表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もしも願いが叶うなら〜No pain, no life〜  作者: 月影弧夜見
第10章:激震! 勇魔最終戦争!
70/88

開闢の槍、創世の美琴

 ここで終われない。こんな早く終わるわけにはいかない。

 何より、コイツと戦ってると———ああ、楽しい!

 心の底から、何かが湧き上がってくるように楽しい!


「ふっ……!」


 来るのはわかっている、来い、来い、いつでも来い!

 その神域の光———断ち切るまでぇっ!


「神威ッ!」


 左より迫り来る閃光。

 真正面から受け止め、そしてそのエネルギーを斬るために、最善の位置、最善の姿勢を維持する。


 ———来る。機械的に振られた聖槍、その輝きが迫る。


 両断、断ち切るのは最初の一瞬でいい。振られ、俺の真正面にエネルギーが集中する最初の一瞬。その一瞬を断ち切る、それのみ。


『んぐっ……!』

「はああああああああっ!!!!」


 あまりにも膨大すぎる魔力のエネルギー。

 しかし、それに対抗するこっちだって———神の核が込められた概念武装! 不足は…………ない!







 一瞬にして、その閃光の刻は過ぎ去った。

 何物もその中では、盾の役割は果たさなかったが、しかし———その閃光を、断ち切る刃があった。


 故に、俺は死ななかった。


「そりゃああああああっ!!!!」


 ———切り抜けた。光のピークは終わり、後はその残り滓が来る。

 ……故に、それを糧に加速する。


 刀を流し、振りかぶった姿勢のまま落下する。……そこだ、魔王……!



「もらった———!」


 ……しかし、振り下ろされた神速は。



「なっ……!」


 あまりにも余裕に持ってこられた聖槍によって、その斬り筋が塞がれていた。


『………………悪くない相手だ。

 余も———本気を出してよいか?』


「本気、だって?……それは違えな、俺も本気は……出してないさ」





 来る。



 ヤツの本気、ソレが何なのか。





創世天地(ガイア)・———』


 その槍の輝きが、より一層根強くなる。

 その瞬間、俺は今までに察したことのない悪寒を感じるのだった。




開闢神話(コンソール)……!』


 

「っっっ……ぐぐ、ああああああああっ!!!!」


 ———待て。待て、待てよ。今何が起きた? 今何が、俺の体を襲った?






 ———空?



「はあ…………っ?!」


 俺はさっきまで……半壊しかけた魔王城にいたはずで……いやでも、何で今は……空に?


「ありゃ……何だ、一体……っ?!」


 直後魔王城より噴き上がったのは、あまりに大きな光の柱。

 それは直線を描き天まで上り詰め、そしてそこで消失する。



 しかし……アレが本気?

 俺はあんなヤツと張り合わなければならないのか……??




『ガイア・コンソール、それは我が至高の概念武装にして、我が神技の直接的なパスに等しい。


 創世天地/開闢神話———第一神話、それこそこの槍の正体。……しかして第二神話、ソレは———、』



 瞬間、光の渦は収斂し、たった一つの武装に濃縮される。


『そう、それは異界より。

 ヒトの生きた証、ヒトの生きた印。それらの究極蒐集』


 高密圧度の魔力の塊。しかしてその塊が為したものは。


(みなもと)、偉伝英雄模倣。

 創世天地/開闢神話(ガイア・コンソール)異界認識情報注入(インストール)。性質変化。《《剛弓》》———幻想再現。






 ———鎮西八郎列伝・装填(セット)


「ゆっ……弓……っ?!」



 魔王———と思しき人影の周りに開かれた『門』の如き光の渦は、その全てがまたもや魔王に収束し。


無銘・魔弓五人張インティトゥルス・ヴィ・アーカス


 ———まずい。そう感じた時には、既に魔王城辺りの光は全てなくなっていた。

 そう、ないのだ。あの一帯だけ、光の全てが消失し、もはや何も見えなくなっていた。



 しかし、声は響く。ソレ故に、そこにいるのは確かだった。






 そして。

 光が放たれたのを確認したのは、ソレが放たれてからおよそ1秒後。




 来る。そう認識した瞬間、剛弓より放たれた矢は到達する。

 狙いは俺の心臓、一直線。しかし当たればどこであろうと身体が弾け飛ぶ。そのぐらいの威力、それほどの剛弓。






 一瞬にて、全てが決まる。俺の判断、俺の用いた全てが、全てを左右する。



 まずは状況。飛び上がっている。回避は不可能。極ノ項を用いても、その事実は微塵たりとも変わらない。


 第一、今から何をしようと当たる。確実に命中する。風速による偏差、その全てをも完全に計算し、ヤツは俺の心腑を狙って放ってきた。



 ならば、迎撃のみ。

 どこに来るのかは分かっている。どうやっても、コレは心臓に命中する。



 一瞬のはずなのに、その時間がえらく遅く感じる。



 オールマイティは使えない。コレをどう使おうと、その瞬間にヤツは何らかの『対策』を取ってくる。きっとこの神技の何もかもが、ヤツにとっては見透かされているのだ。




 ならば。やはり、信じるのは己が技量と刀のみ———!



 斬り込む体制に持っていくのは、その矢が飛んでくるスピード以上に一瞬だった。


 だがしかしどうあろうと心臓は貫かれる、貫かれなくとも当たれば身体が爆発四散。そんなことあってたまるか。




「極———」


 研ぎ澄ませ、限界を。0.000000000000001秒の時間を感じ取れ。


 視界は、感覚は、白の世界へと移り行く。


 何もかもが白に包まれるその中で、俺はその矢の真髄を見る。







「———とっ」


 言いかけた瞬間。

 俺の体は、腕は、反射的に———、


 空中にてその矢を、最大の力を持って———両断していた。





「———た」



 両断、なんかじゃない。

 激突だ。衝突だ。最大限の力を以て放たれた剛矢を、同じく最大限の刀にて粉砕した。つまり激突。




 力の余波は凄まじく、ソレを弾いただけで、俺の体は吹き飛んでしまう。



 ———ああ、今どこに向かっているのか分からない。どこまで吹き飛んでいくんだろう、俺は。





 ……待て。いや、待て。来る。






 まだ———来るっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ