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武器縛りな地雷原の糸生活!  作者: 1011
第一章 彼の長い一日プレイ
13/25

使えずのダンジョンボス

ソシャゲのイベントでラストスパートをかけるので投稿頻度が下がります。本当にすいません…m(_ _)m

『《その場しのぎの心得》のレベルが上がりました。《念動力》のレベルが上がりました。《不意打ち》のレベルが上がりました。《エルンファウスト流繰糸術》を習得しました。《別視》を習得しました。』 


「どうせボスも性格悪いんだろうなぁ…」


このダンジョン、地図があっても性格悪かった。隠し部屋も地図に書かれてるのは良いのだがそこがモンスターハウスだったり、部屋に行く扉がCONが0でないと開かなかったり、開かない扉の横に答えが無いパズルを置いて実際は扉を上に開けるのが正解だったり…


「見返りも大きかったが納得いかない…」


そんな運営(ダンジョン)との戦いで得たものはこんな感じだ


――――――――――――――――――――――――――

『エルンファウスト流繰糸術の奥義書』(《エルンファウスト流繰糸術》を習得する。)

『走馬灯のイヤリング』(CONが0になる代わりにAGL2倍)

『《別視》のスキルオーブ』

《エルンファウスト流繰糸術》(レベルによって糸の技を使えるようになる)

《別視》(違った目線で見れるようになる)

――――――――――――――――――――――――――


《エルンファウスト流繰糸術》というのは《その場しのぎの心得》の救済措置だろう。


本来技というのは《剣の心得》や《拳の心得》といった心得系のレベルが一定以上になる度に覚える。しかし《その場しのぎの心得》にはそういった技が無いからかなりのアドバンテージ差ができてしまう。それの解決策がこれなのだろう。


因みに宝箱には一緒にメモが入っており、そのメモには『この宝箱の中身は開けた人の所持スキルによって変わります。』と書いてあった。微妙に親切だ。恐らく心得系のスキルとその派生スキルを参照するのだろう。俺は《糸使い》を持っていたからこうなったのだろう。


『走馬灯のイヤリング』はかなり強い。これを得るための部屋に入る条件がCONが0であることなのでプレイスタイルの関係で腐ることもない。ただこれからはCONに振る意味がなくなるし、称号でCONが上がっても効果が無くなるからそこは注意だな。


《別視》は意味わからんかったがどうやら体の何処かに視界を作ったり《魔力伝導》でアイテムの何処かにも視界を作れるらしい。ただ通常の視界や他に作った視界が消えるわけではないから《並列思考》が無ければ視界がぐっちゃぐちゃに混ざりわけも分からずに吐くことになるだろう。頭もオーバーワークになる。《並列思考》があれば後ろにも文字通り目を配れるし糸の先に視界を作って偵察することもできるのだが…


「よーし、でもボスを倒しさえすればこの意地の悪いダンジョンもおさらばだ。」


それをするためにかかる苦労には蓋をし、扉を開け階段を降りる。そして降りた先には…


「骸骨?」


正方形の広めな部屋の真ん中に高そうな法衣を着た骸骨が一つ。そしてその骸骨を覆うようにぼんやりとバリアのようなもの?が張られていた。…なんだかバリアを除けば良くいるファンタジーの定番である…


『リッチ』(25)


「本気でリッチだった!?え!?このダンジョンで!?」


『リッチ』といえばファンタジーでお馴染みの魔法を極めた魔法使いの死後骸骨で生き返った存在である。このOWAMでも似たようなものであり、やはりその強みは強力な魔法。そして魔石を持たないレイス系であるということである。


つまり魔法しか効かないので魔法でガチンコしろということだ。そしてここのダンジョンの特性の魔法禁止。え?どうすんの?そしてリッチもどうすんの?


…やっぱ怪しいのはあのバリア?か。あれを割れば良いとかか?


そんなことを考えていると、リッチが何かを言った。


「…【ライト・シールド】…(シャンッ)【ダーク・シールド】…(ブオン)【ファイヤ・バースト】…(ゴオ!)」

「…魔法だと!!??」


ってヤバ!こっち来る!ニーズヘッグでガードじゃあ!


ドゴオオン!!!!!


…ヤバイヤバイ何これ一発でも当たったら即死やん。てかなんで魔法使えんの?


バリア?に覆われ、更に一回り小さく2枚の正真正銘のバリアに覆われたリッチを見るが透明のニーズヘッグで魔法が防がれ、何が起こったのか分からなかったからか首を傾げている。


…もしかしてあのバリア?ってバリアじゃなくて魔法が禁止されないエリアみたいな?つまりここの攻略法は撃ってくる魔法を掻い潜り、2枚のシールドを割って、自爆はしないまでも至近距離で魔法をぶつける?ちょっと何言ってるか分かりませんね。


…ふっ。分かったよ運営。お前らがその気ならこっちだって手加減不要だ。ボスにあるまじき攻略法を見せてやる……まずは準備じゃあ!………あっ『グリム・リーパー』は魔法に弱いから大事を取って階段に逃げてね。






殺風景だったボス部屋は様変わりした。といっても盛大に部屋が壊れたり何か巨大な物が現れたわけでもない。部屋のあちこちに直径5メートルの鉄でできた魔法陣が置かれている。これだけなら言うほど変わってないのだがもう一つ部屋の真ん中に直径20メートルの大きさの魔法陣がその存在を主張してるのだ。因みに数としては普通の魔法陣が15個、巨大魔法陣がもちろん1個である。


こんなものを設置していた主人公を放置するリッチではないがそこはニーズヘッグが魔法をインターセプトしてくれた。ウロボロスもシールドに張り付いて耐久値を減らしてくれている。恐らくはあのシールドは切れかかっているだろう。それじゃシールドが切れる瞬間を狙って………………(シュン)今だ!


「【エア・バースト】」


【エア・バースト】は威力もかなりある暴風魔法だがその真髄は吹き飛ばしにある。これを《魔力伝導》と糸のコンボで安全に魔法可能エリアであるリッチの至近距離から発動する。行き先は魔法陣のある部屋の左奥の隅!


「【エア・バースト】」


そしてリッチが隅に吹き飛んできたら()()魔法陣を起動、今度は上に吹き飛ばし…


「【エア・バースト】」


()()()魔法陣を起動。リッチは床に叩きつけられる。そんで、


「【エア・バースト】」


今度は()()魔法陣を起動する。行き先は左手前の隅だ。そしてそこでも同じコンボを叩きつけ、また次の隅に行く。


「【エア・バースト】【エア・バースト】」


部屋の右奥の隅のコンボで左奥に戻って終わりだと思った?残念、AGL180超えの動体視力があれば吹き飛んでる最中でもタイミングは合わせられるわ!これにより奥の壁の中ほどでリッチはまた上に打ち上げられた。天井近くの壁にはまた魔法陣が。


「【エア・バースト】【エア・バースト】」


壁から吹き飛ばされ、また今度は部屋の真ん中に位置する天井の魔法陣に吹き飛ばされ部屋のど真ん中に叩き落とされる。そう、特大の魔法陣の真ん中に…


「これでフィナーレ!【メガ・ハリケーン】!」


ここで一つ。《魔法陣》によって放たれる魔法の性質について話したいと思う。前にも行った通り魔法陣が大きければ大きい程威力が通常よりも増す事は話したと思う。


ではもう一つ。広範囲の魔法を撃ったときの攻撃範囲についてだ。こちらは魔法陣の広さまでしか範囲は届かない。じゃないと自分が魔法陣に触れて魔法を発動する際巻き込まれるもんな。


しかし魔法の本来の範囲の広さはしっかりと増えていたりする。俺調べでは魔法陣の広さが2倍で魔法の範囲は()()()2倍になって広がる。実質4倍だ。今回の場合直径5メートルの魔法陣を1とすると直径20メートルの魔法陣の広さは16倍。魔法の範囲は本来の256倍となる。


そして魔法陣の大きさを超えた魔法はどこへ行くかというと…全部魔法陣の中に重ねられる。


今回の【メガ・ハリケーン】は半径15メートルの魔法なので特大魔法陣で撃つと16×15で半径240メートルの魔法となり面積はその2乗πなので57600π平方メートル。魔法陣の面積は100π平方メートルなので魔法陣の中は【メガ・ハリケーン】が同時に5()7()6()()撃たれるのと同じになる。まあ、何が言いたいかというと…


「大惨事だぁ…」


魔法陣の中では風の刃を伴った特大のハリケーンが576個存在してるのだ。それに晒されるリッチ。いやー酷い。何が酷いかって威力も特大魔法陣によって4倍になってるから通常の2304倍の威力ってのが酷い。今までのコンボで体力が10%切ってたのにこれだからなぁ…だが後悔も反省もしない。ざまあみろ。ただこれ魔法陣が大き過ぎて手に持つ事ができないから横方向に撃つことはできないし、もし横に撃てたとしても反動で吹き飛ばされて死ぬんだよね。いやーその場で魔法陣を作れる《変形》様様ですわぁ…あっ、やっと魔法が終わった。効果時間も4倍だからなぁ…


「まあ死んでるよね。」


当たり前だが塵も残っていない。ちなみに俺はこのコンボを『アルゴリズム的な運送の果ての特大花火』と名付けた。略して『運送花火』と呼ぼう。


因みに自分の最大MPが286に対し消費MP30の【エア・バースト】が16発、消費MP60の【メガ・ハリケーン】が1発。しめて540MPの消費だったので魔石を何個か使う事になった。どうやら『ファイヤドローン』も『ポイズンゴーレム』も魔石の魔力は50MP相当らしい。6個丸々吸収して46MP余ってるから恐らくはそうなのだろう。本当にMPポーションとして使えそうだ。


『《その場しのぎの心得》のレベルが上がりました。《念動力》のレベルが上がりました。《不意打ち》のレベルが上がりました。《並列思考》のレベルが上がりました。称号『ソロダンジョン攻略者』を取得しました。称号『第一踏破者』を取得しました。称号『第一『楽楽』作ダンジョン攻略者』を取得しました。称号『魔導師』を取得しました。称号『賢者』を取得しました。称号『大賢者』を取得しました。称号『最高火力』を取得しました。称号『人災』を取得しました。称号『厄災』を取得しました。称号『大災害』を取得しました。称号『愚者』を取得しました。《詠唱破棄》が《真詠唱破棄》に進化しました。《無詠唱》を取得しました。《自由展開》を取得しました。』




ってまたこれかーい!


次回は解説祭りですね。


毎度お馴染みの《並列思考》の上昇原因です。今回は単純で主人公が《別視》を8つ追加しっぱなしで、なおかつリーパーさんを操作してるからです。8つの使い先はニーズヘッグに1つ、ウロボロスに4つ、主人公の頭の後ろに1つ、繰糸の指輪の先に1つ、リーパーさんに糸を付けてその先に1つとなっております。そんなに偵察用ドローンを作って何がしたいのだ主人公よ…


因みに今回戦力外通告を受けたリーパーさんですが魔法を使いにリッチに近づいていた場合魔力を吸われて操作権を奪われていた可能性があります。《魔力操作》が無いので主人公が操作を奪った時より時間がかかり、その前に主人公に下がらせられていたと思いますけど。


魔法陣

魔法陣の倍率は魔法陣の広さが最小の広さ直径5メートルの何倍かをnとして威力が√n×(本来の魔法の威力)、効果時間が√n×(本来の魔法の効果時間)、範囲がnの2乗×(本来の魔法の範囲)となります。なぜnにしなかったのか運営よ…


既存魔法と創作魔法

既存魔法は自由度は無いですがMP対効果、つまりはコスパに秀でています。創作魔法は燃費が悪い代わりに初見殺しができます。

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