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もしも願いが叶うなら〜No pain, no life〜  作者: 月影弧夜見
第10章:激震! 勇魔最終戦争!
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Side-other:『 Ⅱ 』の目覚め

*◇*◇*◇*◇


 そして、舞台は人界軍王都へと移り変わる。




「現実存在強度、極端に低下…………魔力濃度急速反転…………大穴方面よりの呪力……いったいなぜ……」


 この事態には、もはやコックと言えど困惑する他なかった。


「……わからないの?……この事態の、真相」



「ええ……今分かるのは———そうですね。


 今現在、世界の中心たる大穴からは、あまりに大量の呪力が吹き出しています。


 この量ともなると、この世界そのものに向けられたものであると推測できますが……いったい何のために?」


「………………とりあえず、放っておいたらヤバいってこと?」



「世界が滅びます」


 あまりにもあっさりとコックは言い切ってみせたが、サナはその事実についていけなかった。


 ———何せ、彼女たちは魔王軍との戦いを終えたばかり。機巧天使であり、かつ最後の方は休んでいたコックはともかく、サナはずっと戦いっぱなしだったのだ。


「うそ……でしょ、もう……魔力なんて、残ってない…………のに……」


「まあ……でも、ここに関してもサナ様に頑張ってもらいますよ?」


「はあ?!?!?!?!」





「起こすのですよ、奇跡を。

 私には起こせない———そう、()()()()()()()起こせる奇跡を……私は信じていますから」





*◇*◇*◇*◇


 そして、再度オリュンポス内にて。




 ……そう、この騒ぎを巻き起こしたのは間違いなく、元魔王軍幹部、『ダークナイト』であり。

 元殺生院、現ゴルゴダ機関の長、である『刹那』でもあった。



『プランB……まさか貴様、()()()()()()()()を……この呪力反応……大穴か……っ!』


 オリュンポスの主神、ゼウスすらも、このプランの進行については全くの予想外だった。


「もちろん。使えるものは全て使わせてもらいます」


『しかし、ここまでの呪いをどうやって貴様は……』







 そう、世界中から降り注ぐ『呪い』であった。


「もうすぐにして、災厄の、呪詛の神は完成する。古き戦い(終末戦争)にて散った軍神と、雑兵の腐った命。


 そして先程散った魔王が———いえ、アベルがいつか置いてきた恨みの感情を以て。


 散った()()()()()()()()()新たな一柱、そしてエターナルの完全遂行の為に」


『我が同胞を……貴様……っ!』




 大穴。魔王軍幹部、リーの死体が眠るその中にて。




「現在進行中の———戦争で散った怨念」、「大戦末期に死した軍神アレスの死体」。


 そしてそのカミを構成するに必要不可欠なマテリアルとして、「いつかの魔王が、アベル・セイバーが置いてきた、救世主としての怨み」。


 この3つを基盤とし、今ここに、新たなるカミを生み出す呪術式が完成しようとしていた。



 だからこそのプランB。

 カミのもたらす呪いが、この世界を()()のだ。


 ———がしかし、その救いは歪なものであり。

 もし白たちがコレを知ろうものなら、絶対に止めに来るほどのものでもあり。


「歌え、破滅を。踊れ、()()の2番手よ。


 人類は、古き人類と時代は今日をもって、そのカタチごと終末へと向かう!!!!」


 魔王軍幹部に仕掛けておいた呪術式は発動した。魔王が死んだ段階にて、コレが引き起こされるのは確定事項であった。


 だからこそ、これは救世主に課せられたもう一つの試練。


 ———そして、『Ⅱ』の目覚め。

『終末』は、すぐ、そこに———。

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