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もしも願いが叶うなら〜No pain, no life〜  作者: 月影弧夜見
第10章:激震! 勇魔最終戦争!
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魂vs魂

「さあ……もう一度来やがれっ!

 遠くから魔法撃ってれば勝てるとでも思ったか、この俺にっ!」


『矮小の割にはどこまでもほざくものだっ!』


 ———俺の自殺宣言通り、ヤツは来る。

 第一神話……とか言うやつと同じだ、光り輝く聖槍、魔槍を手に向かい来る。


 やっと、か。

 やっとヤツも、本気を出してくれるか……!


『塵芥に消えよっ!』


 来る。スピードは変わらない、ならばおそらくパワーが違う。

 いくら前と変わらないとは言えど、元のままでもついていけるかいけないか……気なんて抜けるような相手じゃない。


 ———だからこそ、全身全霊をかけて戦う。


 まず極ノ項は使わない。あまり自覚できていないが、今の俺の負担はすでに限界に達している。もし使うにしても、1秒程度が限界だと分かる。



 ———が、1秒使えるなら上出来だ。その1秒に全てを賭ける。それでいいだろ。


「ふんっああっ!」


 魔力の閃光が、俺のすぐ横を擦って行く。

 擦って行く———ものの、本当に掠っただけでも死ぬ。




「ぜえああああっ!」


 振りかざされる聖槍。もう何度神威で弾いたか、数えることすら面倒だ。

 何の想いも抱いていないというのに、お前の武器はなぜそこまで輝いているのか。


「まだだっ、まだぁっ!」


 2撃、3撃、4撃。

 例え1撃弾いたとて、『そんなもので終わりか?』と言わんばかりに次撃がやってくる。


 しかしあっちとしてはあまりにも流動的だ。

 アレだけのものを何度振り回して、何度魔力放出をしようと、ヤツの体に変化はなし。初めから戦ってなどいませんでした、と言わんばかりに。


 アレだけの衝撃、人間にとっては耐え難いものであろう。つまりアレも全て、己が魔力とそれを応用した魔術でフォローされている。


 魔力切れ———なんてものを待っていては、こっちが先に殺される。時間稼ぎはかえって無意味、自分が死ぬまでの時間を稼ぐことになる。





 ———ならばこそ、短期決戦だ。




「っぐ、あぐぅぅぅぅっ!」


 魔王の一撃、ガイア・コンソールを弾く度に、この身体は悲鳴を上げる。

 ———いいや、体も、剣も。


 この脳髄から、骨の随———筋肉の一端から刀の芯に至るまで、俺の中のありとあらゆる全てに響き渡り、そしてソレが悲鳴を上げる。


 その末に出た声は———自分で聞いていても惨めなものだった。


 しかし空中戦はまずい。

 何がまずいって、俺の魔力が保たない点だ。


 浮遊法———黒に教えてもらったソレのおかげで、俺は何とかこの空中でも命を繋いでいる。



 ただ魔力が尽きれば、まあ色々と終わりだ。浮遊法が解けた瞬間、あっちは俺の落下する偏差をも狙って攻撃を繰り出してくる。



 地上に降りたい、だがしかし降りるには直撃必須。死ぬしかないじゃねえか。


『———落ちてきたな、剣筋が!』

「まだまだぁ! お前なんかに負けてたまるかよぉぉぉぉっ!」


 ……っ、どんだけ能力で負けてようと、関係ねえ……!




 この気持ちだけは———負けちゃならねえ!

 そうだ、その想いが、俺の剣なのだから!


 流せ、流せ、流れろ!

 1撃2撃3撃、何度でも連続で受け流せ!


 ———そうか。無理矢理だが、ずっと流し続ければいつかは地に落ちる。

 ならば好都合だ、この体が保つ限り、ずっと流し続けて———、



『そうか。

 ならば、別の手を使うまでだ』




 ……アレ? 攻撃が……終わった?



 体が、落ちる。何の攻撃も流さなくて良くなったため、無抵抗のまま、そして何のアクションもないままに、ただ風に揺られ落ちてゆく。


 その呆気なさに一瞬、「ハッ」と呆れたような笑いが溢れる。いいや、諦めというより———、


『我が至高にして最強の必殺奥義。それこそ創世天地/開闢神話(ガイア・コンソール)ではある。



 ———が、余の奥義、それはもう一つ存在する』


 風に揺られながら、ただヤツの話を聞くばかり。そうだ、このようにずっとコイツに流されてしかいない。


 つまり、半ば諦めだ。


『貴様らの使用する『魔法』とやらだが、あのようなものは魔法ではない。


 たかが上位魔術を、貴様らは何故『魔法』と呼ぶのか。そもそも何を以てソレを『魔法』と断じたのか。それは余には分からぬが———、








 だが、冥土の土産だ。『魔術』の祖たる余が、直々に見せてやろう。



 本当の『魔法』とやらを』

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