地域猫、地域○○○、マイクロチップ
良いこと。素晴らしいこと。でも、受け入れがたいこと。受け入れてほしいこと。
朝のテレビは地域猫。
子ども;「近所にとても可愛い猫が歩いていて、窓から見ていたら目が合った。野良猫かな?地域猫かな?」
私;「先日、家の前をキツネが歩いていた。尻尾がボロボロだから野良キツネかな?地域キツネwかな。」
当地は野良キツネも野良アライグマも普通に住んでいる北の大地です。
地域猫の定義ですか?一応、存じ上げております。
【飼い主のいない猫を抑制するため】に
【地域住民の認知と同意の上で共同管理する】、この管理には、
【給餌、給水、排泄物の処理、避妊手術も含まれる】で良いんですよね。
実は私は【避妊手術も含まれる】の項を知りませんでした(たぶんこれがこの活動の一番のキモで、経費がかかる部分でしょう)。
それでもですね、私は、飼い主のいない猫を自分ちの猫として飼う方が本筋だと思うのです。
飼育放棄されている猫も猫屋敷の猫も財産権は放棄されていない、なんてこともあるでしょう。穏便に譲り受けることができなければ、本当に飼い主がいないことを証明するのが難しくて個人で飼えないとか、また飼育放棄されている猫を(避妊手術を含まない)ナンチャッテ地域猫として逃げる、なんてのがあるのかもしれませんけど。
さて、
犬には、地域犬という概念はありません。迷い犬は見ることがあっても、野良犬は(ほぼ)いません。
犬は畜犬登録(鑑札の交付)と年1回の狂犬病予防注射の接種が義務付けられています。迷い犬になっても、飼い主を特定する手段が整備されています。
それでも迷い犬が見つからなかった、ということはあるかもしれませんが。
何年か前、迷い犬を見つけました。
その犬は、首輪がついていません。つまり飼い主がわからない、予防接種がされているかどうかさえわからない。
私は犬が苦手です。飼うことも保護することも出来ません。
警察を介して保健所に引き渡す時、私は悩みました。
鑑札が無い犬は、飼い主が探さなかったら2週間後に殺される。
新しい飼い主が現れなかったら2週間後に殺される。
でも、その犬が大事な家族だったら、せめて大事な財産だったら、飼い主は手を尽くして探すはず、と。
保健所のホームページに登録されたその犬の情報は、
1週間後に消えました。
生きて元の飼い主の元に戻れた、と信じたいです。
鑑札制度がない猫も、首輪を失った犬も、迷い犬迷い猫になっても飼い主の元に戻れる方法が、ひとつあります。
マイクロチップ登録。
15桁の数字を登録したマイクロチップ(長さ1センチ前後、太さ2ミリ)を犬や猫の体内(多くは首の後ろ)に埋め込んでおくものです。令和4年6月、つまり先月から、業者が販売する犬猫には装着が義務付けられました。売買の時、譲渡の時、適切に登録がされれば、迷い犬迷い猫になっても殺されないで済みます。
残された問題。
既に飼われている(または飼われていない)犬猫へのマイクロチップ装着は、任意です。強制ではありません。
登録自体はオンライン300円、紙登録1000円ですが、獣医師の手でマイクロチップを埋め込む費用が数千円から1万円かかります。この費用を惜しむ飼い主、また「痛い思いをさせたくない」と装着を嫌がる飼い主が、います。
まあ、マイクロチップ装着の費用を惜しむ飼い主は、避妊手術の費用(猫で1〜4万円)も惜しむでしょうね。
そして、飽きて捨てる時に足がつくのを嫌がる飼い主、自分の財産だから好きに処分する、という飼い主は、マイクロチップを装着しないし、自分で摘出して捨てる、かもしれません。
かれこれ30年ほど前。
夜、隣町との境界の川を渡っていた時。橋の長さは300メートルくらいあったと思います。
橋の真ん中辺りに壮年の女性が立っていました。
まさか身投げ?と、通り過ぎて振り返ると、川に何かを捨てていました。レジ袋。ある程度の大きさの。
その後、ハッキリとした水音が聴こえました。
ゴミを捨てたとしても、それは罪です。じゃ、ゴミじゃなかったら?仔犬とか仔猫だったら?。
鳴き声は聴こえませんでした。動いていたかどうかは、覚えていません。でも、サイズ感は…。
尋ねればよかった。その人を捕まえて、問い質せばよかった。
でも、しませんでした、できませんでした。
ただ、怖くて、逃げました。
なろう的には、「異世界に生まれ変わって、幸せに暮らしてね。」と祈るしかないのでしょう。
ともあれ、
地域猫活動は(個人的には受け入れがたい部分もありますが)、避妊とマイクロチップ装着までを行っていただきたいと考えます。
【集団無責任】にならないことをお祈りしています。
あらいぐまラスカルは、親とはぐれた子どもを育てて森へ返した「美談」じゃない。いろいろな思いが、まとまりません。