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side:girl-03
少し寝たおかげか、気分の悪さはなりを潜めた。
体調が戻ると顔を出すのは空腹感だ。
いつもバイトの賄いで凌ぐから、今日のお昼はゼリー一個で済ませていたんだった。
きっと、あのかわい子ちゃんなら、お昼はパンケーキとかカフェごはんとかなんだろうけど。
やさぐれた気持ちで冷蔵庫を開けてみれば卵と牛乳、それから発泡酒が一缶だけしかない。
米すら切らせている。
なんと言う女子力の低さ。
冷食はあるが、そう言う気分でもない。本当なら暖かい賄いを勘定気にせず食べれたはずと思うと惜しまれる。
気分を上げるためにも、好きなものを買いに行こう。明日もバイトが入っているわけだから、貧血予防できそうなものも必要だ。
明日からは、一人でも大丈夫になる。
そのための景気付けだと思えば出費として数えるまでもないだろう。
いつも通りに携帯と財布、うさぎのキーホルダーだけをつけた鍵をポケットにねじ込んで部屋のドアを開け、
ガッツ
重いけれど若干の柔らかさを持ったものに扉がぶつかった。
ちょっと短くなりました。
side:boyで頑張ります。