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閑話 桜良のイベントその1

割り込みでの投稿です。ちょっと裏話的な感じで桜良の物語なんかも入っていた方が楽しいかな、なんて思って書いてみました。

ただいま校門前、走る。私は今走っている、全速力で。


入学式は11時から、今は10時40分。入学式まで時間がない。



急いで起きた時、なんで誰も起こしてくれなかったの!と文句を言ってみたが

お母さんが鬼の形相で「何度も起こしたわよ!」と私を叱る。携帯を確認すれば、幼馴染である2人、茜音から2件の電話、涼から5件の電話の通知があった。

メールも届いていたが、そこには先に行くと言う報告メールだけだった。これは文句言えないなと私も思い、お母さんの車に乗って学園へと向かっている最中にメールを打った。


「あんたねえ、性懲りもなくまた寝坊して!茜音ちゃんや涼介くんに迷惑かけるんじゃないの!」

「ううー、反省しております…」

「反省してたら何度もおんなじ事繰り返してないでしょ!」


実は私、休み明けに寝坊するのは3度目である。寝坊はしていないが、休み明けには大体いつも集合場所には遅刻気味だ。反論出来ませんすみません。

間に合わなかったらどうしよう、なんて思うのはやめておく。そう今は間に合うように頑張ろう!なんだか格好良く決めてみたが原因は自分の寝坊であるところがなんとも情けないけれど。


さて、話は冒頭に戻る。


もうすぐ始業式が始まるというのに私は一体何をしているのだろうか、自分のクラスを見て教室に行ったが既に皆は居なくなっていて入学式があるであろう体育館に向かっているはずなのに…


なんで着かないの!!いやいやおかしいよ、なんだか同じところをぐるぐる回っている気がする!


うわーん…誰か助けてー!


ゼエハア…ゼエハア…

もう息が上がって走れない……


「君大丈夫?」

「え?」


後ろから声を掛けられて振り向くととても綺麗な髪をした格好良い男の人が立っていた。ここの生徒なんだろうけど、すごい!モデルみたい!

なんて見とれている場合じゃない!もうイチかバチかだ!入学式の場所を聞いてみよう!


「えっと、あの、すみません私急いでいて、入学式をやっている場所は何処でしょうか!」

「え?ああ、もしかして新入生の子かな?」

「はい!で、でも私遅れて来てしまいまして」

「なるほど、わかった。じゃあ付いてきて」

「は、はい!」


私に合わせて走ってくれている彼の後ろを私も必死に追う。よし!なんとか間に合いそう!!


「ここまでくればあと真っ直ぐ行けば皆が並んでると思うよ」

「ありがとうございます!!本当に!」

「いやいや、一応これでも風紀委員だからね」

「そうなんですか!通りで頼りになりますね!」

「あははありがとう。良かったら委員会選ぶときよろしく!」

「先輩がいるなら楽しそう!考えておきます!それじゃあ先輩ありがとうございました!」

「どういたしまして、桜良ちゃん」


手を振って先輩に別れを告げる。あれ?私先輩に名前教えたかな?

まあいいや、早く行かないと本当にまずい!


前の方に新入生の列が見える。私のクラスは2組だからもう少し前の方に行かないと。


「そこの君」

「うわ、はい!」


先生らしき人に話しかけられた。どどどどうしよう…

嫌だよー、初日から先生に怒られるなんてやだー、自業自得なんだけど嫌です!見逃してください!


「君は新入生か?どこの組だ」

「あ、えっと、1年2組の春日、です!」

「春日…?ああ、なるほど。体調不良で遅れて来るとそういえば言っていたな」

「え?」


そんな連絡入れたっけ?もしかしてお母さんがしてくれたの?


「体調はもう平気なのか?」

「は、はい」

「良かったな、せっかくの入学式だ、参加しておいた方が良い」

「ありがとうございます」

「君の場所はこっちだ」


先生に案内されている時に私の事を伝えてくれた人を聞いてみると幼馴染の茜音が言ってくれていたみたいだ。

ありがとう茜音!一生恩にきるよ!もう逆らえませんね!


「でも次からは友達ではなく親御さんに連絡してもらうように」

「はい、すみません」


本当に命拾いした。私は無事に列の中に入るとちょうど列が動き出す。危ない危ない

その後入学式に参加はしたけれどごめんなさい先生、私はほとんど疲れ果てて寝てしまいました!



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