表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
有罪判決下します  作者: 陽彩
8/12

side:boy-04

頭がフル回転して居るのがわかる。

どう話せばいい?

ちゃんと説明して、わかってもらわないと終わる。


「…明日もバイトあるし、早めに寝たいんだけど。」


まさにスーパードライな彼女の言葉に心が折れそうになる。

至極どうでもいいと言いたげな視線を向けないでほしい。


「えっと、あの子は後輩で、タチの悪い付きまといにあってるとかで先週から相談されてて。

あの時はロッカーから私物取られた上に手紙が入ってたとかでかなり取り乱してて、慰めてただけなんだよ。」

「慰めで、抱きしめてたの。」

「や、あれはそういうのではなく…」

「コレ、が。そうでなくてなんなんでしょうか。」


カツ、と形の良い爪がスマホの画面を叩く。

ひび割れた画面の中で動かない写真。

メールに添付されていたものと同じ。


「ストーカー被害は私には経験が無いから、気持ちはわからない。けど確かに怖いだろうという想像はできる。誰かにすがりたくもなるでしょ。

でも、学内のことなら学生課に相談するべきだし、盗難があって居るならそれはもう警察沙汰。そこは相談してるの?」

「…いや、あの子は事を大きくしたく無いって」

「そういう事だと犯人を助長させるだけよ。」

「だけど」

「下手な慰めより、ちゃんと解決してあげるべき」


まるで、俺の行いが間違って居ると言わんばかりの言葉に苛立ちが湧く。


「みんながみんな、そんな風に毅然と対処できるほど強いわけじゃ無いだろ、少しは弱い人間の気持ちも」

「えぇ、そうでしょうね。」


凍えそうな、低い声。

初めて聞く声に続く言葉が喉に支えて出てこなくなる。


「私は、強いんだ。よく言われるわよ。実際そうでしょうね。」

「いや、そういう事じゃッ」


睨みつけられて、言い訳が喉の奥に引っ込んで行く。


「だからって、何をしても傷つかないわけじゃ無い。彼氏の浮気現場なんか、他の子に優しくして居る姿なんか、見たくなかった!」


ガツンと、ぶん殴られたような気がした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ