暗部に立ち向かう
あらすじ:冒険者ギルドでのお話
エリナに投げかけた疑問。
「エリナはなぜこの場所に居るんだ?」
話の流れからして、彼女も俺と同じくどこか別の世界から来たのだろう。
という事は同じ力を持っていてもおかしくないということに繋がる。
「私の場合は王宮に招かれた側よ」
エリナからは意外な答えが返ってきた。
色々話を聞いていると、王宮には以前は異世界からの来訪者はそこそこいたらしい。
例によって救国の勇者と呼ばれる人も何人かいたが、今はほとんどいないのだと。
変な組織が暗躍して異世界人を処分していれば、いずれそうなるのは分かり切った話である。
異世界からの来訪者には一般人を遥かに凌駕する力がある。
それの力が男女関わらず備わっているなら、国としてその戦力を求めるのは当然と言える。
エリナたちには俺以外にも3人の来訪者が同時期に来たという話をした。
憲兵団に一部連れていかれていることも話した。
するとクレスが言うには、
「憲兵団は表向きはスパイ容疑の人物を尋問する組織でもあるが、転生者を王宮に連れて行く役目もある」
それで理解したのだ。
つまり、連行したのは捕らえて拷問するためでなく、他の異世界からの来訪者を戦力として招いてるのだと。
ならば少なくとも皇帝や姫奈の身が急に危なくなることはなさそうだ。
と思っていたのだが。。。
エリナはそうは思ってないようだ。
「とりあえずある程度鍛えないと戦力にならんのなら、今から鍛えればいいじゃねぇか」
アズラックは真顔で言い出した。パンが無ければケーキを食べればいい理論ですね、わかります。
「確かにその通りだし、手伝ってもらえるなら俺は助かるんだが、エリナたちはそれで大丈夫なのか?」
「ええ。冒険者にとってすぐに戦力になるとわかってる逸材なら、勧誘しない理由なんてないもの」
エリナは擁護してくれる。
そんなわけでエリナ、アズラック、クレス、アリーシャと南国へ移動して
モンスター退治に向かうのであった。
今回は若干短いですが、どんどん書き足してい行きますね。