We love Tank-top
レビュー執筆日:2021/1/23
●「勢い任せ」な感じが強いが、分かりやすくコミカルな音楽性を色々と楽しめるアルバム。
【収録曲】
1.We love Tank-top
2.Tank-top of the world
3.あつまれ! パーティーピーポー
4.無線LANばり便利
5.DQNの車のミラーのところによくぶら下がってる大麻の形したやつ
6.週10ですき家
7.ZIKKA
8.喜志駅周辺なんもない
9.ウェイウェイ大学生
10.天王寺に住んでる女の子
11.L・O・V・E タオル
12.流行りのバンドのボーカルの男みんな声高い
13.ネコ飼いたい
3人組バンド・ヤバイTシャツ屋さんのメジャーデビューアルバム。聴いた当時の私の印象としては、男女ツインボーカルという分かりやすい特徴を持ち、「盛り上がり」を重視した2ビート・4つ打ちで押し切るパンクナンバーがメインで曲調の幅はそこまで広くなく、良くも悪くも「フェス受けするバンド」のように思えました。
ただ、彼らの特徴であるコミカルなスタンスに関してはこの時点ですでに見られます。まず、バンド名が「ヤバイTシャツ屋さん」なのにアルバム名やマスコットキャラクターで「タンクトップ」を妙に押し出す姿勢がユニークですし、歌詞に関しても、いわゆる「パリピ」に対しての偏見が満載の『あつまれ!パーティーピーポー』や、タイトル通り「実家暮らし」の様子を描いた『ZIKKA』、不真面目な大学生を「留年してまえ」と切り捨てる『ウェイウェイ大学生』と、ユーモアのあるものを色々と聴かせてくれます。ただ、『喜志駅周辺なんもない』や『天王寺に住んでる女の子』にはライブでのコール&レスポンスを意識したような箇所があり、音源として聴くには「内輪ノリ」感が強いような気が。
現在の彼らと比べるとやや「勢い任せ」な感じが強いような気がするのですが、分かりやすくコミカルな音楽性を色々と楽しめる、そんなアルバムになっているのではないでしょうか。
評価:★★★★