Tank-top Festival in JAPAN
レビュー執筆日:2021/1/27
●色々と際立った「個性」を持った曲が詰め込まれ、まさに「キャッチーな感じ」。
【収録曲】
1.Tank-top Festival 2019
2.KOKYAKU満足度1位
3.小ボケにマジレスするボーイ&ガール
4.君はクプアス
5.どすえ ~おこしやす京都~
6.大人の事情
7.リセットマラソン
8.鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック
9.秋
10.かかとローラー
11.ざつにどうぶつしょうかい
12.かわE
13.ゆとりロック
前作から1年足らずでリリースされたヤバイTシャツ屋さんのアルバム。今作においても、相変わらず「タンクトップ」を前面に押し出した『Tank-top Festival 2019』だったり、明らかに京都市民に対する偏見を歌った『どすえ ~おこしやす京都~』だったり、メインソングライター・こやまたくやの非常に個人的な出来事をテーマにした『かかとローラー』だったりと、従来と変わらず様々な角度でコミカルさを表現した楽曲群でリスナーを楽しませてくれます。
曲調に関しては、2ビートや4つ打ちのパンクナンバーを中心としながらも、ゲームに課金してしまうさまを自虐的に歌った『リセットマラソン』ではマキシマム ザ ホルモンを彷彿とさせるハードな演奏やシャウトを炸裂させたり、タイトルからして奇妙な『君はクプアス』やアルバム制作の裏事情を歌った『大人の事情』ではテンポを落としてゆっくりと聴かせたりと、上手く緩急を付けてリスナーを飽きさせないようにしている様子がうかがえます。また、これまで挙げたような「笑える」曲のみならず、不寛容な世間を批判する『小ボケにマジレスするボーイ&ガール』や自身の不安を吐露する『ゆとりロック』のように彼らなりの「主張」を感じられる曲もあるのもこれまた面白いところ。
今作の収録曲の一つである『鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック』で「キャッチーな感じ」というフレーズが何度も出てきますが、まさに「キャッチー」で色々と際立った「個性」を持った曲が詰め込まれた本作。最初から最後まで飽きずに大いに楽しめるアルバムでした。
評価:★★★★★