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テスト期間と結果発表

ついに中間試験のテスト期間がやってきた。輪太郎は好成績が取れるのか?

 翌週の月曜日、ゴールデンウィーク明けの5月6日の授業から、中間テストの試験範囲が周知されるようになった。

と同時に中間試験の日程も公開される。

5月15日木曜と16日金曜の2日にわたって行われ、15日が英数国の3教科、16日に理科社会の2教科の合計5教科である。


残り9日。実質的に中間試験までの最後の総仕上げに入ったわけだが、やるべきことはさほど多くない。

何しろ、この1か月、小学校時代の復習まで含めて過剰なまでに勉強してきたのだ。

しかも、前の人生で一度クリアしている内容でもある。

あとは毎日、手を抜かずに勉強しておけば、順位的にはそれなりの成績を取れるのではないだろうか。


前世でも、パソコンのためにかなり集中的に頑張った結果、学年で7位という成績を取れていた。

今回も状況は同じはず。

普通の公立中学校で、最初の中間テストに力を入れるやつはそんなにいないだろう。

今回は多分、前の人生以上に点が取れるであろう予感がする。

パソコンのためにもぜひとも良い点を取らねばなるまいて。


早速、試験範囲を確認するが、どの教科についても想定範囲を広く取りすぎだった。

やってる範囲の半分強程度で全然十分で、あとは小学校時代の復習が少し出るかも、というくらいになるらしい。

まあ、順調順調。

範囲が広すぎた分は期末試験で役に立つし、問題なし。

この後は範囲を絞ってダメを詰めておけば大丈夫だろう。


中間の勉強範囲が狭すぎて、気分転換に簿記の勉強もやりたくなるが今回だけはそれはやらない。

パソコンに係ることでリスクは取らない。

手に入れ損ねると、ほんとに未来で詰んでしまうからな。

ゴールデンウィークも中間試験の勉強して過ごしたんだ。

最後の最後まで駄目を詰めて終わりたいと思う。



2日後、5月の8日の木曜日。

ついに今日からテスト週間に突入する。

ぱらぱらと出ていた部活動も完全に休みとなり、勉強に専念できるようになるわけだ。

授業においても、「ここはテストに出るぞ」の言葉が頻出するようになり、メモすることが増える。


ヒロシやサトルとも情報交換して、先生が言ってたテストに出る場所の確認までしている。

2人にはこんなテストでそこまでするのかと言われたが、結果次第でパソコンが手に入るんだと告げるとマジ顔になった。

2人から頑張れと励まされつつ勉強に励む。


ヒロシに至っては、他のクラスから情報を集めてくれるまでしてくれる。

勉強が好きな連中を刺激したくは無いのだが、内容的にはありがたいので痛しかゆし。

案の定、クラスによってはテストに出るぞが言われてないクラスがあって、先生も連絡漏れをやるんだなあと思った。

こういうのがあるから油断できない。


テストの日にちが近づくにつれ、部活休みをのんきに楽しんでた連中もだんだんマジ顔になってくる。

クラスメイトの中には勉強会なんてのをやろうという連中までいる。

チッ、陽キャどもめ。

テスト勉強まで仲良しこよしの道具かよ。

中学に近い学区の連中はこれだから……。



まあ、そのころ俺は俺で、サトルと一緒にある美術部の先輩に会っていた。

去年の過去問が残ってないかの確認である。


先輩からもマジ顔で「なんでそこまですんの?」と聞かれたが、「そこにパソコンへ購入への道があるからですかね。」としか答えられんて。

おかげで「よっぽど好きなんだねえ」って言われた。

この口調に懐かしいものを感じる。

この先輩、前の人生でもいろいろ世話になったんだよね。

こういうのに乗ってくれそうなの、この先輩しか思いつかなかったんだよね。


まあ、はい、そうですね。

確かに好きなのは間違いないです。


それ以外にも、命がけで頑張らないと将来がかかってるんで、とはさすがに言えないけども。


とりあえず、頼んだら探してくれる事になった。

田川先輩、ありがとうございます。



相談した2日後、田川先輩経由で、過去問が手に入った。

ちなみに、もらった回答用紙の何枚かには田川先輩以外の人の名前が書いてあった。

たぶん交渉して譲ってもらってくれたのだろう。あとでお礼をせねばなるまい。


なお、持ってきた際、美術部の3年の先輩との雑談でそういう話になったらしいが、見た限り結構同じ問題が出てる気がする、という話だ。

なんとも素敵な情報である。

もちろん、先生によるらしいので、丸暗記だけで試験に臨むのはやめとけとは言われたが、そんなの最初からズル無しでも取れるよう勉強はしているのだ。

そのうえで、念のためのさらにダメ押しなので大丈夫だとは先輩に伝えた。


「僕はパソコンのためには手段を択ばないのです」

って言ったら、先輩は苦笑いしてた。


まあ、実際、今回だけは何をやってもいい成績を取らなきゃいけないからな。

それに対して、先輩がこう言ってたのが印象に残った。


「成績も最初に点数がよすぎるとそれがノルマになるからしんどくもなるよ。

あんまり無理しないでね。」


あー、まあそうかもしれないが、何点取れれば何位だったかなんて覚えてないしなあ。

オール100点だけは取らないようにする、位しかその対策はないなあ。




そうこうしているうちに、テスト当日。


5月の15日からの2日間。木曜金曜がテストである。

日程的には3教科、2教科の組み合わせで、国語数学社会理科英語に挑む事になる。

復習を繰り返して駄目も詰めたし、試験に出ると言われたところは全部チェックした。

過去問も解いたし、計算問題も暗記項目も万全。

あとは本番で死力を尽くすのみ。


そう思って参加したテストは、案の定、そんなに難しくなかった。

教科によっては誤差ぐらいしか過去問と違いが無かったし、一番差異があったものでも数学で全部の式が変更されていたくらい。

サクサク解けて、無事終了である。


どう考えても、そのまま回答すると満点になりそうだ。

なので、設問の点数を見ながら、配点が少ない所でケアレスミスをよそおう。

あとは本当のケアレスミスが無いかどうかと、減点されすぎにならないかどうかか。

もう一度チェックして回答を確認する。


多分大丈夫。人事は尽くした。

あとはゆっくり天命を待とう。


次の目標は簿記3級だ。

今日から早速、頭の方を切り替えていかないとな。




週が明けた5月19日、月曜。

2時間目の英語の時間に最初の解答用紙が返ってきた。

その後、数学、社会と解答が返され、その日は終了。

理科と国語は月曜に授業が無いので返しようがないのである。

翌20日、午前中に理科が返され、国語は午後かと考えていたところ、昼休み前、1年のロビーに何かが貼られるような物音がした。

ああそうか、今日は総合成績が貼られる日か。


うちの中学には、総合成績と言って、全教科の合計点数を比較して、上位200名の名前と点数が学年ロビーに貼られる習慣がある。

1年生の生徒総数が40人クラスで9クラスなのでおよそ360人、だいたい半分チョイ下までは掲示される感じだ。

お題目としては学習活動に力が入るように、という事らしいが、現実には成績を直視させるわけでどうなんかな。

それに、下位は公表されないあたり温情と言うべきか、切り捨てられているというべきか。


まあ、これがあるから中間試験の上位10人というのが解るので、今回の場合は有用なイベントではあるのだが。

個人的にはあんまりうれしくない習慣ではある。


さて、昼休み。

食事を食べると、すぐに学年ロビーへ向かう。

ロビーは人でごった返しており、総合成績を見ている人間であふれている。

とりあえず、低い順位を見てても仕方が無いので、上の方の順位が貼ってある辺りに移動する。


前の人生では7位だったので、10位くらいから見ていくのがいいんではなかろうか。

とりあえずは前回の人生よりは出来た自信があるからね。

縦書きがされている順位と生徒の名前を10位、9位と見ていくが、7位までに名前はない。

少なくとも前回の人生よりは上のようだ。


6位、5位と見ていくが、4位までにも登場しない。

3位から上は少し上の段に横書きの大きな文字で書いてあるので、視線を上げないといけなくなる。

うーん、これ、上の順位取りすぎじゃない?

田川先輩の助言にもろ該当しそうな……。


逆の意味でドキドキしながら見ていくと、ついに2位に俺の名前が。

うへー2位かよ。


俺の合計点が483。

自己採点との誤差が2点あるが、だいたい計算通りの点数だ。

国語あたりで部分点が取れてたのかな?


3位が476、4位が469だから、目立ちすぎないためには全教科あと3点づつくらい下が良かったのか。

やっぱ上位3位内はやっぱり目立ちすぎだよなあ。

パソコンを使い続けるためにも成績を維持しなきゃいけないので、ちょっと点を取りすぎた気がしてきた。

まあ、今更取り返しは付かないし、次回以降でいいあたりまで調整するしかないんだろうけど。


他の人たちが頑張ったように見せてゆっくり成績を落とすのがいいかな?

10位くらいに落ち着くくらいに調整出来ると万全だろうな。


となると、今回の場合、何点くらいが10位前後かは確認しておいた方がいいか。

えーと、427点か。平均85点くらいだな。

よし、今後はその辺を目安にして成績を調整しよう。



とにかく、これでパソコンが手に入るのは確定だ。

早速今夜にでも親と交渉して、調達を確定させなければ。


問題は、買いに行けるのがいつになるか、だよなあ。

親父は教師で母は看護師だ。

両方忙しい仕事だし、5月にすぐにと言うわけにはいかないだろう。


まあ、俺の方だって、簿記の試験までは何もできないから6月頭くらいまでは問題ない。

でも、それが過ぎたら時間は取れるんだよな。

親の都合次第じゃ最悪、夏休みまではお預けになるのかなあ。

2か月はただ待ってるには遠いなあ。


やっぱり何とかして視聴覚室のパソコンを私物化する計画をたてるのがいいんじゃないか。

ただ待ってるのじゃ芸が無いし、2か月あればI/O向けのゲーム以外にもソフトの1本くらいは組みあげられるだろうし。

となると、次はどんな理由をつけてパソコンに近づこうか。

せっかくクラブ活動に潜り込んだんだから、それはそれでうまく立ち回らないとな。


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