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メタファー-心の物語-  作者: 一月の山羊


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2/12

風が名前を呼ぶ

風は、いつも先に気づいていた。

心の奥でこぼれた小さな痛みも、言葉にならない願いも、誰にも届かず沈んでいく想いも。


ある日、あなたがふと立ち止まったとき、ほんのかすかな風が頬を撫でた。

まるで、あなたの名前をそっと呼ぶように。


「そのままでいいよ」「まだ途中でもいい」「泣きたくなったら、泣いていい」


そんな声が、風の向こうから聴こえた気がした。

あなたは気づいていなかったかもしれない。


でも、風は知っていた。

あなたがずっと、ひとりで踏ん張ってきたことを。

誰にも見えない場所で、何度も心を立て直してきたことを。


だから風は、今日もあなたの周りをゆっくりと巡る。


何も変わらない日々のように見えても、ほんの小さな決意が胸に生まれた瞬間を、風は見逃さずに寄り添っている。


「もう少しだけ、前へ」そう背中を押すように。


耳を澄ませば、風がまた名前を呼ぶ。あなたが、あなたのままで歩けるように。

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