入学式-1
「おはよう茜音」
「おはよう涼ちゃん」
私は問題なく待ち合わせ時間に到着したのだが、そこにいたのは夏木涼介だけだった。
私の名前は秋野茜音、特になんて事ない、ごく普通の高校生だ。
「今日は桜良どうだろうね?」
「……心配だな」
目を合わせ、それぞれ思っている事を何と無くアイコンタクトする。
何故私達がこんな会話をしているか、それは
桜良の寝坊癖だ。
基本的に桜良は約束はきちんと守るし、大事な用事の時は10分前行動だって出来るのだが、朝に弱い。
特に始業式などの休み明けには遅刻しかして来ない。まぁ、ゲームの最初も遅刻して、学校に着いたは良いが入学式をやっている場所がわからず、攻略キャラクターに出会い、道を教えてもらう、というフラグを立てている。流石だ。
ちなみに何故私達が迎えに行かないのかと言うと、桜良のお母さんから「娘の為にならないから起こしに来ないでほしい」と頼まれているのである。
「じゃあいつものしたら行こうか」
「そうだな」
「私が電話するね」
いつもの、とは私達の誰かが、朝の集合時間に間に合わなかった場合、集合場所にいるメンバーが連絡をいれるという簡単なお仕事で、今回は連絡側に2人いるので携帯で電話して起こす方とメールで先に行くのを伝える方とで別れる。
案の定、桜良は電話に出なかった。
まぁね、仕方ないよね。フラグ回収しなきゃならないし。桜良が電話に出ない事を伝えると涼ちゃんはメールを送った。
「ったく、桜良のやつ…休み明けに一緒に登校した記憶がほとんど思い出せないくらいないな」
「うん、懲りないよね」
「今日も絶対前日に夜更かししてんだろうし…」
「でも大丈夫かな?流石に高校の入学初日から遅刻はまずい気がする…と思う」
「実際マズいだろ」
2人で歩きながら学校へ行く事が出来て私は少し役得だったりするのだが、やっぱり3人一緒の方が楽しいので明日からは遅刻しないで来てほしい。
涼ちゃんと他愛のない話をしながら、電車に揺られ、高校に着いた。
私立瑞城学園
この学校が今日から私達が通う高校だ。
入学式に入るまでもう少し何かあります。
次回から他の攻略キャラクター達も出せたらと思っております。
また、何かあれば言って下さい。作者は小説初心者ですので心を広く読んで頂けたらと思います。