侵略
国王アドリスが謀殺され妖魔軍によりシルグムント共和国は崩壊した。
機に乗じた旧帝国軍の残党達は妖魔達と手を結びシルグムントへ侵略。
共和国の要人達を抹殺すべく「ウーヌス」を組織し侵攻を開始した。
国土の3分の2を失い北方に避難した難民達は、隣国であるクラウン
フィールド皇国の支援のもと、劣悪な環境下での生活を強いられていた。
----------------------------------------------------------------------------
北部の炭鉱のある町、場末の酒場――
金髪の男が独り、バーボンのグラスを眺めていた。
頬にあるいくつもの傷が彼の壮絶な過去を物語っていた。
「うーぃっ、なんだぁ!女は居ねぇのか?!」
「クソッ!酒だ!酒もってこいやぁ!」
ウーヌスの制服を着た2人の兵士が酒場になだれ込んできた。
とばっちりを恐れ、皆そそくさとその場から離れていく。
ウーヌスの兵士は金髪の男に絡みだした。
「ひっく、このやるァァア!!汚っねぇ面しやがってッ~!」
「・・・」
「あんだぁ?びびって声も出ねぇかよぅ~」
「・・・消えろ」
「はぁあ?!」
「・・・せっかくの酒がまずくなる」
男はバーボンを呑み干すと、ゆっくり酒場の出口へと向かった。
「く、くらぁぁっ!!このガキャあっ!」
「ま、待ちやがれぇえ!」
兵士は立ち上がろうとしたが、足が地を掴まない??
「お、おおおおーーーいいっ!?」
「お、オレッちの足が、足がぁぁあああ!?」
兵士達は自分の足がくるぶしから無くなり、鮮血を
ほとばしらせているのを見てで喚きたてた。
「すまん。いざこざを起こしてしまった」
金髪の男は酒場の店主へ金貨を投げてよこした。
「なぁに気にすんなイブリス。ここも今夜で店じまいだ」
店主がニヤリと笑って言った。
金髪の男は剣を携えると店を飛び出した。
そこに白衣を着た猫が駆け寄ってきた。
「ここに居たであるか、ガームベル」
「博士」
「また酒場で毒を飲んでいたであるか」
「薬です」
「アルコールは・・・いや、そんなことより大変であるからして!」
「どうしました?」
「こ、この町にウーヌスが・・・」
「そのようですね」
ガームベル・イブリスは猫博士を肩に乗せ歩き出した。




