初めてのモンスター討伐
この小説のイラストが欲しいと思う今日この頃。
そんなイラスト書くことができないからこまったもんです。
あらすじ:冒険者ギルドを後にした
今回向かうのは南方へのモンスター退治。
南に存在するサウス共和国と、グランドフォート王国は親交関係国という事もあり、
こちら側の関所はそこまで厳重ではない。
またサウス共和国はグランフォート王国に、正規兵ではないものの、冒険者を傭兵として提供していたりと
北方にあるノーザン王国とは敵対関係にあると言ってもいい。
俺の感覚だと、モンスターがはびこるのに人間同士で争っていてどうするって話ではあるが、
これには事情があり、異世界からやってきた勇者がノーザン王国に招かれ、
モンスターから国を救った歴史があるのだという。
そして救国の勇者と呼ばれたその人がグランドフォート王国来訪の際、不可解な変死を遂げる。
当初は原因究明に協力的だったグランドフォート王国ではあったが、
その実、グランドフォート王国の手による暗殺だったと露見すると、ノーザン王国に宣戦布告したのだという。
明らかにグランドフォート王国に非があるのは誰から見てもわかる話ではあるが、
世界最大の軍事国家という事もあり、他の諸国はグランドフォート王国には逆らえない。
それに勇者と呼ばれる個人に対してほかの国は重きを置いていない為、戦争相手のノーザン王国に対してはなるべく不干渉でいたいというのが現実だろう。
ただ、冒険者としてはグランドフォート王国に滞在するには不都合を感じてない人が多く、
このような情勢下においては王国は軍事産業で栄えてることもあり、他の国よりは豊かというわけだ。
そんなわけで、軍人さんは北方面でお忙しいので、サウス街道に出没するモンスターの討伐は俺たち冒険者の仕事ってわけだ。
俺はエリナから初心者向きの短剣を貸してもらっている。それなりに討伐はこなしたものの、正直まだまだ慣れない。
不安が顔に出ていたのだろうか。
「クウトくんは、未来の戦力だからね」
そうアリーシャが言ってくれた。
「でも今は本当に役に立たないんだけど」
「だいじょうぶだよぉ!あたしが守ってあげるからね!」
俺よりも小柄の少女に守ってもらうのはさすがに男として情けないと頭では思うが、
実際に戦闘を見てしまうとそれも仕方がないかなと思える。てかアリーシャさん背中バンバンするの勘弁して。息ができない。
小柄なアリーシャが身の丈ほどの大剣を軽々と振り回し、目に入ったモンスターを次々討伐していくのだから。
また、一見優男のクレスもさすがは魔導士、
防御障壁と呼ばれる魔法を展開しながら火の魔法を放ち、涼しい顔で討伐数をガンガン稼いでいる。
大男のアズラックは持ち前の斧をぶんぶん振り回し、モンスターを肉片に転職させていく。
エリナはどちらかというと目立ってないが、攻撃方法は堅実かつ的確だ。
基本は風の刃魔法で攻撃しなつつ、近づいてきた敵は二刀流の短剣で急所をスルリと斬り払う。
俺は、比較的小柄なモンスターと1対1で戦うように心がけ
アリーシャの後ろに隠れる感じだ。
モンスターの体内には、結晶というものが存在し、これを解体して取り出して
ギルドに報告することで達成報酬をもらうのが主な任務。
もちろん結晶自体や、毛皮、内臓、肉等を加工して売ったり、自身の装備などに当てたりもできる。
目の前の蹂躙劇を見ていると、4人は本当にベテラン冒険者って感じがする。安定感と安心感が半端ない。
こうゆうのをネットゲームとかではパワーレベリングというんだっけ。
後、彼らが俺を誘ったのには理由がもう一つあり、
エレナ同様異世界から来た人はモンスターを引き寄せやすいのだとか。
こういった仕事だからモンスターが出なければ商売あがったりだが、かと言って多すぎてもパーティを全滅の危機に晒してしまうだろう。
後からわかった話だが、例のアクセサリーの魔力にモンスターが引き寄せられるから、らしい。
そんなわけで俺もアクセサリーを所持品収納のインベントリから取り出し、
首から掛けているというわけだ。やったね!囮の役目だけは一人前だよ!
エレナの場合は首飾りがそれに該当するらしい。
結局、危険な場面もなく、襲って来たモンスターを討伐しきったので、収集品の選別と仕分けをしている。
「さすがに真意を疑ったが、こりゃあクウトのおかげかもな。」
「そうですね、普段の2倍近くのモンスターが襲ってくるなんて通常じゃ考えられないことですね」
満足げなアズラックにクレスが応じる。
「私もそう思うんだけど、結局パーティを危険にさらしてるに等しいんで、使い方を誤らないようにしないとね」
エリナも思うところがあるのだろう。
「でもでも!今日は大儲けだねっ」
アリーシャは屈託もなくそういう。
この世界の常識はわからないので、街道に現れるモンスターがどのぐらいかは知らない。
ただ今日は100匹近い数を討伐してるので、普通じゃあありえない数だろう。
討伐が終わるころには日が暮れていた。
そして4人は宿に戻るとの事だが、こちらはアテがないのでそのまま同行することにした。
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始めて頂きましたけど、本当にうれしいものですね。
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