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スライムしかテイムできない男、スライム道を極め最強となる  作者: やまのうえのおくらん
第1章 学園入学を目指して
33/75

SSランク冒険者という高い高い壁

「ま、参った...」


それは一瞬の出来事だった。開始の合図が鳴り、ライリが大剣を振りかぶった瞬間、喉元にはレイピアが突き付けられていた。


二次試験の内容は、王国唯一のSSランク冒険者でありランザーク王国騎士団長である【剣聖(レイピア使い)】アシュガーとの模擬戦。

合格の条件はもちろん勝利などではない、『少しでも才能の片鱗を見せること』。


いかにも簡単そうなこの条件を達成できる者はほとんどいない。なぜなら、ライリを見て分かるように、殆どの場合勝負は一瞬で終わってしまう。


勇者であるユキヒロさえ2度阻まれた。いや、2度しか阻まれなかったのは異例中の異例である。ライリの前に挑戦し、同じくあっさり倒されたベテランの冒険者は、50回目の挑戦だと言っていた。


ユキヒロの場合は聖剣の力でほんの少しの火傷を負わせた結果合格を勝ち取ったそうだ。

そのほんの少しの擦り傷や火傷を負わせるために通常は何十回と挑戦するのだ。



レイがアシュガーと向き合い聖剣を構えている。


開始の合図の瞬間、レイは早速【アイスアロー】を放った。


「なるほど、開始前に詠唱を終わらせておくなんて考えたな。」


そう言い終わるより先に、アシュガーは氷の矢を粉々に砕いていた。


レイはそれを見越していたのだろうアシュガーに肉薄するが、


「甘いぞ」


アシュガーはいつの間にかレイの背後に周り、首筋にレイピアを突き付けていた。


「参りました。」


「よく考えた。だが策に頼りすぎるな。レベルと基礎能力を上げて出直してくるんだ。」


アシュガーがレイにそうアドバイスをすると周りがざわざわとなった。アシュガーがアドバイスをするだけでも珍しいらしい。



そして、いよいよリュートの番がやってきた。

流石はSSランク冒険者、向かい合うだけで思わず後ずさりしたくなるようなオーラを感じる。


(とりあえず最初の接近をどう防ぐかだな。)


そう考えたリュートは開始の合図とともに巨大化したスライムを前に配置する。


目論見通りアシュガーはスライムに阻まれ


なかった!


アシュガーが迂回してくるのをかろうじて視界に捉えたリュートは【パラライズ】を唱えながらアシュガーが来るであろう方向に剣を振る。

さらにスライムはリュートから見て左側から【スライム体当たり】を仕掛けた。


やはり【パラライズ】は効かなかったらしく、アシュガーは剣を右側にかわしリュートの懐に入ってきた。


リュートはレイピアを突きつけられ、一瞬で勝負あったかに思えたが、


「ほう」


感嘆の声を漏らすアシュガーの頰から血が流れていた。


アシュガーが右側に避けることを予測したリュートは【スライム武器化】で作った剣を振る寸前、少しばかり剣先を右方向へと変形させていた。


「効かないと分かっていて【パラライズ】をかけたのは剣の変形に意識を向けさせないためだな?」


「はい」


アシュガーからそう聞かれたリュートが頷くと、アシュガーは満足気な顔をして去って行った。




かすり傷をつけたとはいえ完敗だった。戦場だったら殺されていただろう。


SSランク冒険者という高い高い壁を感じたリュートは、学園に入学したらより研鑽を積まなければいけないと強く感じた。

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