカイの部屋から、およそ南へ11キロ。

 夜中にいきなりついた豆電球。静かに興奮した、荒い息。丘陵部の斜面に張り付くように並んだ住宅街には、その一人分の声だけがやたらに響いている。


「明日、仕事ですか。……いえ、こっちはキャンセルです。ってか、今からキャンセルっす」


 よく通る声だった。まるで、舞台経験のある俳優のような。

 クセのない、だが妙に印象に残る。からりと乾いたその調子。

 ねえ、とその男は震えた声で笑った。

 ――まるで助けを求めるように。


「付き合ってもらえませんかね。……ええ、話があるんです。犬飼のことで」

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