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もしも願いが叶うなら〜No pain, no life〜  作者: 月影弧夜見
第10章:激震! 勇魔最終戦争!
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惑星の鼓動、乖離せし地の理

 吹き荒れる魔力の奔流。既にできかかった『異界』はその影を潜め、今度はまたもや巨大な魔力の渦が発生していた。



 ———その中心。銀河の中心とも呼べるようなその中に、ヤツはいる。


 既に捉えられている。何もしなくとも死ぬし、中途半端に抗っても死ぬしかない。


 どうするべきか、何をするべきか、何ができるのか。その全てを考え、ヤツに対する策を立てる。


 ———結果、そんなものはないと分かったのはすぐのことだった。


 もはや搦手など使えるわけも、通じるわけもない。あの圧倒的にして絶対的な絶望の前には、ただ力のみが全て、力のみが正義としか言いようがないほどだった。



 敵は銀河。もはや魔王の、人間だった魔族のカタチすら捨て去った滅亡の化身。


 ———ならば、やはり。

 消し飛ばす以外に、道はない。




「———突・」


 刀を引く。

 リーチ……射程範囲など既に意味を為さない。この創世概念武装、神威の前に、如何なるものも貫かれるしかないからだ。


「五十三連撃、一極集中」


 引かれた刀に、魔力が溜まってゆくのを感じる。


 ———神威。五十三連の斬撃を同時に与えることによって、概念防護をも貫通する事象飽和を生み出せるもの。

 前に……神防アイギスの前には破られたものではあるが、あの時は攻対防。


 がしかし、こと今回に至っては攻対攻。ヤツが防御特化のものではないというのならば、そのエネルギー諸共貫き通せるはずだ。





 ———つまり。






「ここで、決める」


 背水の陣、極ノ項、脚、手ノ項並列接続使用、開始。



「———っっ!!」




 ██████。

 脳を白いノイズが犯す。

 予█以上に、さっきの負担は大█かったよ█だ。


 落█ゆく風、その██が、今の俺にとっ█は弾丸に思██くる。

 それほ█の感覚過敏。原█は全て極ノ項だった。


「…………突・」



 ———がしかし、█の思考だけは維█してみせる。


 思█出せ、技の一瞬。技の█挙一動、薄█かけた記憶から呼び覚ませ。




 落ちゆく風に、その身を委ねて———、


「爆———」


 





 ……放った。

 放った。きっと、放ったはずなんだ。

 しかしその時———いいや、その2秒くらい前に、ヤツは既に手を打っていた。


 何より、言い終えられていなかった。

 技は完遂に移らず、途中で、中途半端のまま放たれた。


 その状況で放たれた五十三連撃。もはや、何物も貫く矛とは呼べぬ代物であったのだ。



 故に———押し負けた。



 中から全てを犯すノイズは聞こえてこない。極ノ項は解除された。そう、俺自身がそのように無意識に仕向けたのだ。


 何故か?……あまりにも、ダメージを受けすぎた。


 今の俺はそう、押し負けたガイア・コンソールとやらの魔力の渦中にいる。


 死ぬ。このままじゃ、そんな思考を持つ前に体が消え落ちる。


 だがしかし、この状況への対抗策など思いつくはずもなく。



「死———、」



















『終わってもいいのか、アレン』


 この……声、は……



『……もう、終わるの?

 贖罪は果たせたの? 救世主としての責任は?


 貴方は本当に、ここで終わってもいいの?』



 イデア……いや、サナの声……?



『白さん。白さん、白さん!

 まだ……まだ、貴方は死ねないはず、そうでしょう!


 僕が護ったものを、継いだんじゃなかったんですか?!』

 

 ……いや、アイツらがここにいるわけはない。

 この声は幻想だ。俺が作り出した、妄想に過ぎないのかもしれない。



 ———それでも。


『マスター。まだ、終われはしないはずです……!』




 それでも。俺の中に聞こえるこの声が、俺が紡いできた絆の数々であり———。






 ———そして、未だ倒れられない理由でもあった。

 



「まだ…………っ、終われるかよおおおおおおおっ!!!!」

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