ゲームのテーマに喧嘩を売るダンジョン
書くの楽しい…止まらない…か○ぱえびせん(●´ω`●)
ここら辺の未攻略ダンジョンってことは…
「使えずのダンジョンか?」
「何だ?知ってたのか青年。」
「登録が終わったら行こうと思ってたからな。」
「ふむ、だったら話が早いな。あそこはレベル制限のあるダンジョンだからな。攻略した時の報酬も特殊なものだろう。レベルの力に頼らず強者を倒し、使えずのダンジョンの制限も他者よりは掛からない青年ならば攻略できるかもしれんからな。しかし元々行く気だったのなら助言にならんな…よし、ならギルドで管理されている使えずのダンジョンの現在判明されている階層までの地図と軍資金の1万Wを渡そうではないか。」
「む、そんなに、特に1万Wも渡して大丈夫なのか?」
「なに、気にするな。依頼として考えれば当然だからな。未だに判明されてないダンジョンの情報など10万Wは下らない。前金は当然だ。一応言っておくが情報をタダで貰おうとも思ってない。しっかりと相場に合った報酬も出す。だから青年、依頼として使えずのダンジョンを攻略してきてはくれんか?」
『クエスト『使えずのダンジョン』を受けますか?』
クエスト扱いか…まあもともと攻略には乗り出す気だったから問題無い。
「分かった。俺に任せろ。」
「おお、ありがとうよ!青年!」
「あ、ただ1つお願いがある。」
「む、なんだ?」
「俺の名前はチェインだ。」
さて、攻略する使えずのダンジョンだが未だに未攻略なのは理由がある。
1つ目はレベル制限。レベル15以下しか入ることができない。これによりゴリ押しが不可能になり尚かつ発見された時には既に第一陣のトッププレイヤーは攻略不可能になっていた。
2つ目はこのダンジョンの性質でこれが使えずのダンジョンとも呼ばれている由縁だ。ひどいことにその性質は武器禁止と魔法禁止である。
…うん。言いたいことは分かる。OWAMの売りを潰してるからな。しかも序盤しか挑戦できないときた。もう掲示板とかで『OWAMに喧嘩を売るダンジョン』とかってネタにされてるからな。しかもここまで制限をかけてるのに敵がそこそこ強い。バランス調整ミスってないか?
にしてもかなり長くやってしまった。始めてから8時間経っている。そのうち4分の3がキャラメイクとチュートリアルなのは笑うしかない。一旦ログアウトして飯食うか…
VRギアを外し短針が8を指している時計を見る。
…流石に腹減ったな。早く食お。
俺の家族は単身赴任の父と検事の母、一人息子の俺という構成だ。母は夜遅くに帰ってくるため夕飯は自炊だ。
俺は遅めの夕飯を食べながらOWAMの事を考える。
(今回のキャラはかなり上手くハマったな。前情報だけでキャラを考えると仕様で考えてたことができないことのほうが多いからな…感謝すべきはOWAMの自由度と検証班の熱意か…)
俺はいつも地雷スキルを活躍させる構成を考えるがいざやろうとした時にできなかったりすることがある。それでも試行錯誤してなんとか道を見つける(なお『更に凶悪なやり方を見つけたの間違いだろ』とは親友の言)のがいつもだったんだが…
(今回は上手く行ってるというかもはやこっちの想定以上なことも起こってる。《固定化》とか『風の友』とか。)
《固定化》で形状を固定にすることで《変形》の性質も相まって絶対に破れない拘束になるのを発見できたのは良かった。恐らく《念動力》だけでは最後のガンテツの突進を止めることはできなかっただろう。
今までのゲームもランカーにはなれていたがもしかしたらもっと高みに行けるかもしれない。
(よし、そうなるならまずはもっと情報を集めないとな。)
そう思いスマホで掲示板を歩いてみる。
(やっぱり第2陣が来たからか賑わってるな…けど愚痴とか助言を求めるだけで特に新情報とかは…ん?)
気になるスレッドがあったので見てみる。
(うんうん、なるほど草原で…へえ…)
それは第2陣のプレイヤーを標的としたPKの目撃情報を報告し合うスレッドだった。
蛇足ですが実はガンテツさんは防具を着込んでいないのにVITがとても高いとOWAM七不思議の1つに数えられています。そりゃあんなスキル予想できんわ。(´Д`)